転職エージェントに登録すると、最初にキャリアアドバイザーとの面談を行います。
これまでの職歴や希望する仕事の条件などをヒアリングして、それに該当する求人を紹介してくれるわけですね。
面談の内容によって紹介される求人も決まってくるので、自分の要望を確実に伝えられるようにしてください。
あらかじめ準備しておかないと、本番で上手く話せないので気を付けないといけません。
ここでは、転職エージェントでの面談の基本的な流れと攻略するためのテクニックを紹介します。
目次
転職エージェントの面談の基本知識
面談と聞くと、堅苦しい印象を受けてしまいますよね。
少しのミスがあってもいけないと思い、緊張してしまう人も少なくありません。
でも、実際の面談はかなりフランクな話し合いとなります。
基本的なヒアリングに加えて、求職者の人となりを知る場でもあるので、キャリアアドバイザーは気さくに話してくれるわけです。
なので、緊張せずにリラックスして面談へ行ってください。
面談の場所・時間について
キャリアアドバイザーとの面談は、転職エージェントの事務所で行うのが普通です。
面談用の個室が用意されているので、人の目を気にすることなく話すことができます。
事務所まで訪問するのが難しいなら、自宅近くのカフェやレストランでの面談をしてくれる場合がありますね。
地方などで対面することができない人は、電話面談なども用意されています。
ここまでしてくれるので、どんな人でも転職エージェントを利用できますね。
面談の時間としては、1~1.5時間くらいが平均となります。
あっという間に終わってしまうので、伝えたいことを事前にまとめておくべきです。
特に、職歴やスキルの説明は重要ですから、職務経歴書や履歴書を持参しておいた方が良いでしょう。
ほとんどの人は仕事終わりに面談へ行くので、夜間まで対応しているエージェントが多いです。
また、土日祝日にも面談を行うエージェントもありますから、平日が忙しい人でも利用することができます。
面談の回数としては、1回で終わることが多いですね。
その後は電話やメールでの対応となるので、最初の面談で信頼関係を作っておいた方が良いでしょう。
気軽に相談できるような関係性を作っておけば、その後の活動もスムーズにいくはずです。
面談の持ち物
面談へ行くときの持ち物ですが、基本的には何もいりません。
登録後にキャリアシートが送られてくるので、そこに必要事項を入力して送信しておきましょう。
その情報に基づいて、面談が進んでいきます。
ただ、キャリアシートには書ける項目が限られており、自分の言いたいことがすべて伝わらないかもしれません。
面談でフォローするために、簡単な職務経歴書と履歴書を持って行った方が良いですね。
面談での服装
転職エージェントとの面談で、迷いがちなのが服装についてだと思います。
私服で行っても良いのか、スーツで行くべきなのか、分からない人も多いでしょう。
基本的に、エージェントから服装を指定されることはありません。
どんな服装であっても、関係ないということですね。
ただし、身だしなみについての配慮が無ければ、マイナスになってしまうことがあります。
社会人としての常識が疑われるかもしれないので、最低限のマナーは心がけるようにしてください。
おススメなのは、オフィスカジュアルの服装ですね。
少しラフなジャケットスタイルで、ビジネスマンから人気のファッションです。
オシャレで清潔感がありますから、仕事ができるような印象を与えられますよ。
転職エージェントの面談の流れ
エージェントによって異なりますが、面談の基本的な流れとしては以下のようになります。
- 自己紹介
- 転職理由や転職活動の状況のヒアリング
- これまでの職務経歴やスキルのヒアリング
- 希望条件(職種・年収・待遇)のヒアリング
- 条件に合った求人の紹介
- 今後の転職活動の進め方の案内
順番に解説をしていきますね。
1.自己紹介
担当するキャリアアドバイザーと対面をして、お互いの自己紹介を行います。
緊張をほぐす目的で、簡単な雑談をする場合もありますね。
ここでのポイントとしては、アドバイザーの人となりを見ることです。
自分が話しやすいと思う人でないと、信頼関係を築くことはできないでしょう。
ですから、自分からも色々な質問をしてみて、アドバイザーとの相性を確認してください。
どうしても合わないなら担当者の変更も可能ですから、早い段階で相性を見極めなくてはいけません。
2.転職理由や転職活動の状況のヒアリング
「なぜ転職するのか?」「もう企業へ応募しているのか?」といった質問をされるはずです。
ここでは、求職者の転職へのモチベーションの高さを判断されます。
転職エージェントとしては、紹介した企業へ入社してもらわないと、企業からの紹介料をもらうことができません。
だから、すぐにでも転職する意思があるかどうか、ここで見極めようとするわけです。
モチベーションが高いと判断されるためには、具体的な転職理由を語ることが大切となります。
曖昧な理由を語ってしまったり、即答できないのなら、転職の意欲が低いと思われてしまいますね。
また、積極的な活動姿勢を示すことも重要です。
転職サイトで求人を検索したり、企業へ応募しているのなら、それを伝えるようにしてください。
他の転職エージェントに登録している場合も、正直に伝えるべきですね。
複数のエージェントに登録しているなら、かなり転職への意欲は高いと思われるでしょう。
キャリアアドバイザーも本気で提案してくれるようになるので、自分の熱い気持ちをぶつけるようにしてくださいね。
3.これまでの職務経歴やスキルのヒアリング
自分のキャリアについて、具体的に伝える場面です。
ここで伝える内容によって、紹介される企業の大枠が決まってしまいます。
しっかりと伝えるために、職務経歴書と履歴書を持参しておいた方が良いですね。
面談は手ぶらで良いと支持されることが多いですが、こういった書類は持っていくべきです。
口頭だけだと自分の魅力が伝わりにくいですし、ちゃんと書面があった方がアドバイザーからの評価も上がりやすいですね。
4.希望条件(職種・年収・待遇)のヒアリング
求人を絞り込むために、細かな条件を決めていきます。
あまり厳しい条件を伝えると該当の求人が少なくなるので、多少のゆとりを持たせることが大切です。
希望する最高の条件と最低限の条件を決めておくと、アドバイザーも求人を紹介しやすくなりますね。
待遇面の交渉はキャリアアドバイザーが代行してくれるので、遠慮せずに自分の希望を伝えてみてください。
特に、年収については、転職において重要な要素です。
年収が高いほど転職エージェントも儲かりますから、年収アップを考えているなら積極的にアドバイザーに相談してください。
参考:転職エージェントで年収アップ!年収交渉を代行してもらおう
5.条件に合った求人の紹介
基本的なヒアリングが終わったら、それに合った求人情報を紹介してくれます。
10~30社くらいの求人が紹介されるのが一般的ですね。
その場で決めなくても良いので、一度家に持ち帰ってゆっくりと考えるようにしてください。
めぼしい求人が見つかったら、詳しい内情をアドバイザーに確認することが大切です。
たとえば、職場の人間関係や労働実態といったことですね。
求人情報の内容は、基本的に良いことしか書いていません。
実際に入社してみると、残業や休日出勤が多かったり、仕事内容が異なっていることがあります。
そういったミスマッチを防ぐためにも、ちゃんとアドバイザーに確認してください。
6.今後の転職活動の進め方の案内
面談が終わった後も、転職エージェントとの付き合いは続きます。
むしろ、面談の後からが本番になるので、今後の流れについて確認をしますね。
企業への応募や書類の作成、企業面接のシミュレーションなど、やることは非常に多いです。
スムーズに転職活動を進められるように、しっかりと流れについて理解をしておいてください。
転職エージェントとの面談における注意事項
「今すぐ転職する気はない」と言ってはいけない
すぐに転職する気はないけど、転職エージェントで情報収集をしようとする人がいます。
これは悪いことではありませんが、キャリアアドバイザーから後回しにされる可能性が高いです。
転職エージェントでは売上を追っているので、今すぐ転職したい人を最優先にサポートします。
情報収集が目的だと売上に繋がりませんから、求人を紹介しても意味がないと思われるわけです。
だから、「良い求人があれば転職を考えます」といった感じで伝えることをおススメします。
転職の意欲があると判断されれば、それなりのサポートが受けられるはずです。
相談内容に嘘偽りがあってはいけない
自分のキャリアやスキルを話すときに、少し大げさに言ってしまう人がいます。
アドバイザーからの評価を上げたい気持ちは分かりますが、嘘を言ってもプラスになることはありません。
キャリアアドバイザーは何人もの求職者を見ていますから、不自然な点があるとすぐに見抜いてしまいます。
そうなると、虚偽申告をする人間としてマークされ求人を紹介してもらえなくなるでしょう。
また、万が一嘘をついて企業から内定をもらったとしても、入社後にボロが出てくるはずです。
すると、企業からエージェントにクレームが入って、色々な人に迷惑を掛けることになります。
トラブルを避けるためにも、すべて正直に話すようにしてください。
ネガティブ情報はオブラートに包む
嘘を言ってはいけないと伝えましたが、ネガティブ情報をそのまま伝えないようにしてください。
たとえば、転職理由について「人間関係が嫌だった」「もっと楽な仕事がしたい」など、あまりにも自分勝手な理屈を並べてしまう場合です。
転職エージェントの顧客は企業であり、求職者は商品となります。
大切な顧客に対して、変な商品を紹介するわけにはいきませんよね。
なので、社会人として不適格な人間だと判断されると、企業へ紹介しにくいというエージェント側の都合があります。
完全な嘘をついてはいけませんが、多少の演出は必要だといえるでしょう
ネガティブな情報があれば、なるべくポジティブに言い換えるようにしてください。
アドバイザーに愚痴をぶつけてはいけない
面談を行っているときに、今の職場や他のエージェントの愚痴を言ってしまう人がいます。
陰で悪口を言うような人は、社会人として常識があるとはいえませんよね。
キャリアアドバイザーからも、プラスの評価をもらえることは無いでしょう。
先述したように、転職エージェントでは、変な人材を企業へ紹介することはできません。
なので、社会人としてマトモな対応を心がける必要があるわけです。
愚痴を吐き出したい時もあるかもしれませんが、それは家族や友達との間だけにしてください。
転職エージェントの面談を攻略するためのテクニック
複数のエージェントに登録して練習する
1回の面談を受けただけで、すべて満足できることは稀です。
- キャリアやスキルを上手く伝えられなかった
- アドバイザーとの相性が悪かった
- 自分の強みを上手く引き出してもらえなかった
など、色々な問題が出てきます。
なので、複数のエージェントに登録して、最も感触の良かったアドバイザーに任せるのがおススメです。
転職活動というのは、担当するキャリアアドバイザーによって大きく結果が異なります。
できるだけ条件の良い転職をするために、複数のエージェントで比較するようにしてください。
短期集中型で活動する
転職エージェントで最も喜ばれる求職者は、今すぐに転職を考えている人です。
転職が完了して初めて、企業からエージェントに紹介料が支払われるからですね。
だから、「今すぐに転職したい」という人と「半年以内に転職したい」という人がいた場合、前者を優先的にサポートしていきます。
キャリアアドバイザーに本気でサポートしてもらいたいなら、今すぐに転職したいという意欲を示すことです。
それだけでも、かなり対応が変わってくると思いますよ。
キャリアアドバイザーと密にコミュニケーションをとる
基本的に、面談をするのは1回だけで、その後は電話やメールでのやりとりとなります。
アドバイザーは1人で数十人の求職者を担当しているため、何もしないでいると後回しにされるかもしれません。
そのため、面談の際に密にコミュニケーションを行って、存在をアピールする必要がありますね。
分からないことを積極的に質問したり、将来のビジョンについて話し合ったり、コミュニケーションの量が多いほど信頼関係が構築されていきます。
あとは、面談が終わった後に、ちゃんとお礼をすることも大切ですね。
家に帰ってからメールでお礼状を送っておけば、礼儀正しい人間だと印象付けることができます。
ちゃんと信頼を作ることを心がけていけば、適切なサポートが受けられるようになるはずです。
おすすめの総合型の転職エージェント
リクルートエージェント
業界最大手のリクルートエージェントです。
人材業界で50年以上もの実績があるため、全国の様々な企業と太いパイプを築いています。
保有している求人の90%が非公開となっており、その数は10万件以上です。
業界でもトップクラスの求人数ですから、自分に合った企業と出合える可能性は高いでしょう。
また、キャリアアドバイザーの質が高いのも特徴ですね。
全国に470名のアドバイザーが在籍しており、各業界・業種に精通している人材が豊富です。
最新の業界情報や転職動向にも詳しいですし、過去に膨大な転職実績もあるので、的確にキャリア相談に乗ってもらえます。
土日祝や平日20時以降も対応可能なので、仕事が忙しくても利用できますよ。
リクルートエージェントは、確実に登録しておいてください。
マイナビエージェント
マイナビは、1973年に創業された人材サービスを主業務とする会社です。
人材業界ではかなりの老舗企業なので、取り扱っている業種や求人量は業界でもトップクラスとなっています。
特徴としては、20~30代の転職サポートに強いことですね。
首都圏や関西エリアだけでなく、名古屋や福岡、札幌などにも拠点があるため、全国の求人に対応しています。
業界ごとに専任のキャリアアドバイザーがいるので、専門的な情報を得ることができるでしょう。
また、企業の人事担当者とやりとりするアドバイザーもいますから、職場ごとの雰囲気なども掴むことができます。
かなり評価の高いエージェントなので、登録しておいて損はありません。