自分なりに企業研究をして応募書類を作成するけれど、いつも書類選考で落ちてしまう人がいます。
書類選考は転職活動の最初の壁なので、これを突破しなければ面接へ進むことができません。
応募はたくさんするんだけどどうしても書類選考で落ちてしまい、その原因もわからない・・・とお困りの方も多いのではないでしょうか。
実は、書類選考で落とされてしまう人には、ある特徴があります。
これを理解して改善しなければ、これからも書類選考で落とされ続けることになるでしょう。
ここでは、企業に好まれる応募書類の作り方を解説します。
選考の通過率を高めたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
書類選考は転職活動の第一関門
転職を成功させるためには、企業の選考に受からなければいけません。
そして、書類選考はその第一関門であり、意外とつまずきやすい難所でもあるのです。
書類選考はニーズに合わない応募者をふるいにかけるもの
そもそも、書類選考とは何でしょうか。
求職者が転職活動に時間とパワーを使っているのと同じく、企業も採用活動に時間とパワーを大きく使っています。
なので、企業としても、できる限り無駄な労力を使いたくないわけですね。
そのためには、採用可能性が低い求職者を排除しなくてはいけません。
見込みの薄い応募者を排除するプロセスとして、書類選考があります。
企業はすべての応募者を面接する時間が無い
採用可能性が低い求職者と会うことで、どれくらいの時間を使うことになるのでしょうか。
例えば1ヶ月に10名の書類応募があって、A社では全員にとりあえず会うというスタンス、B社は必ず半分は落としているとしましょう。
面接は1名あたり約1時間かかるため、A社は面接対応で10時間、B社は面接対応に5時間と、5時間もの開きが出てしまいます。
そのため、求職者から見ると1時間だとしても、企業からするとトータルでものすごい時間がかかってしまうわけです。
無駄な時間をかける余裕はありませんから、すべての応募者を面接することはできません。
採用担当者から「会ってみたい」と思われるかが大切
応募書類を適当に作成し提出するだけでは、面接選考にさえたどり着けない可能性が大きいのです。
先述の通り、企業は見込みの薄い人材を書類の段階で弾きますから、担当者の目を引くような応募書類を作成しないといけません。
ポイントとしては、「面接で会ってみたい」と採用担当者に思わせることです。
書類の段階でスキルの高さや企業とのマッチ具合が伝われば、面接でもっと深く話を聞きたいと思ってもらえます。
なので、ちゃんと自分のキャリアの棚卸しを行い、企業のニーズを把握するなど、かなり時間をかけて応募書類を作り込まないといけません。
適当に作った書類では、相手にされないことを覚えておいてください。
選考期間の目安は1~2週間程度
作り込んだ書類を提出し、当日翌日に通知が来ないことで選考に落ちたのではないかと不安に思う方もいるかと思いますが、そこは安心してください。
採用担当者も書類選考以外に多くの仕事を抱えていますので、必ずしもすぐには選考結果は届きません。
大体書類選考にかかる時間の目安は1~2週間程度ですので、書類を提出したら変に心配せず結果を待ちましょう。
2週間を超えても通知が来ないなら、こちらから連絡しても良いかもしれません。
その際は、「選考状況をお聞きしたいのですが」と、手短に用件だけを伝えるようにしてください。
書類選考は印象が何よりも大切
応募書類を作り込めと言われても、具体的にどうすればいいのかわからないという人も多いでしょう。
採用担当がどのように書類選考をしているのかがわかれば、少しでもヒントが得られるのではないでしょうか。
書類審査は数十秒から数分で合否が決定する
結論から言いますと、採用担当は書類1枚1枚の選考に大した時間はかけていません。
その時間はおよそ数十秒から数分。
採用担当はそれまでの数百、数千の書類審査経験から、採用可能性のある候補者の特徴を把握し、一瞬で書類審査をしています。
そのため、書類選考はその数十秒~数分で与える印象が何よりも大切なのです。
これは、対人のコミュニケーションでも同じですよね。
出会って数秒で第一印象が決まりますから、服装や表情などで不快感の内容にしなくてはいけません。
応募書類の作成でも、パッと見の印象を良くする工夫が大切です。
詳しく読む時間が無いので簡潔で分かりやすいかが重要
それでは、どうやって採用担当に好印象を残すのか。
採用担当は一枚一枚の書類審査に時間をかけませんし、そもそも詳しく読む時間もありません。
そのため、書類選考は極力完結でわかりやすく書くことが大事です。
人によって書き方はまちまちですが、例えば冒頭に職務経験の要約を書くとか、一番アピールできる実績を書くと、書類審査する側からも読みやすくなるでしょう。
このように、書類審査を通過するためにはいかに簡潔にインパクトを残すかが重要です。
読み手にとって親切な書き方を心がければ、自然と印象の良い応募書類を作ることができます。
書類選考で落とされる人の特徴
ここからは、書類選考で落とされる人の特徴として、より細かく焦点を当てていきます。
実は、本当に基本的なところで、失敗しているケースも多いのです。
写真のサイズ違いや印鑑忘れなどマナーがなっていない
まず1つ目が、基本的なマナーの問題。
応募書類の作成においては最低限守るべきマナーがあり、このマナーを守れていないことで落ちる人が散見されます。
代表的なものが、写真のサイズ違いや印鑑忘れです。
このレベルのマナーを守れないと、社会人としての基礎スキルが欠如しているとみなされ、書類を読んでもらう前に不合格になってしまいます。
出来ていて当たり前のことですから、こんなところで減点されないようにしてください。
誤字脱字や回りくどい文章など読みにくさが目立つ
基本的なマナーをクリアしたら、次は書類内容の審査に入ります。
ここで多い不合格者の特徴が、とにかく文章が読みづらいということ。
先述したように採用担当は書類を読み込む時間がないため、簡潔な文章でアピールする必要があります。
それにも関わらず、誤字脱字や回りくどい文章などが多いことで、採用担当が読む気をなくしてしまうでしょう。
何より、頭が悪そうな印象を与えますから、不採用とされる可能性が高くなります。
応募企業が求めている経験・スキルを満たしていない
次が、書類選考に落ちてしまう最も致命的な点ですが、応募企業が求めている経験・スキルを満たしていない場合です。
企業が中途採用をする場合は、決まった業務をしてもらいたい人材が欲しいため、それ相応の経験・スキルが必要になります。
そのため、いくら本人のやる気があっても、応募求人が求める経験・スキルを満たしていなければ高確率で不合格になるでしょう。
これは企業分析ができているかということなので、応募する企業について調べたうえで、どんな人材を求めているかを把握しなくてはいけません。
自分のビジョンと会社の方向性がマッチしない
次に、企業が書類選考で見ているのが、考えや人柄が社風にマッチしているかという点です。
その中でも応募者のビジョンと会社の方向性が合わないということは致命的なズレを生むため、どうしても書類選考で不合格になってしまいます。
なぜなら、双方が目指しているものが違うと、必ずどこかで悪影響が出てしまうからです。
仮に採用をしたとしても必ず不満が生まれてしまって、長期定着は見込めず早期退職になってしまうでしょう。
企業は、採用した人材が中長期的に会社に定着し、活躍することを望んでいます。
そのため、応募者のビジョンと会社の方向性がマッチしないのは大きな問題なのです。
自分の長所が簡潔に伝わる内容になっていない
上記4つの点をクリアしているはずなのに、なぜか書類選考で不合格が続いてしまうと思った方は、もう一度書類内容を見返してみてください。
このケースで多いのが、内容は最低限レベルをクリアしているものの、あなたの魅力が伝わりきっていない可能性があります。
その際に気をつけるのが、書き方です。
先述したように、採用担当は書類審査に時間をかけられないため、長所を簡潔に伝える必要があります。
成果の書き方が抽象的になっている場合は、極力数字を使ったり、担当したプロジェクト名を明記したりと、ぱっと見て長所が伝わるような工夫が重要です。
マイナスポイントがあればフォローしておく
また、その他にも採用企業側が懸念する代表的な点がいくつかあります。
もし該当するようであれば、応募書類内で極力フォローするために補足しておきましょう。
自宅が遠方の場合は引っ越しの可否を明記しておく
その一つが、現住所についてです。
現在、関西地方に住んでおり、東京の企業に応募したとしましょう。
特に書類に記載がない場合、企業によっては無条件で不合格にしてしまうケースがあります。
「面接するとなると東京まで来てくれるのか」「採用したとしても引っ越してこれるのか」「関西支社があるから関西採用されると思っているんじゃないか」など、企業に様々な懸念が浮かんできた結果、面倒になって不合格にしてしまうのです。
そのため、もし応募する企業が現住所から遠い場所にある場合、引っ越しの可否を明記しておくことをおすすめします。
そうすれば、企業側としても上記懸念を払拭し、フラットな目線で書類審査を行ってくれるでしょう。
転職回数が多いなら転職理由を明確にする
そして、書類審査で一番先に目に行くのが転職回数です。
先述しましたが企業は中長期的に定着・活躍してくれる人材を採用したいと考えています。
そうなったときに、短い期間で何度も転職をしている書類を見たら、どうせうちに入ってもまた辞めて他の会社に行くのではないか、という懸念がどうしても拭えないのです。
そのため、多くの企業では転職回数が多い方を書類選考で不合格にしてしまう傾向にあります。
Webメディア「ミドルの転職」によると、採用コンサルタントにアンケートを行ったところ、多くの企業がミドル層で3回以上転職していると転職回数が多いと判断するとのことです。

参考:ミドルの転職
それでは、もし自身の転職回数が多い場合はどうすればいいのでしょうか。
その場合は、必ず転職理由を明確にして記載しておきましょう。
会社ごとの職歴を書くと思いますので、最後に退職理由を記載しておけば大丈夫です。
その理由が一般的に見ても筋が通ってる内容であれば、転職回数が多くても書類選考に落ちづらくなるでしょう。
ブランク期間があるなら理由を書く
また、転職回数と同じくらい採用担当が気にするのがブランク期間です。
ブランク期間があると、どうしても採用担当は何かこの応募者には問題があるのではないかと懸念します。
よくあるのが、身体的な不調や精神的な不調で長期間休んでいたパターンです。
ブランク期間がある求職者にヒアリングをすると実は上記理由で休んでいたという方が一定数いらっしゃいます。
そして残念なことに、一度長期間、心身の不調で休んでいた方は、再発する可能性が少なからずあるため、もし採用してもまた休んでしまうのでは、という懸念が出てくるわけです。
このように、何の説明もなくブランク期間があることのみ記載してしまうと、書類選考で不合格になりかねません。
ブランクがあった理由があれば、しっかりと理由を記載しておきましょう。
書類選考の通過率を高める方法
自己分析をしてアピールポイントを明確にする
最後に書類選考の通過率を高める方法についてお伝えします。
書類の書き方としては極力簡潔にとお伝えしましたが、大前提として書く内容自体を決めなくてはいけません。
応募書類は、面接選考に進めるかどうかのアピール材料です。
つまり、アピールする内容を決めるためには、正確な自己分析が必要となります。
今までの自分の経験を一通り棚卸しし、アピールできるポイントを整理しましょう。
その上で、企業が求めている応募条件に沿って、自分がそのポジションで活躍できる人物であることをアピールしていくのです。
自分の強みが明確になれば、他の応募者と差別化することができます。
さらに、その強みが応募企業で活かせるものであると、採用担当者からも期待されるでしょう。
結論から書いて主張が伝わりやすいようにする
忘れてはいけないのは、企業の採用担当は書類を1枚1枚読み込んでいる時間はないということです。
なので、「結論から書く」ということを徹底してください。
社会人の報連相の基本でもありますが、まず主張したいことを先に言うことで、受け手はあなたが何を言いたいかを理解しやすくなります。
また、時間がないときでも結論から聞くことで、短い時間でもあなたのことを理解できるのです。
採用担当者に負担を掛けないために、読みやすい書類を作ることを心がけてください。
第三者に読んでもらって添削してもらう
自分なりに応募書類作成が完了したら、最後の仕上げをしましょう。
それは、第三者に添削してもらうことです。
文章面に関していえば、誤字脱字確認はもちろんのこと、文章の言い回しや表現の仕方など、どうしても自分のクセがでてしまいやすいところは、第三者に添削してもらうことでぐっと読みやすくなります。
また、自己アピールに関しても、自分を客観視するということは非常に難しいことですので、うまくアピールしきれていないケースもあるわけです。
普段から交流のある人に添削してもらうことで、より自分の魅力が伝わるように改善してもらいましょう。
書類選考の通過率を高めるなら転職エージェントを利用しよう
先述したように、書類選考を通過するためには、企業側のニーズを熟知した上で書類を作成しなくてはいけません。
そのためには、時間をかけて企業研究を行って、あらゆる情報を集めないといけないわけです。
でも、社会人は忙しいですから、なかなか避ける時間も限られていますよね。
複数の企業へ応募するとなると、それらの企業を全て調べることはできないでしょう。
そこで、転職エージェントを利用することをおすすめします。
キャリアアドバイザーが転職活動のサポートをしてくれるので、応募する企業に合わせて書類の作成を代行してくれるわけです。
転職エージェントはあらゆる企業とパイプを築いているため、それぞれの企業で求められている人材像を知り尽くしています。
その上で応募書類を作成し、さらに推薦状まで書いてくれるので、かなり高い確率で書類選考を通過することができるわけです。
他にも、面接対策や面接スケジュールの調整、給与交渉など、転職活動のあらゆる作業を代行で行ってくれます。
忙しくて時間が無い人は、利用する価値が非常に高いでしょう。
以下のエージェントは、非常に実績が高くて当サイトでも人気があります。
ぜひ利用してみて下さい。
リクルートエージェント
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業界でもトップクラスの求人数ですから、自分に合った企業と出合える可能性は高いでしょう。
また、キャリアアドバイザーの質が高いのも特徴ですね。
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