転職エージェントをはじめとした人材紹介ビジネスは、全国に1万以上の事業者がいるとされています。
テレビCMを出しているような大手業者から個人事業者まで、幅広く存在していますね。
それだけの数があるわけですから、どれを選べばいいのか迷ってしまう人もいるでしょう。
転職活動は人生を左右するほど大きな転機ですから、エージェント選びも慎重にならなくてはいけません。
ここでは、失敗しない転職エージェントの選び方を紹介します。
目次
転職エージェント選びで大切なこととは?
転職エージェントを選ぶ際に、最も意識するべき点は何でしょうか?
求人情報の数やネームバリュー、口コミ情報など、人によって重視するポイントは変わってくるでしょう。
でも、本当に重要視するべきことは、そこではありません。
自分にとって優良なキャリアアドバイザーに出会えるかどうか?
これが、最も意識しなければいけないことです。
ケタ外れの求人数があったとしても、自分に合った求人が紹介されないと意味がありません。
大手の有名エージェントに登録しても、満足のいくサポートが受けられないとダメでしょう。
口コミで人気のエージェントだとしても、それが自分に合っているとは限りません。
このように、客観的な指標で判断するのではなく、自分にとってどうなのかという視点で考えるようにしましょう。
自分に合ったキャリアアドバイザーの見分け方
では、自分に合ったアドバイザーとは、どういった人のことでしょうか?
単に話しやすいだけでなく、本当に自分のことを考えてくれるアドバイザーを見つけなくてはいけません。
以下に、優良なアドバイザーの条件を紹介します。
優良なアドバイザーの条件
- 話すときにストレスを感じない
- すぐにレスポンスを返してくれる
- 5年・10年先のキャリアを考えて相談に乗ってくれる
- 自分が志望している業界の知識が豊富である
- 色々な企業の採用担当者とつながりがある
やはり、親しみやすい人かどうかは重要なポイントです。
キャリア相談というのは、自分のプライベートな情報を出さなくてはいけません。
信頼できる人でないと、腹を割って相談することは難しいですよね。
なので、アドバイザーの人柄や雰囲気などを見て、遠慮なく話せるかどうかを確かめるようにしてください。
また、長期的な視点でキャリアを考えてくれるアドバイザーは、かなり優良だといえるでしょう。
とにかく転職させて終わりではなく、数年後に理想的なキャリアが実現できるかどうかが重要です。
たとえば、一時的に年収が下がったとしても、そこでスキルを身に付ければ自分の市場価値を高めることができるかもしれません。
そうすれば、その次の転職の際に、大きくステップアップできる可能性があります。
業界知識や転職市場に精通しているアドバイザーなら、このような提案をしてもらえるわけです。
きっと、キャリアプランも上手くいきやすくなるでしょう。
見分けるためのコツとしては、年齢と転職成功の実績を聞くことですね。
これらを聞いてみると、アドバイザーとしてのスキルが大体わかります。
30代以上であれば、アドバイザー歴も長くなっているはずです。
また、転職成功の実績も数百人でしょうから、かなり期待しても良いと思います。
大手の転職エージェントだからといって、アドバイザーも優秀とは限らないので注意してください。
ダメなアドバイザーの条件
- 面談におけるヒアリングが少ない
- とにかく大量に応募させようとする
- 業界知識が乏しすぎる
- レスポンスが遅い
面談をしたときにヒアリングをしてこないアドバイザーだと、まともな提案をされることはありません。
こちらのニーズを把握しきれていないわけですから、適切な求人が紹介されるとは考えにくいですよね。
ダメなアドバイザーは、とにかく内定をもらうことにこだわります。
キャリアアドバイザーも営業職ですから、内定の数に対してノルマを追っているからです。
だから、数撃ちゃ当たるという感じで、大量の求人を紹介してきます。
確かに内定はもらえるかもしれませんが、それでは転職の成功とはいえないでしょう。
ちゃんと求職者の気持ちを考えてくれているのかが、非常に重要なポイントです。
自分本位な提案しかしてこないようであれば、すぐに別のエージェントに変更するべきですね。
失敗しない転職エージェント選びの3ステップ
先述した通り、転職エージェントを選ぶ際に重要なのは、自分にとって優良なアドバイザーに出会うということです。
これがすべてであり、これ以外にはありません。
でも、キャリアアドバイザーのスキルについては、実際に会ってみないと分からないことが多いです。
なので、複数のエージェントに登録して、自分の目で確かめる必要があります。
具体的なステップとしては、次の通りです。
- 総合型の転職エージェントで市場動向を探る
- 特化型の転職エージェントで自分の強みを知る
- 自分に合うアドバイザーを選択して相談する
1.総合型の転職エージェントで市場動向を探る
まず最初に、大手の総合型エージェントに登録しましょう。
総合型のエージェントには、大量の求人情報が集まっていますし、各業界に精通したアドバイザーもたくさん所属しています。
なので、転職市場がどうなっているのか、自分が目指す業界の動向はどうなのかなど、色々な情報を集めることが大切です。
もちろん、キャリアアドバイザーの良し悪しも判断してくださいね。
どんな提案をしてくれるのかを注意深く観察すれば、そのアドバイザーのスキルを見極めることができます。
自分の担当が合わなそうであれば、別のアドバイザーに変更してもらうことも大切です。
2社以上の総合型エージェントに登録してみて、それぞれを比較するのが良いですね。
以下に、おススメのエージェントを紹介します。
リクルートエージェント
業界最大手のリクルートエージェントです。
人材業界で50年以上もの実績があるため、全国の様々な企業と太いパイプを築いています。
保有している求人の90%が非公開となっており、その数は10万件以上です。
業界でもトップクラスの求人数ですから、自分に合った企業と出合える可能性は高いでしょう。
また、キャリアアドバイザーの質が高いのも特徴ですね。
全国に470名のアドバイザーが在籍しており、各業界・業種に精通している人材が豊富です。
最新の業界情報や転職動向にも詳しいですし、過去に膨大な転職実績もあるので、的確にキャリア相談に乗ってもらえます。
土日祝や平日20時以降も対応可能なので、仕事が忙しくても利用できますよ。
リクルートエージェントは、確実に登録しておいてください。
マイナビエージェント
マイナビは、1973年に創業された人材サービスを主業務とする会社です。
人材業界ではかなりの老舗企業なので、取り扱っている業種や求人量は業界でもトップクラスとなっています。
特徴としては、20~30代の転職サポートに強いことですね。
首都圏や関西エリアだけでなく、名古屋や福岡、札幌などにも拠点があるため、全国の求人に対応しています。
業界ごとに専任のキャリアアドバイザーがいるので、専門的な情報を得ることができるでしょう。
また、企業の人事担当者とやりとりするアドバイザーもいますから、職場ごとの雰囲気なども掴むことができます。
かなり評価の高いエージェントなので、登録しておいて損はありません。
2.特化型の転職エージェントで自分の強みを知る
次に、特化型のエージェントにも登録をします。
各業界に専門特化したエージェントなので、総合型エージェントでは得られない情報を知ることができるはずです。
特に、アドバイザーの専門性が高い傾向にあり、今後のキャリアプランの相談にも的確に応じてくれます。
数年後の業界動向であったり、今のうちに身に付けるべきスキルなどが分かれば、将来的にキャリアアップできる可能性も高いでしょう。
総合型のアドバイザーとも比較してみて、どちらが自分に合っているかを判断してくださいね。
アドバイザーのスキルや人間性など、総合的な観点から判断することをおススメします。
3.自分に合うアドバイザーを選択して相談する
総合型と特化型を比較してみると、キャリアアドバイザーの違いに気が付くはずです。
やはり、色々なアドバイザーと話してみないと、その良し悪しを判断することは難しいでしょう。
最も自分と相性が良いと思う人を選んで、サポートしてもらうようにしてください。
キャリアアドバイザーによって、紹介される求人も今後の方向性も変わってきます。
なので、安易に判断するのではなく、良い人に出会えるまで根気よく探さなくてはいけません。
できれば、3~5社くらいの転職エージェントに登録するのがおススメですね。
以上、転職エージェントの選び方について解説をしました。
人によって、相性の良いキャリアアドバイザーは異なります。
なので、実際に色々なアドバイザーと話してみて、誰に任せるべきかを考えるようにしてください。
有名じゃない転職エージェントであっても、自分に合ったアドバイザーと出会える可能性は十分にあります。
食わず嫌いになるのではなく、とりあえず登録して確かめるようにしましょう。