フリーターから正社員として就職を目指す場合、面接での対応が大きな壁となりますね。
企業によっては「フリーター=無職」と判断することもありますし、あまり良い印象を持たれてはいません。
- 真面目に仕事をしないのではないか
- 社会人としての意識が低いのではないか
- すぐに辞めるのではないか
といった、不安を持たれている可能性があるでしょう。
自分と同年代の人は何年かの社会経験があるわけですし、そういった人たちと比較されてしまうと明らかに分が悪いです。
何も考えずに面接へ望んでも、良い結果を得られないと思います。
フリーターに対する定番の質問などもあるので、それらの回答例を知っていないと内定をもらうことはできません。
なので、面接の正しい回答方法などを知っておいてください。
ここでは、フリーターが就職面接を突破する方法を紹介していきます。
目次
面接の基本的な流れを理解しよう
企業によって異なりますが、面接の基本的な流れは以下のようになります。
- 面接室への入室・着席
- 簡単な自己紹介
- 過去の職歴(フリーター内容)
- 正社員を目指す理由
- その企業への志望動機
- 募集内容の説明
- 条件・待遇の確認
- 応募者からの質問(逆質問)
- 退室
面接室への入室・着席
入室する際には、ドアをノックして応答があってからドアを開けましょう。
ドアを閉めてから面接官を見て一礼し、「本日はよろしくお願いいたします。」と挨拶をしてください。
ドアを閉める時には、ちゃんとドアの方を向いて閉めるのがマナーですね。
面接官から着席を促されたら、ゆっくりと席につきます。
カバンは椅子の横に立てて置き、コートなどがあればカバンにかけるようにして置きましょう。
簡単な自己紹介
企業によっては、自己紹介を求められることがあります。
話す内容としては、氏名や経歴、趣味や特技などですね。
緊張をほぐすために聞かれることが多いので、ここで自己アピールをする必要はありません。
自分の人となりが分かるように、2~3分程度で伝えるようにしましょう。
そこから軽い雑談が始まることもあり、面接官と共通の趣味などがあれば盛り上がるかもしれません。
なので、できるだけ自分をさらけ出すのがコツです。
過去の職歴(フリーター内容)
フリーターであっても、これまでの職歴について質問されます。
ただ、経歴をダラダラと述べるだけでは冗長になってしまうので、要点をまとめてメリハリを付けて伝えることが望ましいですね。
「どんな仕事をしてきたのか」「仕事に活かせるスキル・経験があるか」といったことを簡潔に伝えられるようにしましょう。
その際には、実績や成功体験などをエピソードとして伝えるのが効果的です。
正社員を目指す理由
企業からすると、「なぜ正社員を目指すのか」ということは気になります。
フリーターなら責任もなく時間的な自由がありますし、わざわざ正社員を目指すのには理由があるからです。
なので、正社員になろうと思ったキッカケや応募に対する熱意を伝えられるようにしてください。
企業に採用するメリットを感じてもらえないと、内定を得ることは難しいでしょう。
「安定した生活がしたい」といった自分本位なものではなく、純粋な仕事に対する興味を伝えられるようにしましょう。
その企業への志望動機
企業側が最も気になるのは、「なぜうちの会社に応募したのか?」といったことです。
志望動機について知ることで、入社への意欲を図ることができます。
適当な理由を言ってしまうと、「他の会社でも良かったのでは?」と思われてしうでしょう。
なので、しっかりと企業研究を行って、その企業について知らないといけません。
「給料が高い」「休みが多い」などの待遇面ばかりにフォーカスすると、仕事に対する意識が低いと思われてしまいます。
企業から「一緒に仕事がしたい」と思われないといけませんから、志望動機は仕事内容に関するものである必要がありますね。
募集内容の説明
求人票にも書いてあることですが、面接でももう一度確認が行われます。
従事する組織や仕事内容などの話を聞いて、自分のイメージと相違が無いかを確認するわけですね。
ここで疑問点があれば、質問をして解決しておきましょう。
分からないままにしておくと、入社後にギャップを感じてしまい仕事への意欲を無くすかもしれません。
条件・待遇の確認
具体的な雇用条件なども、しっかりと確認されます。
残業や休日出勤の有無、給与や賞与・各種手当などの待遇、勤務地などについての確認ですね。
条件や待遇については聞きにくいものですが、仕事をする上で重要なので不明点を残さないようにしてください。
ここでの確認を怠らなければ、入社してからブラック企業だったと気付くこともありません。
もちろん、条件面で折り合わなければ、交渉することも大切です。
給与などは最初からアップするのは難しいですが、希望勤務地や残業時間などは交渉の余地があります。
少しでも気持ちよく働くことができるように、できる限りの交渉を行うようにしてください。
応募者からの質問(逆質問)
一通りの面接が終わると、「最後に何か質問はありますか?」と面接官から聞かれるはずです。
ここでは、面接の内容で分からなかったことを確認するのですが、上手く自分のアピールに繋げることもできます。
「特にありません」で終わらせるのは勿体ないので、面接官の印象に残るような質問を行ってください。
効果的な逆質問に関しては、詳しく後述します。
退室
面接が終わって退室するときも、気を抜いてはいけません。
ここで印象を悪くしてしまったら今までの苦労が台無しになるので、最後まで良い印象で終わるようにしてください。
椅子の横に立って一礼し、「ありがとうございました」と挨拶をしましょう。
ドアの前まで行ってから再度一礼して、ドアを開けて退室します。
面接官がエレベーターまで見送ってくれる場合もあるので、その際にはエレベーターが閉まる際に一礼してお礼を述べるようにしてください。
フリーターが面接で判断されることとは?
バイト経験しかないのであれば、即戦力にはならないでしょう。
企業もそれを承知していて、フリーターに対してスキル面を期待しているわけではありません。
重視されているのは、「人柄」と「将来性」の2点です。
- 組織に上手く馴染めるか
- どんな部署で活躍できそうか
- すぐに仕事を覚えてくれるか
- 仕事に対して熱意があるか
- 明確な目的意識を持っているか
このようなことを、面接で判断したいと思っています。
応募書類でも志望動機などを記載しますが、所詮は書面ですから本当のところは分かりません。
なので、面接で実際に会ってみて、応募者を判断するわけです。
ポイントとなるのは、以下のような素養ですね。
- コミュニケーション能力
- 素直さ
- 将来的なビジョン
- 熱い気持ち
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力が高ければ、組織に馴染みやすいのでどんな企業からも必要とされます。
他の能力があったとしても、コミュニケーションができなければ社会では浮いた存在になってしまいますね。
そのため、自分をさらけ出して面接官と打ち解けられるようにしましょう。
素直さ
他人の意見を聞き入れる素直さも、企業は求めています。
特に、フリーターだと未経験からの就職となるので、仕事を教えてすぐに覚えられるかどうかは重要です。
そのために、素直な性格かどうかは、面接で判断されるでしょう。
「でも」や「だって」など、逆説が口癖になっている人は注意してください。
年齢によっては、年下の上司ができることもあるはずです。
そういった時にも、逆らわずに意見を聞ける素直さがないといけません。
プライドが高くて我が強い人は、気を付ける必要がありますね。
将来的なビジョン
これは志望動機にもつながってくることですが、5年後・10年後のビジョンを持っているかどうかは重要です。
明確なビジョンを持っている人ほど、目的意識が高く成長性があると判断されます。
「なんとなく応募した人」と「目的を持って応募した人」とでは、成長のスピードは大きく変わってくるでしょう。
なので、今後の目指すべきビジョンとそのために意識していることなどを説明できるようにしてください。
熱い気持ち
応募した企業・仕事に対して、熱意を持っていることは大切です。
企業は面接の最中に、どれだけ熱い思いを持っているかどうかを判断します。
なので、その企業へ応募したキッカケや仕事に興味を持った時のエピソードなどを語れるようにしてください。
面接での第一印象を良くするための身だしなみ
面接官も人間ですから、第一印象が与える影響は大きいです。
どれだけ立派な志望動機やビジョンがあったとしても、最初の印象が悪ければ良い評価を得ることは難しいでしょう。
逆に、最初に爽やかな印象を与えることができれば、少しくらいアピールが弱くても内定をもらえる可能性があります。
それくらい、第一印象が与える影響は大きいんですね。
少しでも印象を良くするために、身だしなみには十分に注意してください。
清潔感を意識することが大切
見た目の清潔感は、第一印象を決定づける大きな要因です。
- 髪は短髪で寝癖を直す
- 髭を剃る
- スーツやシャツはクリーニングに出す
- 靴やカバンはキレイに磨く
髪の毛は前日までに美容室へ行って、しっかりと整えるようにしましょう。
男性なら耳を出して前髪は、眉に掛からないくらいがベストです。
女性なら黒髪にして束ねて、おでこを出すのが良いですね。
アパレル系などの職種であれば、茶髪なども良いですが派手すぎないように注意してください。
あとは、シワや汚れのない服装を心がけるなど、社会人として当たり前のマナーですね。
面接場所へ早めに到着するようにして、トイレなどで全身をチェックしてから面接へ挑むようにしましょう。
フリーターに対する面接でのよくある質問
一般の新卒や中途採用と比べて、フリーターは多少のハンデがあります。
これまで定職に就いていなかったわけなので、それに対する疑問を持たれてしまうからですね。
なので、企業側の不安を払拭できる回答ができないと、内定をもらうことは難しくなってしまいます。
よくある質問を紹介するので、それに対する回答を覚えておいてください。
なぜフリーターをしていたのですか?
今まで正社員ではなく、フリーターをしていた理由を聞かれます。
明確な理由があるのであれば、正直に伝えて構いません。
たとえば、「バンド活動をしていて時間に余裕のあるフリーターをしていた」といった理由です。
これなら目標に向かって努力していたわけなので、そこまで悪い印象を与えることもないでしょう。
一方、明確な理由が無いのなら、答え方に注意しないといけません。
「特にやりたいことが無いのでフリーターだった」だけでは、単に計画性が無いだけの人だと思われてしまいます。
こういった時には、過去の自分に対する反省を示し、これから前向きに働きたいという気持ちを伝えるようにしてください。
それから飲食店のアルバイトで生計を立てていたのですが、次第に仕事に対する楽しさを感じ始めました。
そこで、もっと責任のある仕事がしたいと思い、正社員として就職活動を始めることにしました。
前向きな意欲を伝えることができれば、企業は仕事に対する熱意を感じてくれるはずです。
正社員を目指すキッカケとなるエピソードがあると、説得力が高くなって伝わりやすくなりますよ。
なぜ新卒時に就職しなかったのですか?
先ほどの質問と共通する部分がありますが、新卒時に就職活動をしたのかどうかを問う質問です。
この質問については、慎重に答えなくてはいけません。
「就職活動をしたのに内定が決まらなかった」という回答をすると、何か人間的に問題があるのでは思われてしまいます。
一方、「就職活動せずにフリーターになった」と答えると、周りが就職活動をする中で危機感が無かったのかと思われるでしょう。
マイナスイメージを持たれないためには、現在は前向きな気持ちを持っていることを伝える必要がありますね。
そのため、途中で就職を諦めてフリーターになりました。
アルバイトで色々な経験を積むうちに、自分にはアパレルの仕事が向いていると感じたのが御社を志望したキッカケです。
販売だけでなく仕入れや企画なども経験したいので、より広範囲の仕事ができる正社員を目指そうと思いました。
新卒時は就職に対してネガティブな考えでも、ポジティブな考えに切り替えて就職活動を始めたという説明ができればOKです。
考え方が変わったエピソードがあると、面接官の心に響きやすくなりますね。
どのような仕事をしてきたのですか?
アルバイト経験であっても、職歴として認められることがあります。
応募した職種に活かせる経験があれば、戦力としてみなされることがあるでしょう。
販売や接客業をしていたのなら、営業職などで役に立ちますよね。
配達の仕事をしていたなら、土地勘や運転技術などを活かせるかもしれません。
なので、これまでの経験から仕事に活かせそうなことをアピールしてください。
アルバイト経験をアピールするなら、成功体験や失敗からの学びなどのエピソードとして伝えるのが効果的です。
面接で評価されやすいスキルとしては、以下のようなものがありますね。
- コミュニケーション能力
- リーダーシップ
- 忍耐力
- 体力
- 柔軟性
大抵の仕事では何かしら当てはまるはずなので、うまく能力をアピールできるエピソードを用意しておいてください。
自己アピールに繋げるための逆質問の方法
面接の最後に、「何か質問はありますか?」と面接官から質問されます。
ここで、「特にありません」などと答えないようにしましょう。
せっかくのアピールチャンスなのに、それを捨ててしまうのは勿体ないです。
実は、最後の質問を意識する人は少ないので、ここで印象に残ることを伝えられれば強烈にアピールすることができます。
チャンスを無駄にしないために、逆質問を上手く活かすようにしてください。
仕事への意欲の高さを示す質問をする
- 入社までに学ぶべきことはありますか?
- 取得したほうが良い資格はありますか?
- どのような基準で実績を評価するのでしょうか?
こういった質問をすると、仕事に対してポジティブに考えていることを伝えることができます。
面接で上手くアピールできなくても、逆質問で意欲の高さが伝われば挽回できるかもしれません。
自分が働く姿を面接官がイメージできるように、入社すると仮定した質問をすると良いでしょう。
調べれば分かることは質問しない
- 御社の事業内容はどういったものですか?
- どんな商品を扱っているのでしょうか?
- 御社の理念を教えてください
会社のホームページや資料を見れば、大抵の情報を得ることができます。
業務内容に関することは応募前に調べておくのが当たり前なので、面接で聞くようなことではありません。
「軽い気持ちで応募したのかな?」と思われますし、面接官は不快な思いをしてしまうでしょう。
逆に意識の低さを伝えてしまうので、調べれば分かることは聞かないでください。
受け身な姿勢での質問をしない
- 未経験でもついていけるでしょうか?
- 学べる環境はありますか?
- 資格取得のサポートはありますか?
会社は学校ではありませんから、自発的に学ぶ姿勢が求められます。
なので、会社にぶら下がるような姿勢では、良い評価を得ることはできないでしょう。
新卒なら丁寧に教育してもらえますが、中途採用なら教育に時間を割いていられないのが現状です。
働きながら仕事を覚えることが大切なので、受け身の姿勢が伝わるような質問は避けるべきだと言えます。
条件・待遇面の質問はしない
- 給料はいくらですか?
- 残業はどれくらいありますか?
- 休日は週に何回ありますか?
条件や待遇については、面接の途中で確認する場面があるはずです。
なので、その時に必ず確認してください。
最後の質問で条件・待遇について聞いてしまうと、せっかくのアピールチャンスを無駄にすることになります。
逆質問では仕事への意欲を示すべきなので、ポジティブな印象を残せるように心がけましょう。
フリーターの就職はエージェントを利用するのがおすすめ
フリーターから正社員に就職するのは、簡単なことではありません。
中途採用では社会経験がある人がライバルになるので、差別化をすることが難しいからですね。
自分と同年代は正社員経験がありますから、そのライバルに勝つためにはアピールを工夫する必要があるわけです。
初めての就職活動だと、なかなかハードルが高いと思います。
そこで、就職エージェントを利用するのがおすすめです。
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就職のプロのサポートがあれば、かなり高い確率で内定をもらうことができますよ。
フリーター期間が長くなるほど就職に不利になりますから、就職エージェントを利用して早めに就職を決めるようにしてください。
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