会社で働くのであれば、待遇の良いホワイト企業で働きたいですよね。
年間の休日日数が多く残業代もしっかりと支払われるので、安心して仕事をすることができます。
最近だとブラック企業が社会問題化しているため、違法な長時間労働やサービス残業を強いる会社が蔓延しているようです。
そういった会社で働くと体を酷使するだけですし、大したスキルを身に付けることもできません。
なので、就職・転職を考えるのであれば、ホワイト企業へ入れるようにしてください。
ただ、会社の実態は外側からは見えにくいですし、どんな会社がホワイト企業なのかも明確に説明できる人は少ないでしょう。
ここでは、ホワイト企業の見分け方を紹介するので、参考にしてください。
目次
長く勤めるためには働きやすさが重要
好きな仕事でも待遇や環境が悪いと続けられない
ホワイト企業はブラック企業の対義語で、大まかにいうと従業員に優しい会社を指します。
もちろん人によっては、本当に仕事が好きで勤務時間が長かろうが残業代が出なかろうが、自分の好きな仕事をし続けたいと思う人もいるでしょう。
しかし、好きな仕事をし続けるには、長く働き続けられる環境が非常に重要です。
若い頃は長時間労働などの無理が利くかもしれませんが、年齢を重ねるほど体調を大きく崩す原因になってしまいます。
また、待遇が悪い場合、大きなライフイベントを乗り切るために結局好きな仕事を諦めて転職せざるをえなくなるかもしれません。
そのため、本当に好きな仕事を続けたいのであれば、待遇や環境が良い会社を選び、その中で好きな仕事に就く努力をすることがもっとも効率的だと言えるでしょう。
過酷な環境でも自分にとって働きやすいならホワイト企業
もちろん、長時間労働やサービス残業があるだけで、ブラック企業だとは言い切れません。
他人から見て過酷な環境でも、当人にとって働きやすいというのであれば、その会社はその人にとってのホワイト企業だからです。
裏を返すと、一般的に言われているホワイト企業で働くことが、万人にとって幸せとは限らないということになります。
「自分が働きやすいと感じる環境とは」について突き詰め続け、自分にとって理想のホワイト企業を探すことが幸せへの近道でしょう。
よくあるホワイト企業の特徴
労働時間が適切に管理されている
ここからは、一般的なよくあるホワイト企業の特徴について見ていきましょう。
繰り返しになりますが、ホワイト企業はブラック企業の対義語です。
そのため、社員が健康的に働ける環境づくりを意識しています。
その一つが労働時間で、ホワイト企業は社員が働きすぎて体調を崩すことを良しとしていません。
なので、労働時間について厳しく管理されており、社員一人ひとりが適切な労働時間内で帰宅することを推奨しているのです。
タイムカードで労働時間を厳格に管理していますし、既定の時間を超えれば残業代として働いた分の賃金が支払われます。
従業員の体調を最優先に考えてくれるので、長く勤めることができるでしょう。
平均年収が高めである
従業員が長く働いていないということは、会社の業績が悪くなってしまうのでは?と心配になった方もいるかもしれません。
しかし、ホワイト企業は、従業員を酷使しなくてもよいほど業績が安定し、常に業績が良い状態を保ち続けられる仕組みが整っています。
その結果、特徴の2つ目として、平均年収が高くなるのです。
効率よくお金を稼ぐことができるため、利益が多く出る体質になっており、その分給与として社員に還元できます。
一度築いたビジネス基盤が簡単に揺らぐことはないため、平均年収を高く保ち続けられるのです。
完全週休二日制・祝祭日も休み
労働時間を厳しく管理していることに加えて、完全週休二日制・祝祭日を休みにしていることも特徴です。
なぜなら、ホワイト企業は従業員の健康面やプライベートの充実まで考慮しているからですね。
しっかり働くこと以上に、しっかり休むことを推奨し、長期的に社員が健康に幸福に過ごせるサポートをしてくれます。
有給の取得も気軽にできますから、休みを取って家族と旅行へ行ったりもできるでしょう。
しっかりと休んでプライベートを充実させれば、仕事にも意欲的に取り組むことができますし、ストレスなく働くことができる環境となっています。
福利厚生が充実している
ホワイト企業が従業員に、待遇面で還元するのは給与だけではありません。
次の特徴として、充実した福利厚生が挙げられます。
様々な割引を受けることのできる福利厚生サービスの導入や、家賃補助・各種手当てなど、給与という形で直接的に数字化されていない待遇面の支援が充実しているのです。
なので、各種手当を含めると、年収ベースでかなり高額になったりします。
基本給が多くない会社でも手当てが充実していることがあるので、トータルの支給額で見極めることが大切ですね。
産休・育休など女性に優しい制度がある
ホワイト企業は、従業員の中でも大きなライフイベントを迎えた人に、追加でサポートをする余裕があるのも特徴です。
そのひとつが、女性のライフイベント支援でしょう。
たとえば、産休・育休が取りやすい制度・環境が整っていることが挙げられます。
表面的には、産休・育休の制度が設置されていても、社内の暗黙のルールで取得が難しいという会社は多いです。
しかし、ホワイト企業は取得率が一般企業と比較して非常に高く、ライフイベントを会社一丸となって支援していく社風が整っています。
シングルマザーで育児に追われている女性でも、無理なく働けるのがホワイト企業ですね。
長期雇用を前提として教育・研修に力を入れている
ホワイト企業は、基本的に従業員の長期雇用を前提としています。
そのため、お金をかけて従業員の成長を後押しすることを惜しみません。
一般的な企業であれば、従業員はどこかで不満をもって辞めてしまう可能性が高く、せっかく教育しても無駄になってしまうため教育・研修に費用を使えないのが現状です。
しかし、ホワイト企業は待遇・環境ともに満足度が高く、離職率が低くなっています。
その結果、教育・研修に力を入れれば入れる分だけ、社員は成長し会社にその成長を仕事の成果として還元してくれるため、最終的に自社の成長にもつながっていくという好循環が生まれるのです。
従業員がスキルアップすれば業績も良くなるので、さらに待遇も向上していくというサイクルとなり、ますますホワイト企業になっていきます。
求人情報からホワイト企業を見分けるには
年代別のモデル年収を記載している
ホワイト企業の特徴が分かっても、実際に企業を見分けるのにはコツが必要です。
そこで、求人情報からホワイト企業を見分ける方法について解説します。
まず、よくあるホワイト企業の求人例が、年代別のモデル年収を記載しているというものです。
一般的に企業が外部に公開するのは、その求人で採用した際に提示できる想定金額と、全社員の平均年収といったものですね。
しかし、それでは自分がその会社に入社してからの長期的な想定ができません。
歩合などを含めた最高月収を記載していることも多いですし、客観的な指標としてはアテにならないことが多いです。
それに比べて、ホワイト企業は従業員の長期的な定着を前提としているため、現実的な年代別のモデル年収を記載しています。
待遇に自信があるから正直に書けるわけで、具体的な金額が細かく記載されていますね。
なので、曖昧な表現を使わずにハッキリと年収を記載している求人は、ホワイト企業である可能性が高いと思います。
平均勤続年数・離職率などのデータを公開している
ホワイト企業は長期雇用を前提としているため、長期的に一社で働いていきたいと考えている人を採用したいという思いがあります。
そこで、ホワイト企業が積極的に公開しているのが、平均勤続年数・離職率などのデータです。
ホワイト企業は平均勤続年数が非常に長く、辞めていく人の割合も非常に少なくなっています。
離職率が高い企業ではこの数字は採用において弱みになりますが、ホワイト企業は強みになるため積極的に公開するわけです。
また、こういった数値を公開することで、一社で長くしっかり働き続けたいと思っている人材からの募集が効率よく集められるため、積極的に公開しています。
これは企業の働きやすさを判断する重要な指標なので、必ず確認してください。
残業時間や残業代の基準が明確である
ホワイト企業は、待遇や環境についての説明を曖昧にはしません。
その中でも、特に残業時間や残業代の基準が、一般的な企業と比較してもとりわけ明確になっています。
何分超えたらいくら支給するのかまで明記されているケースもあり、従業員が求めずとも残業をしたら必ず残業代を支払うという仕組みが徹底しているのです。
求人情報欄を見て、平均残業時間や残業代の記載があるかを確認しましょう。
ブラック企業だと残業代が固定だったりするので、支払いの基準についてまで把握するようにしてください。
たまにしか求人を出していない
ここまで採用に関する話をいくつかしてきましたが、実はホワイト企業が求人を掲載する機会は非常に少なく、掲載期間も非常に短いという特徴もあります。
なぜなら、多くの企業が中途採用をする理由のほとんどが欠員補充だからですね。
ホワイト企業では離職率が低いため、新しく人を採用することが少ないです。
また、人気も高いため、掲載をすると応募が殺到し、すぐに求人掲載が終わってしまいます。
一方、ブラック企業は離職率が高いですから、常に求人を出して人材を募集しているわけです。
転職サイトを見ていつも同じ会社の求人があれば、それはブラック企業である可能性が高いでしょう。
ホワイト企業の求人は滅多に出てこないので、日頃からアンテナを張っておかなくてはいけません。
福利厚生の種類が豊富である
求人票に多くの福利厚生が記載されていれば、それはホワイト企業であるといえるでしょう。
福利厚生は、従業員の生活をより充実させるための制度です。
そして、ホワイト企業であればあるほど、あらゆる社員にその恩恵を受けてほしいと考えています。
そのため、それぞれ状況は違っても、何かしらの福利厚生の恩恵を受けてもらうために、福利厚生の種類をあえて豊富にしているのです。
ホワイト企業だからといって居心地が良いとは限らない
待遇が良くても仕事に興味がないと楽しくない
気をつけなくてはいけないのが、ホワイト企業だからという理由だけで就職先を選んではいけないということです。
ホワイト企業だからといっても、人によっては居心地が良いとは限りません。
ホワイト企業は、あくまで待遇と環境が魅力です。
しかし、もし仕事内容に興味がなければ、日々の生活が苦痛なものになってしまいます。
まずは、自己分析を行い自分が本当に興味をもてる業界・仕事内容を分析しましょう。
その上で該当するホワイト企業を選択するというのであれば良いですが、ホワイト企業に就職することを目的としてしまうと失敗することも実は多いのです。
自分が何をしたいのかが、最も大切だということですね。
性格が合わない人がいると仕事をするのが苦痛になる
ホワイト企業に在籍するタイプの人達と、性格や根本的な考え方が合わない可能性もゼロではありません。
先述したように、ホワイト企業は長期雇用を前提としており、就職する人たちも安定重視の方がほとんどです。
もしあなたが、個人的な成長や刺激を最優先としている場合、そういった方と性格が合わないことで雰囲気もギスギスし、日々の会社生活が苦痛になってしまう可能性もあります。
そして、ホワイト企業では長期で働く人が多いために、中途採用で入る人は少数派です。
社内で固定のグループが出来ていて派閥を組んでいることも少なくないので、上手く馴染めない人もいるかもしれません。
積極的にコミュニケーションを図って、組織に溶け込む工夫が必要です。
朝から晩までバリバリ働きたい人には物足りないかもしれない
先述したように、安定重視の方も多く会社としても長時間労働を推奨していないため、定時になるとさっさと帰宅することになります。
そのため、もしあなたが働くことがものすごく好きで、朝から晩までバリバリ働きたい!というタイプの場合、ホワイト企業の働き方は間違いなく物足りなく感じるでしょう。
また、短時間で結果を出すことが求められるため、効率良く仕事を進めなくてはいけません。
提示で仕事を終わらせるために慌ただしく業務をすることになり、スピード感についていけないといったこともありますね。
ホワイト企業には独特な働き方がありますから、あらかじめ調べておくようにしましょう。
実力重視の会社が少ないのでスピード出世は難しい
ホワイト企業は、長期雇用を前提とした安定重視の社風ですので、人事制度についても基本的には年功序列を重んじます。
つまり、いくら実力があろうとも、年代ごとで出世できる上限は定められており、それ以上の役職・給与がもらえることはまずありません。
どれだけ頑張っても同世代から抜きん出られない、また自分より使えない先輩たちが自分より給与をもらっているといった状況になることもあるでしょう。
こういったことがストレスになるタイプですと、ホワイト企業はおススメできないですね。
自分の力を試したい人は、ベンチャー企業などで働く方が良いと思います。
ホワイト企業で働きたいなら転職エージェントを利用しよう
これまでお伝えしたように、ホワイト企業は待遇に優れているので、非常に満足度の高い働き方ができます。
雇用も安定しているため、ホワイト企業に入りたい人は多いでしょう。
しかし、ホワイト企業の求人は非常に少なくて人気も高いので、内定をもらうのは容易ではありません。
かなりハイスペックな応募者が殺到しますし、競争率は相当高いと思ってください。
ホワイト企業に入るためのコツとして、転職エージェントを利用する方法があります。
キャリアアドバイザーが担当についてくれて、非公開求人の紹介から応募書類の作成、面接対策までサポートしてくれるサービスです。
実は、ホワイト企業の多くは、転職エージェント経由で求人を募集しています。
普通に転職サイトに求人掲載すると数百名の応募が殺到しますし、選考するために膨大な時間が掛かってしまうからです。
転職エージェントならニーズに合う人材を紹介してくれるので、ホワイト企業からするとありがたいサービスなんですね。
なので、転職エージェントに登録すれば、ホワイト企業と出合える確率がアップします。
ホワイト企業で働きたい人は、絶対に転職エージェントを利用するべきです。
以下のエージェントは、実績が豊富で当サイトでも人気なので利用してみてください。
リクルートエージェント
業界最大手のリクルートエージェントです。
人材業界で50年以上もの実績があるため、全国の様々な企業と太いパイプを築いています。
保有している求人の90%が非公開となっており、その数は10万件以上です。
業界でもトップクラスの求人数ですから、自分に合った企業と出合える可能性は高いでしょう。
また、キャリアアドバイザーの質が高いのも特徴ですね。
全国に470名のアドバイザーが在籍しており、各業界・業種に精通している人材が豊富です。
最新の業界情報や転職動向にも詳しいですし、過去に膨大な転職実績もあるので、的確にキャリア相談に乗ってもらえます。
土日祝や平日20時以降も対応可能なので、仕事が忙しくても利用できますよ。
リクルートエージェントは、確実に登録しておいてください。
マイナビエージェント
マイナビは、1973年に創業された人材サービスを主業務とする会社です。
人材業界ではかなりの老舗企業なので、取り扱っている業種や求人量は業界でもトップクラスとなっています。
特徴としては、20~30代の転職サポートに強いことですね。
首都圏や関西エリアだけでなく、名古屋や福岡、札幌などにも拠点があるため、全国の求人に対応しています。
業界ごとに専任のキャリアアドバイザーがいるので、専門的な情報を得ることができるでしょう。
また、企業の人事担当者とやりとりするアドバイザーもいますから、職場ごとの雰囲気なども掴むことができます。
かなり評価の高いエージェントなので、登録しておいて損はありません。