アルバイトで生計を立てる人をフリーターと呼びますが、いつまでもフリーターを続けていると周りから白い目で見られることになります。
どれだけ一生懸命に働いていても、フリーターという身分では遊んでいると思われるでしょう。
若手の労働力不足が社会的な問題になり、就活市場は空前の売り手市場が続いています。
そういった背景もあり、フリーターをしていると「なんで正社員にならないの?」という言葉を投げかけられて困っているフリーターの方も多いでしょう。
フリーターは甘えって言われるけど、なぜここまで言われなくてはならないのか?
今回は、フリーターが世間から厳しい目で見られる理由について解説していきます。
目次
仕方なくフリーターになる理由は人それぞれ
新卒で就職が決まらなかった
そもそもですが、フリーターをしている人たちは必ずしもフリーターになりたくてなっているわけではありません。
まず多いケースとしては、新卒で頑張って就職活動をしたものの、結果的にどこにも受からなかったり、入りたい企業に合格しなかったために、そのままフリーターになるという流れです。
就活浪人という手もありますが、留年にも一定お金はかかります。
新卒というブランドを保っておくのも楽ではないため、そのままフリーターになってしまったケースです。
けがや病気の療養で就職できなかった
誰しもが健康な状態で、就活シーズンを迎えられるわけではありません。
たまたま就活シーズンとけがや病気の療養が重なる方もいます。
もしくは、せっかく内定先が決まっても、けがや病気の療養で内定を辞退したり、取り消ししてもらうことで、そのままフリーターにならざるを得なかった方もいるはずです。
企業は健康体でバリバリ働けることを前提として若者を雇用しますから、何らかの事情で健康を害してしまった人は必要とされません。
家族の介護で就職できなかった
自分の怪我や病気でなく、家族の誰かがそういった目に遭うこともあります。
たとえば、家族の介護などがそうですね。
最近では高齢者の数も増えていますし、若くして重たい病気にかかってしまう方も一定数います。
そうなった時に、外部サービスに払うお金を払う余裕のない家庭は、家族が介護せざるを得ません。
上記のケースですと、とてもではありませんが正社員として働くと介護にまで手は回らないため、就職ができなかった方も一定数いるはずです。
夢を追いかけている
学生時代にアルバイトをしていた方なら分かると思いますが、アルバイト仲間に必ず一人か二人はミュージシャンや芸人などのエンタメ系でプロを目指している方がいたのではないでしょうか。
彼らはいつか売れることを夢見ながらも、その夢だけでは生活ができないため、アルバイトを掛け持ちしているのです。
彼らの生活の中心はあくまでその夢を追いかけることであり、正社員として就職すると会社にかける時間のほうがメインになってしまうため、ニーズにそぐわなくなります。
フリーターであれば、夢である音楽・お笑いなどの突発的な仕事が来ても対応できるため、あくまで夢にかける時間をメインとして扱いながらも、生活はできるというメリットがあるんですね。
かなり不安定な生き方ですが、本当に叶えたい夢がある人はフリーターを選択しがちです。
やりたい仕事が見つからない
最後が一番悩ましいですが、やりたい仕事が見つからないから就職をしないというケースです。
大半の方からすると、やりたい仕事なんて簡単には見つからないから、とりあえず生活を安定させるためにも就職をするべきだと思うでしょう。
しかし、やりたくもない仕事に人生の大部分の時間を費やしたくない人もいるわけです。
就職するからにはやりたい仕事であるべきだ、という考えも否定はできません。
そして、そういった考えを持っている場合、無理をして就職をするのではなく、一旦フリーターになるというのも選択肢の1つだったのでしょう。
フリーターは批判されがち
親に寄生して自立できていない
いかなる理由があろうとも、フリーターに対する世間の目は大変冷たいのが現実です。
どうしても多くの方がフリーターに対する固定概念があり、フリーターというだけで「きっと◯◯だろう」という偏見をもってしまうからです。
その1つが、「きっと親に寄生して自立できていないんだろう」という考えです。
なぜなら、フリーターというとどうしても実家暮らしをしていたり、親に仕送りをしてもらっているイメージが先行するからですね。
もちろんイメージだけではなく、有事の歳は親に頼るしかないのが現実です。
厚生労働省が発表した「平成27年賃金構造基本統計調査」から見ると、正社員以外で働いている人の平均月収は20万5,100円となっています。
それに比べて、統計局家計調査の「1世帯当たり1か月間の収入と支出(2015)」を参照すると、家賃を除いた若者の一人暮らしの平均月生活費は13万3,000円です。
公益財団法人 不動産流通推進センターが公表した「2017 不動産業統計集(3月期改定)」によると、東京圏のワンルームマンションの家賃相場の平均は、平成28年9月時点で7万1,946円。
もし都内に住んでいれば、生活費と合計して約20万5,000円かかることになり、貯金はできません。
もし、大きなけがや病気になるなど大きな出費がかかる場合、アルバイトだと保険も利かず貯金もないとなると、親に頼るしかないのです。
現実的に考えて親に頼らざるを得ませんから、自立できないと思われても仕方ありません。
就職もせずに毎日フラフラと遊んでいる
フリーターの中には、働くことが面倒という理由で、アルバイトもほどほどに毎日遊び歩いている人もいるでしょう。
誰しも人の悪いところばかりに目が行くもので、身近にそういう人がいたり、そういう人がいるという噂を聞くだけで、フリーターに対する偏見を持ってしまうわけです。
「フリーターは就職もせず、毎日フラフラ遊び歩いてるんだろう」という偏見は、かなり多くの人が持っていると思います。
将来のことを何も考えていない
フリーターをやっていると、どうしても貯金はあまりできません。
つまり、金銭面の将来設計が難しいのです。
先述の通り、生活するだけでギリギリですから金銭的な余裕がなく、将来について前向きに考えられる人は少ないでしょう。
本人としては詳細な計画を立てていようとも、金銭面において中長期の計画がないと見られるがゆえに、周りからは将来のことを何も考えてない、というレッテルを貼られてしまいます。
不安定な仕事だからこそ、その日暮らしといったイメージを持たれがちですね。
年齢の割に精神年齢が低い
フリーターの人たちは、仕事においてのプレッシャーが非常に少ないポジションではあります。
就職すると分かりますが、正社員は様々な場面で精神的に鍛えられることが多々あるのです。
そのため、同世代の正社員就職をした人たちと比較して、年齢の割に精神年齢が低いとみなされることが頻発します。
加えて、芸術関連などで夢を追っている方は、精神年齢的に良く言えば若いですし、悪く言えば低いとも取れるような言動が多くなりがちです。
なので、夢を追っているフリーターが身近にいる方からすると、フリーター=精神年齢が低いという考えがどうしても拭い去れず、批判の対象になってしまいます。
女性のフリーターも結婚しにくい現実
共働きが普通なので一緒に生活するのが不安だと思われる
フリーターに対する批判は世の中でまだまだ大きく、そして根強くなっています。
そのため、非常に悲しい話ではありますが、フリーターですと非常に結婚しづらいのが現実です。
結婚しづらいというのは、男性に限った話ではありません。
実は女性のフリーターも、非常に結婚がしづらいという現状があります。
その理由として、共働き世帯の増加が挙げられますね。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表した「専業主婦世帯と共働き世帯」によると、2017年時点で共働き世帯が1188万戸に対し、専業主婦世帯は641万戸と約2倍違います。
この傾向は顕著で、共働き世帯は増加の一途にあります。
つまり、男性としても共働きをしてくれる女性を求める傾向にあり、フリーターをしている女性に対する印象はあまり良くないのが現実です。
だらしなく思われて家事や育児ができない印象がある
フリーターに対する様々な偏見として、なんとなく「だらしなそう」というものがあります。
先述したように、計画性がないというところが切り出されて、その他の生活全般に対しても計画性がないと思われがちです。
そのため家事や育児に対しても、人並みにできるのだろうかという不安がつきまとい、結婚相手としては敬遠されてしまいます。
現在では男も家事をするのが一般的になってきましたが、それでも大部分は女性が家事を担当するはずです。
実家の家事手伝いを毎日していたとしても、フリーターの事実があるだけで偏見を持たれてしまいます。
生活力が無いため家計の管理を任せるのも不安
「だらしなさそう」「計画性がなさそう」という印象が、そのまま生活力が無さそうというイメージにつながるわけです。
特に、お金関係に関するイメージは悪いため、「家計の管理を任せるのは不安だ」という声を聞きます。
夫の収入を管理する中で、今までお金が無かったのに急にお金を持ったことで、洋服やブランドカバンなど、私利私欲に任せた購買欲求に勝てないのでは・・・などという不安もつきまとってしまうでしょう。
特に、実家暮らしのフリーター女性だと、一人暮らしの経験が無いため家計のやりくりが難しいという印象を持たれがちですね。
将来を考えたらフリーターのままでは不安
ほとんど昇給が望めず生活が苦しくなる
批判・偏見を向けられることに加えて、現実問題フリーターで居続けることのデメリットは大きいです。
独身の間はいいですが、もし結婚をしたら様々なライフイベントを迎えるため、収入を増やしていかなければなりません。
しかし、フリーターは定期的な昇給は望めないでしょう。
時給が上がるとしても一回に数十円単位ですから、もし収入を増やすとしたら働く時間を増やすしか無いのです。
ただ、年齢を重ねる毎に、長時間労働はつらくなってしまいます。
そのため理想通りに収入を増やすことは難しく、反面支出が増えていくので生活が苦しくなることは避けられません。
ローンやクレジットカードの審査が通らない
ライフイベントの観点でいうと、大きな買い物をする機会は自ずと増えていきます。
住環境を整えるために大型家電・車を買ったり、そもそも家・マンションを買うこともあるかもしれません。
その際の大きな味方が、ローンやクレジットカードです。
分割して払えるため、一度にまとまったお金を用意せずとも欲しいものが手に入ります。
しかし、フリーターの場合、この審査に通らないのです。
なぜなら、ローンやクレジットカードの審査は、安定した収入が今後も見込めるかという点が重要になるからですね。
フリーターの場合、有期雇用ですし、突然雇用が打ち切られるリスクもあります。
そのため、フリーターは審査に落ちることがた多々あるのです。
ローンが組めないとなると生活が大きく制限されますし、一般的な当たり前の生活すらできなくなってしまうでしょう。
社会的に肩身が狭い思いをする
先述したように、フリーターに対する社会の目は非常に厳しいです。
自分自身が社会的に肩身が狭い思いをするだけで済めばまだいいですが、もしフリーターのまま結婚生活を続けたら、家族まで批判・偏見の目にさらされてしまいます。
年を取るごとにフリーターの立場は苦しくなりますし、30歳を過ぎたら未経験で就職することも難しくなるでしょう。
どんどん社会的に追い詰められてしまい、どうにもならなくなります。
体を壊して働けなくなると収入が途絶えてしまう
フリーターは、体を壊したら最後です。
先述したように、フリーターは時給で働いているため、体を壊して働けなくなるということは収入が途絶えることを意味します。
これが正社員ならば、有給休暇が使えたり、特別休暇で一定期間休んでも復職することが可能です。
フリーターは収入が0になることに加えて、バイト先によっては解雇になる可能性さえありますね。
何の保障も無いのがフリーターですから、不安を抱えたままで生活しないといけません。
十分な貯金ができず生活に余裕がなくなる
普通に暮らしていても、突発的な出費は避けられません。
小さいなところだと友人の結婚式や家電の買い替え、大きなところでいうと病気・けが等、自分が予期しないところで出費が発生するものです。
しかし、フリーターは十分な貯金ができるほどの収入を得ることができません。
そのため、急な出費により、生活が苦しくなることも多々あります。
その結果、生活に余裕がなくなり、頻繁に精神的に苦しい立場に追い込まれることも覚悟しなくてはいけないでしょう。
フリーターからの就職は就職エージェントを利用しよう
何度もお伝えしているように、フリーターを続けることは世間から厳しい目で見られてしまいます。
自分が好きでフリーターをしていて周りが気にならないなら良いですが、将来的な安定を考えると正社員として就職するべきでしょう。
正社員なら社会的な信用がありますし、収入が安定するため生活で困ることはありません。
結婚したりマイホームを購入するといった、当たり前の生活をすることができるようになります。
30歳を過ぎると就職が難しくなるので、20代の内から動き出すようにしてください。
ただ、初めての就職活動だと、何から始めれば良いのか分からないと思います。
求人の探し方や応募書類の作成、面接のマナーなど、経験が無ければ分からないことだらけですよね。
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