社会人になって1年以上も経過すると、だんだんと会社の仕組みや全体像を把握できるようになります。
すると、「この仕事に向いていないんじゃないか」「こんなはずじゃなかったのに」などと不満が出てくることがありますね。
自分の将来を真剣に考えて、転職したいと思う人いるでしょう。
ただ、2年目で会社を辞めるとなると、色々な不安がありますよね。
一般的には、3年間は勤めるべきと言われていますし、1年ちょっとで辞めるとなるとマイナスイメージになるかもしれません。
しかし、他にやりたいことがあるのなら、勇気を出して転職するべきです。
不満を抱えたまま仕事をしても得るものはありませんので、それだったら早目に辞めてしまった方が生産的だといえるでしょう。
ここでは、入社2年目で退職するときのポイントを紹介します。
目次
入社3年以内に辞める人は多い
転職サイト「マイナビ」が実施した、「入社何年目で退職しましたか?」というアンケート結果が以下となります。

参照:マイナビ
2年目:23.0%
3年目:25.7%
このグラフを見ると、全体の66.4%が入社3年以内に退職していますね。
入社2年目で退職する人も、およそ4人に1人の割合ですから、そこまで珍しいわけではありません。
3年以内に退職した人の意見としては、以下のようなものが多かったです。
- 無理をして働き続ける必要はない
- 合わない仕事だと分かればすぐに辞めるべき
- どうせ転職するなら早い方が良い
会社に残ることをリスクだと感じて、早々に退職を決意しているようですね。
早目に転職する方がメリットだと考えており、やりたいことを実現するために行動しています。
現在では3年以内に退職するのは当たり前になっているので、今の会社が合わないのならば積極的に転職するべきだと言えるでしょう。
なぜ3年以内に辞めてはいけないと言われるのか?
昔から根強い一般論として、「入社したら3年以上は勤めるべき」だと言われることがあります。
この噂を信じてしまい、なかなか転職に踏み切れない人は多いでしょう。
そもそも、この一般論が語られる背景としては、以下の理由が考えられます。
- 仕事の楽しさが分かるのは3年目から
- 忍耐力に問題があると思われる
- 離職率を下げるための会社の作戦
仕事の楽しさが分かるのは3年目から
新人の内は責任のある仕事は任せられないので、1~2年目までは仕事の楽しさを実感することができません。
3年目以降になると一人前だとみなされますから、ようやく大きな仕事などを任されるようになりますね。
なので、3年以内の退職すると、本来の仕事の楽しさが分からないままで辞めることになるわけです。
本当は自分に適した仕事かもしれないのに、退職したら勿体ないでしょう。
こういった理由から、最低でも3年間は働くべきだと言われることが多いですね。
忍耐力に問題があると思われる
「石の上にも三年」という諺があるように、何かしらの結果を出すためには3年くらいの期間が必要だと昔から言われます。
そのため、3年もたたずに辞めてしまうと、忍耐力が無い人間としてレッテルを貼られる可能性があるんですね。
先述したように、重要な仕事を任せられるのも3年目以降ですし、それ以前に辞めてしまうと何のスキルも得られないことになります。
中途採用では即戦力が期待されるため、スキル面でのアピールポイントが無いと不利になると言われるわけです。
離職率を下げるための会社の作戦
多くの企業では、自社の評判を下げないために離職率に気を遣っています。
退職者が多いと企業体質に問題があるとみなされるので、離職率を下げるために工夫を凝らすわけです。
特に注意しているのが、「3年後離職率」となります。
これは新卒入社した人が3年以内に退職する割合のことで、就職四季報に掲載される指標です。
この数値が高いと新卒採用に支障をきたすため、何としてでも3年以上は辞めさせないようにします。
だから、「3年は勤めないと転職に不利だ」といった噂を流すんですね。
最近では第二新卒のニーズが高まっている
かつては、3年以内に退職すると、転職で不利になる時代がありました。
どこの企業でも即戦力を求めていましたから、中途採用では何かしらのスキルを持っていることが必須でした。
しかし、最近では少し状況が変わってきています。
少子化の影響で若手人材が不足しているので、短期退職者でも積極的に採用する企業が増えたわけです。
新卒から3年以内の退職者は「第二新卒」と呼ばれ、一般的な中途採用者よりも優遇される傾向にありますね。
短期間でも社会経験があるので基本的なビジネスマナーを習得していますし、社会に染まり切っていないため教育しやすいです。
企業としてはメリットが多いので、採用に力を入れています。
なので、「3年以内に辞めてはいけない」という考えは古くなっていて、自分に合っていない会社なら辞めても問題ありません。
そのまま働いても成長できませんし、早く他の会社へ移るべきです。
転職は早いほどメリットが多くなる
今の会社に将来性を感じないなら、すぐに辞めることをおススメします。
3年という期間に捉われすぎてしまうと、どんどん機会損失が増えてしまいますね。
早目に転職しておけば、早く仕事を覚えて職場にも慣れることができますし、勤続年数が増えて退職金も多くなります。
転職が遅れるほど、デメリットも増えてしまうでしょう。
特に、異業種への転職を考えているなら、若いうちに動き出さないといけません。
20代後半以降になると未経験で応募できる企業が少なくなりますし、どんどん可能性が狭くなってしまうからです。
すぐに仕事を辞めるのは逃げだと思うかもしれませんが、転職で成功できれば問題ありません。
早く転職するほど成功率は高くなるので、積極的に動き出すようにしてください。
よくある辞めたくなる理由と対処法について
自分の成長につながらない
単調な作業ばかりで何のスキルも得られない職場だと、辞めたくなってしまうでしょう。
自分じゃなくてもできる仕事であれば、そこで働く意味はありません。
そういった時には、長い目で見て成長につながるかを考えてください。
新人の内は雑用などの仕事ばかりですし、社内の中核となるような仕事は任せられないと思います。
上司や先輩の仕事を見て、それが成長につながるかを見極めましょう。
何年か我慢すれば先輩と同じ仕事ができるようになりますし、相すれば成長できるかもしれません。
上の世代を見ても尊敬や憧れの気持ちを持てないなら、その職場では自分のためにならない可能性が高いですね。
それであれば、転職を決意しても大丈夫でしょう。
自分のやりたいことを真剣に考えて、転職活動を始めるようにしてください。
精神的・肉体的に耐えられない
厳しいノルマを与えられたり、毎日の残業などがあって、仕事が辛く感じることがあります。
精神的・肉体的に追い詰められると、働けなくなってしまうでしょう。
本当に耐えられないのであれば、退職を決意しても良いと思います。
特に、ブラック企業に入ってしまったなら、体を壊してしまう前に早急に辞めてしまうべきです。
でも、楽を求めて転職してしまうと、辞め癖が付いてしまうかもしれません。
学生から社会人になったばかりの頃は、まだまだ意識が甘いために些細なことで仕事が辛いと感じてしまいがちです。
だから、その仕事が本当に耐えられないものかを見極める必要がありますね。
同僚や先輩に相談してみて、周りの意見を聞いてみましょう。
周りの人も同じような考えであれば、その仕事は本当に辛いものだと言えます。
自分だけが辛いと感じているようなら、もう少し考え直した方が良いかもしれないですね。
社風が合わない
体育会系で上下関係が厳しかったり、売り上げ主義で高いノルマを課せられたり、社風が自分の性格に合わないことがあります。
その会社の社風は外側からは見えないので、入社して初めて気づく部分が多いです。
独特の空気感に馴染めないならば、退職を考えた方が良いでしょう。
職場にいるだけでストレスを感じてしまいますし、長く勤めるのは難しいと思います。
ただ、転職するときには、応募先の社風について慎重に調べなくてはいけません。
適当に会社を選ぶと、また同じように馴染めずにストレスを感じることになります。
人間関係が上手くいかない
会社ではチームワークが重要視されるので、人間関係が上手くいかなければ苦労するはずです。
自分だけ孤立しているようでは、職場の空気を悪くしてしまいます。
また、上司や先輩から、パワハラ・セクハラを受けることもありますね。
新人の内は立場が弱いですし、なかなか文句を言うことも難しいでしょう。
そういった場合には、社内で異動ができないかを検討してみる必要があします。
他の部署へ異動できれば、人間関係をリセットできるので、問題が解決するかもしれません。
それが無理そうであれば、転職を考えても良いでしょう。
ただ、人間関係で悩む人は、場所を変えても同じ問題を抱える可能性が高いです。
自分に問題がある可能性もあるので、何か改善できることは無いかを考えるようにしてください。
会社の将来性が不安
会社の売り上げが低迷していたり、先細りの業界で将来が不安な場合は、転職を考えても良いと思います。
自分一人では解決できない問題ですし、早目に転職しておいた方が未来につながるでしょう。
伸びている業界に転職すれば、年収アップも夢ではありません。
しかし、業界研究や企業研究が甘かったわけですから、次の転職の際には慎重に考える必要があります。
同じ過ちを繰り返さないためにも、よく考えてから行動してください。
入社2年目での転職を成功させるためのコツ
面接官を納得させる退職理由を用意する
第二新卒を求めている企業は多いですが、どんな人でも無条件に採用されるわけではありません。
短期間で辞めた事実は変わりないので、納得できる理由が求められます。
曖昧な理由を伝えてしまうと、仕事が嫌で逃げたという印象を与えてしまうでしょう。
それだと、「またすぐに辞めるのではないか?」と勘ぐられるので、企業から敬遠されてしまいます。
そうならないために、ポジティブな退職理由を用意しましょう。
「前職ではやりたいことができなかった。それを実現するために御社を志望した。」という流れにすれば、前向きな印象を与えることができます。
会社を辞めるのはネガティブな理由があるはずですが、それをそのまま伝えてはいけません。
少しでも良い印象にするために、ポジティブな内容に言い換えてください。
第二新卒を積極的に募集する企業に応募する
若さという武器を最大限に生かすために、第二新卒を歓迎する求人に応募しましょう。
転職サイトでは、「第二新卒歓迎」といった条件で検索することができます。
かなりの件数がヒットするはずなので、そこから中心に応募することで内定をもらえる可能性がアップするわけです。
ただ、先述の通り、ポジティブな転職理由が必要になります。
今後の成長が期待できそうなポテンシャルが感じられなければ、どこの企業からも相手にされないはずです。
自分の夢や入社してからやりたいことなど、仕事への意欲の高さをアピールできるようにしてください。
もう1年我慢するという選択肢も考える
先述の通り、新卒から3年以内に退職した人を第二新卒といって、転職活動を有利に進めることができます。
第二新卒の中で最も有利なのが、3年目で退職した人です。
前職で十分なキャリアを積んでいますし、年齢も若いために多くの企業から必要とされますね。
2年目で転職をするのなら、3年目で退職した人が最大のライバルになります。
足りない経験を補えるようなアピールができないと、比較されたときに負けてしまうかもしれません。
だから、焦って転職するよりも、もう1年だけ我慢して3年目での転職を考えた方が良いこともあるでしょう。
どうしても我慢できないなら2年目でも良いですが、特に急いでいないのなら3年目まで待つという選択肢も考えてください。
第二新卒の転職なら転職エージェントを利用しよう
社会人2年目で転職するなら、転職エージェントを使うことをおすすめします。
専任のキャリアアドバイザーが付いてくれるので、転職活動のあらゆるサポートをしてくれますよ。
特に、社会経験が浅いうちは、将来の方向性に迷ってしまう人が多いです。
自分のやりたいことは何なのか、どんなキャリアを作っていけばいいのかなど、分からなくなってしまうわけですね。
転職エージェントではキャリアカウンセリングを行ってくれるので、自分に向いている仕事を明確にすることができます。
将来的なキャリアプランを作ることもでき、5年・10年先を見据えた計画を立てられるでしょう。
他にも、以下のようなサポートを受けられますね。
- 今後のキャリア相談
- 求職者に合う非公開求人の紹介
- 企業に合わせた応募書類の作成・面接対策
- 面接スケジュールの調整
- 給与や待遇などの条件交渉
- 選考結果のフィードバック
求人の紹介から面接のセッティングまでしてくれるので、自分では何もする必要はありません。
これなら、仕事で忙しい人でも転職活動を進めることができます。
先に会社を辞めると経済的に苦しくなるため、転職エージェントを使って在職中に次の会社を決めた方が良いです。
そうすれば、生活に困ることなく転職することができますよ。
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