転職を考えているけれど、資格を持っていないことで悩んでいる人は多いと思います。
「企業から相手にされないかも」「他の応募者に負けてしまうかも」などと考えると、すごく不安になってしまいますよね。
でも、資格を持っていなくても、転職で成功することはできます。
企業が求めているものを理解して、それを提供できることをアピールできれば、資格の有無は関係ありません。
これから資格の勉強を始めようと思っている人は、少し立ち止まって考え直してみましょう。
自分の武器があれば、資格がなくても勝負することはできますよ。
目次
転職市場での資格の評価は低い
資格が必須の求人は多くない
転職サイト「DODA」において、中途採用と資格との関係性の調査が行われました。
その結果は、以下のようになっています。

参照:DODA
中途採用の求人のうち、資格が必須のものは15%しかなく、資格の有無を問わない求人は77%となっています。
大多数の企業では、中途採用で資格を求めていないことが分かりますね。
資格が必須となる求人の多くは、「業務独占資格」が必要な職種ばかりです。
業務独占資格とは、ライセンスを持っている人だけが行える仕事に関わる資格のことで、医師や弁護士、美容師、建築士などが該当します。
それ以外の一般職であれば、資格の保有は必須ではありません。
ただ、資格を持っていると優遇される場合はあるようで、不動産であれば「宅地建物取引士」、工場であれば「危険物取扱者」、経理だと「簿記検定」などがあるといいでしょう。
資格があることでマイナスになることもある
世の中には、資格を取るのが好きな「資格マニア」と呼ばれる人もいます。
必要もないのに、色々な資格を取りまくっているような人ですね。
こういった人は、履歴書に資格を大量に書くのですが、それが企業側からマイナス評価を受ける可能性があるんです。
その理由としては、役に立たないからですね。
持っている資格が多いということは、それぞれの難易度が低くて誰でも取れる資格だったりします。
取得時期が古すぎたり、実務経験が伴っていないことも多いので、実践では何の役にも立ちません。
企業側には採用するメリットが無いため、落とされてしまう可能性が高いでしょう。
また、統一性が無いことも挙げられます。
手あたり次第に資格を取り続けていると、用途がバラバラで一貫性が無くなってしまうわけです。
それだと採用担当者は、「目的が無くてブレている」という感想を持ちます。
何がしたいのか分からない印象を与えるので、明確なビジョンを持っていない人間だと評価されてしまうでしょう。
資格によってキャリアアップしている人は少ない
転職サイト「エン・ジャパン」が行った、転職経験者の方に対して資格についてのアンケート結果があります。

参照:エン・ジャパン
なんと、全体の75%の人が、転職活動に資格が役に立たなかったと回答しています。
資格が必須の求人の少なさからも分かるように、転職において必ずしも資格が必要ないということが分かりますね。
資格は勉強すれば誰でも取れるものですし、資格保持者の数も相当な人数に上るでしょう。
自分が資格を取得したからといって、特別なアドバンテージにはなりません。
それよりも別の方法で、周りのライバルと差別化することを考えるべきですね。
他の人が真似できない自分だけの強みがあれば、転職市場で勝つことができるようになるはずです。
中途採用で求められるのは資格よりもスキルや経験
「マイナビ」が行った調査によると、中途採用を募集する企業では、「職務経験」と「ポテンシャル」を重要視するという結果が出ていました。

参照:マイナビ

参照:マイナビ
経験者採用と未経験者採用ともに、「職務経験」と「ポテンシャル」が上位を占めていますよね。
資格の重要度は20%ほどしかないので、いかに資格が役に立たないのかが分かると思います。
資格はあくまでも知識の証明であって、能力を保証するものではないわけです。
たとえば、車の免許を持っていても、運転が上手い証明にはなりませんよね。
ペーパードライバーだと、まともに運転すらできない人も多いでしょう。
実務経験のない資格は飾りにしかならないので、転職のために今から資格を取るのはナンセンスだといえます。
企業は即戦力を求めている
中途採用では、即戦力になるかどうかが最も大切です。
そのために、職務経験を厳しくチェックして、本当に使える人材かどうかを判断するわけですね。
- 今までどんなキャリアを積んできたのか?
- その経験をどのように活かすことができるのか?
上記の2点を中心として、企業は採用活動を行っています。
だから、転職活動においては、これらを意識して企業に対してアピールを行いましょう。
やるべきことは、「自己分析」と「企業研究」ですね。
過去の職歴を振り返って、自分が持っている知識やスキルを洗い出します。
そして、企業の情報収集を行って、どんな人材を欲しがっているのかを予測します。
「自分が提供できるもの」と「企業が欲しがっているもの」を明確にして、それらが合致する形でアピールを行ってください。
そうすれば、企業側が期待する即戦力を伝えられるでしょう。
詳しくは、「転職を成功させるための自己分析」と「情報収集と企業研究でライバルに差をつける」で紹介しています。
未経験分野でもポテンシャルをアピールできる
気持ちを切り替えるために、今までと全く違う分野へ転職する人もいるでしょう。
未経験の分野へ転職するときには、過去のキャリアが役に立たない場合も多いです。
そういった場合は、即戦力としてのアピールが難しいですよね。
でも、安心してください。
未経験の職種への転職では、ポテンシャルを伝えるようにしましょう。
今後の成長が期待できると思わせれば、内定をもらえる可能性はあります。
たとえば、コミュニケーション能力やマネジメント能力、分析力といったスキルは、どんな分野でも役に立ちますよね。
これらは「ポータブルスキル」と呼ばれ、業界・業種を問わず求められます。
ポータブルスキルをうまくアピールできれば、これからの伸びしろがあると思われるでしょう。
専門的なスキルや知識がなくても勝負できるので、自分のアピールできる分野が何かを理解してください。
将来的なキャリアプランを語る
どんな企業でも、目的意識が明確で熱意がある人材を求めています。
そういった人は簡単には辞めないですし、将来的に成長してくれる可能性が高いですね。
なので、5年・10年先のキャリアプランを語れるようにしてください。
- 将来的にどうなりたいのか?
- そのために努力していることは何か?
- 今回の転職は将来のためにどのように役立つか?
- 入社したらどんな仕事がしたいのか?
具体的なプランであるほど、説得力が高くなります。
熱意を込めて将来を語ることができれば、採用担当者の心に響くアピールができるでしょう。
資格は入社してからでも取れるものですし、熱意があれば内定をもらうことは難しくありません。
ですから、将来の計画を立ててハッキリと説明できるようにしてください。
転職エージェントに相談すれば道は開ける
転職には資格よりも、スキルや経験が大切だとお伝えしました。
これまでの仕事で得た能力をアピールすることで、企業から求められるようになるということですね。
でも、武器になるようなスキルや経験が無ければ、面接で何もアピールすることができません。
それでは、内定をもらうことは難しいでしょう。
自己分析や企業研究を行ってもアピールすることが出てこないなら、転職エージェントに相談することをおススメします。
転職エージェントでは、カウンセリングによって自分の強みや過去のキャリアなどを整理することができます。
プロのキャリアアドバイザーがヒアリングしてくれるので、転職市場で評価されるような魅力を引き出してもらえるでしょう。
これまでに仕事をしてきたのであれば、そこで培ったスキルや経験は必ずあります。
自分で気づくのは難しいので、キャリアアドバイザーに客観的な視点から評価してもらってください。
以下のエージェントなら、実績が高いので登録して損はありません。
リクルートエージェント
業界最大手のリクルートエージェントです。
人材業界で50年以上もの実績があるため、全国の様々な企業と太いパイプを築いています。
保有している求人の90%が非公開となっており、その数は10万件以上です。
業界でもトップクラスの求人数ですから、自分に合った企業と出合える可能性は高いでしょう。
また、キャリアアドバイザーの質が高いのも特徴ですね。
全国に470名のアドバイザーが在籍しており、各業界・業種に精通している人材が豊富です。
最新の業界情報や転職動向にも詳しいですし、過去に膨大な転職実績もあるので、的確にキャリア相談に乗ってもらえます。
土日祝や平日20時以降も対応可能なので、仕事が忙しくても利用できますよ。
リクルートエージェントは、確実に登録しておいてください。
マイナビエージェント
マイナビは、1973年に創業された人材サービスを主業務とする会社です。
人材業界ではかなりの老舗企業なので、取り扱っている業種や求人量は業界でもトップクラスとなっています。
特徴としては、20~30代の転職サポートに強いことですね。
首都圏や関西エリアだけでなく、名古屋や福岡、札幌などにも拠点があるため、全国の求人に対応しています。
業界ごとに専任のキャリアアドバイザーがいるので、専門的な情報を得ることができるでしょう。
また、企業の人事担当者とやりとりするアドバイザーもいますから、職場ごとの雰囲気なども掴むことができます。
かなり評価の高いエージェントなので、登録しておいて損はありません。