学校を卒業してから特にやりたいこともなく、仕事に就かないという人は多いでしょう。
若いころはフリーターでも生活することができますし、あまり危機感を感じないかもしれません。
ただ、年を取ってくるとアルバイトも見つかりにくくなり、収入が増えないため同世代との差がどんどん広がってしまいます。
焦って就職活動を始めても、職歴が無ければ採用してくれる企業は少ないです。
社会は無職に対して厳しいですから、何もせずにフラフラしていた人間に対しては手を差し伸べてくれません。
なので、無職から正社員を目指すことは、かなり難易度が高いといえます。
ここでは、職歴無しから正社員就職を成功させるための方法を紹介します。
目次
無職でも正社員になれるか
人手不足のため空前の売り手市場となっている
職歴が無くて正社員になれるの!?と驚いている人も多いと思いますが、実は現在は空前の売り手市場となっています。
職歴が無くても、正社員になれる可能性が非常に高まっているんですね。
厚生労働省が発表した2018年5月の有効求人倍率は1.60倍で、この数値は44年ぶりの高水準なのです。
職歴無しでも20代なら就職することは可能
それに加えて、日本社会は少子高齢化という深刻な問題を抱えています。
これから日本を背負っていく若手の労働力が不足していて、国全体の大きな問題となっているわけです。
そして、その問題に直面しているのが企業ですね。
企業では今後の成長を支えていく若手の人口が減っているため、企業間で若い労働力が取り合いになっています。
そのため、職歴が無くても20代であれば、就職できる可能性は非常に高いのです。
業界を絞れば30代でも十分に勝負できる
もちろん、20代でなければ全く可能性がないわけではありません。
業界の成長率が高いがゆえに、人手が想像以上に必要で、20代の採用では追いつかない業界も多々あります。
例えば、オリンピックに向けて建築業界は未だに活況ですし、介護業界も人手不足に悩まされています。
今後の需要が下がることはありませんから、求人数は安定していくはずです。
このように、業界の特徴を見極めて絞って戦えば、30代でも十分に勝負できるでしょう。
無職だからこそ会社選びは慎重に行おう
就職を焦るとブラック企業に引っかかる恐れがある
ここで注意してほしいのは、無職だからといって「正社員ならどこでもいいや」と、適当に会社を選ばないことです。
なぜなら、正社員になることはゴールではなく手段だからですね。
正社員を目指す理由は、安定した生活を手に入れるためのはずです。
正社員として就職できたとしても、サービス残業が常態化していて、心身ともに疲れ果ててしまっては意味がありません。
間違えてブラック企業に入ってしまったら、安心して毎日を過ごすことはできなくなってしまうでしょう。
いざ入社してみないとわからないことばかりですが、入念に情報収集をすることで少なからずブラック企業の可能性を見極めることもできます。
好景気の波に載って少しでも早く正社員になりたい気持ちはわかりますが、本末転倒にならないようにしっかりと企業についての情報収集をする時間を取りましょう。
自己分析をして自分が本当にやりたい仕事を明確にする
より納得の行く就職をするためには、自分がやりたいと思う仕事ができる環境を選ぶことが重要です。
全く興味がない仕事に就職しても、結局すぐ辞めることになる可能性が高く、結果すぐ無職に戻ってしまいます。
そのためにも、必ず実施してほしいことが「自己分析」です。
「今までの人生で自分はどんな時に喜びを感じて、どんな時に嫌だと思ったのか」をじっくり自分に向き合うことで、正社員として自分がやってみたい仕事が明確になっていきます。
自分のことを正しく把握している人は少なく、本当にやりたいことが分からないままで就職活動を始めてしまいがちです。
それだと失敗する可能性が高いですから、ちゃんと自分を見つめ直してから就職活動を始めなくてはいけません。
応募する前にネットの口コミや掲示板などで会社の評判を探る
自己分析が完了し、やりたい仕事に目処がついたら、本格的に企業探しをはじめます。
先述したように、ブラック企業に間違って応募してしまわないためにも、時間をかけて企業の情報を集めましょう。
その中でも、より生の声を聞ける可能性があるのがネットの口コミや掲示板です。
個人の投稿ですから主観的な意見も多いと思いますが、実際にその会社に関わったことのある人や実際に中で働いていた人の貴重な意見が拾えるはずです。
どんな企業にも良い評判と悪い評判があるはずなので、それらを精査しながら本当に応募するべきかを考えるようにしてください。
職歴無しから正社員を目指す方法
社会人としての最低限のマナーを身に付けておく
いくら空前の売り手市場だからといっても、職歴無しから何の努力もなく正社員になれるわけではありません。
まず大前提として、社会人としての最低限のマナーを身に付けておく必要があります。
企業が職歴の無い人を選考する際に見る点の1つが人柄や雰囲気です。
つまり、会社に馴染めそうか、また入社したら真面目に頑張れそうかという点を重視します。
その際に最低限のマナーさえ身に付けてないと、人柄や雰囲気の評価にまでマイナスが付きかねません。
1つでも損をしないために、社会人としての最低限のマナーを身に着けておくことは必然なのです。
これまで仕事をしなかった理由を用意しておく
加えて企業が気になるのが、なぜあなたがこれまで仕事をしてこなかったのかという理由ですね。
企業にとって採用とは、ゴールではなく手段です。
あくまで採用した人が中長期的に定着し、活躍してくれて初めて採用した意味があります。
そのため、職歴が無い方を採用する時に非常に不安になるのが、「長続きするのか」ということ。
仕事をしてなかった理由が何となく面倒だったからとか、働きたくなかったからなどという理由だと、またすぐに仕事を辞めてしまうのではないかと不安になりますよね。
だからこそ、あなたには企業の採用担当を安心させるために、仕事をしなかった理由をちゃんと用意する必要があります。
もちろん、極力ポジティブな理由を用意しておくのがベターです。
職歴が無いなら素直さやフレッシュさを武器にする
いざ選考に進んだ際に不安になるのが、アピールポイントについてです。
職歴が無い自分が、何をアピールすればいいのか不安になるのも仕方ありません。
そんな時に武器になるのが、素直さやフレッシュさでしょう。
職歴が無い場合、もし就職したら誰かの教えを請わなければなりません。
もしかしたら教えてくれるのは年下かもしれないし、少し嫌味の多い先輩かもしれないわけです。
そんなときに吸収が早いのが、素直な人やフレッシュな人となります。
自分の立場をわきまえて素直に教えを請うことができたり、教える側に不快な気持ちを与えないフレッシュさが大事になります。
企業は成長性を期待しますから、今後の伸びしろをアピールできるようにしてください。
地方で仕事がないなら首都圏に引っ越すことも考える
地方在住で地元で仕事を探し続けたけども、中々良い仕事が見つからないという人もいるでしょう。
そんな人は、首都圏に引っ越すことも念頭に入れたほうがいいと思います。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表している職業紹介-都道府県別有効求人倍率によると、2018年6月の東京都の有効求人倍率が2.16倍、愛知県は2.00倍なのに対し、例えば北海道は1.16倍、長崎県は1.26倍と、約2倍ほどの開きがあります。
もちろん、地方でも倍率が高い地域がありますが、基本的に企業が集中している町ほど募集は多くなっていますね。
そのため首都圏に引っ越すことで、正社員として就職できる可能性も広がるはずです。
人手不足の業界に絞って応募してみる
業績が好調な会社、つまり会社の成長に採用が追いついていない業界に絞って応募してみるのも一つの手です。
DODAが発表した転職求人倍率レポート(2018年7月)によると、業界別の有効求人倍率を見てみると一番低い商社/流通が0.86倍に対し、一番高いIT・通信が5.44倍と約6倍もの差がありました。
また、こちらには記載がないものの建設、介護なども人手不足が続いているように、業界を絞って応募することで可能性は広がります。
いつの時代でも人が少ない業界がありますから、そういったところに絞って応募すれば、比較的簡単に仕事を決めることができるでしょう。
前職を辞めてブランク期間がある場合の就職
やむを得ない事情ならブランクは問題視されない
先述したようにブランク期間があることは、多少なりとも転職において不利になるケースが多いです。そのため、ブランク期間がある場合の就職活動に苦戦している方も多いでしょう。
しかし、ブランクが空いた理由がやむを得ないことであれば、ほとんどの場合は問題となりません。
ブランクが空いた理由は必ず選考で聞かれますので、しっかりと理論立てて話ができるように準備しておきましょう。
正当性のある理由ならば、マイナスポイントにされることはありません。
たとえば、親の介護や自身の病気などとといったことで、今後の仕事に支障が出ないのならば大丈夫だといえます。
ブランク期間中に何をしていたのかが大切
ただし、そのやむを得ない理由を盾にして何もしていなかった、というのは理由にはなりません。
採用企業はそのブランク期間でさえ、あなたがどんなことをしていたのか、つまりどんな努力をしていたのかを必ず聞いてきます。
すでにブランク期間が終わった方は、その頃のエピソードをしっかり話せるようにしておいてください。
また、これからブランク期間に入るかもしれない方は、ブランク期間であっても何かに取り組み続ける姿勢を忘れないでください。
無職からの正社員就職は就職エージェントを利用しよう
これまで説明したように、無職で職歴が無くても就職することは不可能ではありません。
人手不足の業界に絞って慎重に求人を選ぶことで、待遇の良い会社に就職することができるでしょう。
ただし、会社選びを間違えるとブラック企業へ入ってしまうことがありますし、初めての転職活動だとうまくアピールすることができない人もいますね。
そのため、就職エージェントを利用することをおススメします。
キャリアアドバイザーがサポートしてくれるため、初めての就職活動であっても手取り足取り教えてもらえるわけです。
非公開求人の紹介から応募書類の作成、面接対策までしてくれるので、何も迷うことなく転職活動を進めることができるでしょう。
紹介される求人は審査をしていますから、ブラック企業などは含まれていません。
安全で確実に就職するためには、就職エージェントの利用は欠かせないと思います。
以下のエージェントは、当サイトでも人気が高いので登録しておくと良いでしょう。
就職Shop
就職Shopは、リクルートが運営する就職エージェントです。
20代の若者向けの求人を多く取り揃えており、第二新卒やフリーターに特化した就職活動のサポートを行っています。
特徴としては、書類選考なしで最初から面接へ進むことができる点です。
書類選考が無ければ時間の短縮になりますし、スピーディに就職活動を進められるのは大きなメリットでしょう。
10,000社以上の求人数があって、利用者も10万人を突破しています。
未経験歓迎の求人ばかりですから、フリーターやニートであっても問題なく採用してもらえるはずです。
キャリアアドバイザーが実際に企業を訪問して取材をしていますから、職場の雰囲気や仕事内容、人間関係まで詳しく分かりますよ。
関東・関西圏での就職なら、利用してみると良いでしょう。
ハタラクティブ
20代のフリーターや既卒を対象としたエージェントで、未経験から正社員を目指す人に専門特化しています。
未経験歓迎の求人を1,500件以上も保有しており、職歴がない人でも問題なく内定を目指すことができるはずです。
独自のカウンセリングノウハウを持っているので、求職者の隠れた魅力を引き出して向いている職種や業種を発見してくれます。
60,000人以上のカウンセリング実績がありますから、5~10年先を見据えた提案をしてもらえるでしょう。
応募書類の添削や面接対策もバッチリで、書類審査通過率91.4%、内定率80.4%という高い水準をキープしています。