転職エージェントの正しい使い方・付き合い方とは?

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転職エージェントは、転職に関するあらゆるサポートを受けることができます。
キャリア相談を通して自分の強みや弱みを分析し、それに適した求人を紹介してもらえるわけです。

全て無料なので手軽に利用できますが、だからこそどのように使ったら良いのか分からない人も多いと思います。
エージェントを使えば必ず成功できる保証はないので、上手い使い方を覚えておかなくてはいけません。

ここでは、転職エージェントとの付き合い方について紹介していきます。

転職エージェントを利用するときの心構え

何も考えずに転職エージェントに登録しても、満足のいく結果は得られないでしょう。
大手のエージェントだと、数百名の求職者が毎日のように登録しています。

キャリアアドバイザーの数にも限りがあるので、そのすべてに対応できるわけではありません。
実は、転職エージェントでは、求職者をフィルタリングして、見込みのありそうな人材を集中的にフォローする傾向にあります。

見込みのありそうな人材とは、企業から内定をもらえそうな人という意味ですね。

転職エージェントは、企業からの紹介料で成り立っているビジネスです。
企業に人材を紹介して入社が決定したら、その企業から相応の手数料が支払われることになっています。

つまり、内定をもらえなければ、売り上げが発生しません。
エージェントの目的は転職を完了させることですから、内定が取れそうな人をサポートしたいのが本音なのです。

キャリアアドバイザーからの期待値を高める

手厚いフォローをしてもらいたいなら、キャリアアドバイザーから見込みがあると思われないといけません。
やる気がない・意識が低いと判断されると、ほとんどサポートが無いままで放置される可能性があります。

意識するべきことは、以下の2つです。

  1. 転職への意欲を示す
  2. アドバイザーの意見を受け入れる

まず、転職への意欲が無いと話になりません。

転職理由や今後のやりたいことなど、具体的に語れるほどモチベーションが高いと判断されます。
漠然としたままで転職を考えても、アドバイザーからの評価は上がらないでしょう。

これは、企業の面接でも同じことですね。
具体性を意識して、自分の内面を振り返ってみてください。

そして、積極的にアドバイザーの意見を聞くことも大切です。
人の話を聞かない人には、誰もサポートしたいとは思いません。

キャリアアドバイザーは転職のプロですから、アドバイスされた意見を意識的に取り入れるようにしてください。

分からないことがあれば、どんどん聞いていくことも大切です。
質問が多いほど意欲が高いと判断されるので、面談の際には疑問点をすべてアドバイザーにぶつけるようにしましょう。

参考:転職エージェントを最大限活用するためのテクニック

複数のエージェントに登録することが大切

転職エージェントを利用するときは、必ず複数の業者に登録して下さい。
複数社に登録することで、それぞれの特徴やアドバイザーの質を見分けることができます。
そして何より、自分が優位な立場になれるというメリットがあります。

複数社に登録する時点で、転職の意欲が高いと判断されるでしょう。
また、他の業者に負けないために、最大限の提案をしてもらえるようになります。

1社だけだとエージェントが優位になりますが、複数登録だと自分の方が優位に立てるわけです。
だから、面談の際には、他のエージェントにも登録していることを明言してください。

転職エージェントの面談までに準備すること

転職エージェントに登録すると、キャリアアドバイザーから連絡があり面談の日程を決めます。
その面談でキャリアの相談を行って、今後の大まかな方向性が決まるわけです。

なので、面談の際に自分の情報を正確に伝えられなければ、間違った提案をされるかもしれません。
しっかりと準備をしておかないと、本番で上手く話せないので注意しましょう。

自分の経歴を整理しておく

これまでの自分を振り返って、キャリアや強みなどを整理してください。

  • 過去の職歴
  • 持っているスキル・資格
  • 得意なこと・苦手なこと
  • 転職を決意した理由
  • これからやりたいこと

できるだけ具体的に考えて、メモ帳などに書いておくと良いですね。

特に、転職理由と将来の目標については重要な項目です。
これらを実現するための転職ですから、曖昧なままではいけません。

「仕事がつらい」などのネガティブな理由であっても、正直に伝えることが大切ですね。
「自分なりに改善しようと思ったがダメだった」という伝え方をすれば、マイナスになることも少ないでしょう。

ただ、会社の愚痴を言ってもプラスになることはありませんので、あくまでも前向きな発言をする必要があります。

聞きたいことは事前に伝えておく

気になる企業や業界の情報を知りたいなら、あらかじめ質問内容をメールで送っておきましょう。
そうすれば、面談の当日までにキャリアアドバイザーが調べてくれます。

キャリアアドバイザーとしても、質問されて即答できる範囲には限りがあります。
だから、前もって質問を伝えておけば、確実に答えてもらえるようになるんですね。

これをやっておくと、面談で疑問点を払しょくすることができ、スムーズに転職活動を進められるようになるはずです。

面談の服装は清潔感を意識する

面談へ行くときの服装は、特に指定されないことが多いです。
なので、スーツでも私服でも、自分の好きな服を着ていって構いません。

でも、あまりにもだらしない格好だと、自分の評価を落とす可能性があります。
TPOに合わせた服装ができなければ、常識のない人間だと思われるでしょう。

おススメなのは、ビジネスカジュアルを意識した服ですね。
スーツよりも少しラフなスタイルで、大手企業でもクールビズ・ウォームビズとして推奨しているところが多いです。

どんな場面でも対応できるスタイルですから、面談においてもぴったりの服装だと言えますよ。

そういった服を持っていないなら、スーツを着ておけば問題ないでしょう。
ただ、シワや汚れなどをチェックして、清潔感を意識してくださいね。

参考:転職エージェントとの面談の際の服装は?

転職エージェントとの面談で気を付けるべきこと

キャリアアドバイザーとの面談は、すごく緊張すると思います。
過去の職歴などを根掘り葉掘り聞かれて、細かいところをダメ出しされるようなイメージがあるかもしれません。

でも、そんなに堅苦しいものではなくて、雑談を交えながら気軽に話すものです。
なので、肩の力を抜いて、リラックスして話すようにしてください。

大抵の場合は、エージェントの事務所内にある個室で行います。
1対1で話せるプライベート空間なので、思っていることをすべて吐き出しましょう。

時間としては1時間から1時間半くらいですから、話す内容をまとめておくと良いですね。

他にも気を付けておくべきことは、次のようになります。

活動状況は包み隠さずに話す

現在の活動状況は、すべてキャリアアドバイザーに伝えるようにしてください。
自分で応募している企業や他のエージェントでの応募状況といったことですね。

そうすることで、求人のバッティングを防ぐことができますし、スケジュールを立てやすくなります。

また、アドバイザーへのプレッシャーにもなるので、好条件の提案を引き出しやすくなるでしょう。

雑務は可能な限りアドバイザーに任せる

転職活動においては、求人の検索や応募書類の作成、面接日時の設定など、やることが非常に多いです。
仕事をしながらの活動であれば、かなり大変だと思います。

なので、そういった雑用は、できるだけアドバイザーに任せるようにしてください。
自分の時間は限られているので、遠慮せずに任せることが大切です。

そうすれば、余裕を持って活動することができ、本業にも影響することはありません。

応募企業ごとに対策をしてもらう

同じ業種だとしても、企業によって求める人材像は異なります。
ですから、その企業にマッチするように、応募書類の文言や面接での受け答えを変えていかなくてはいけません。

企業ごとの対策は、キャリアアドバイザーにやってもらいましょう。
色々な企業の内部情報を持っていますから、適切な形で応募書類の添削や面接対策を行ってくれるはずです。

ただし、10~20社くらいに応募するような場合だと、それぞれに対策するのが難しいことがあります。

そういった時には、本命企業だけでもやってもらうようにしてください。
これ無しで内定をもらうことは難しいので、アドバイザーにお願いしましょう。

定期的に連絡をする

基本的に、面談は一回だけで、その後は電話やメールでのやりとりとなります。
対面で会うことは無くなりますが、マメに連絡を入れるようにしてください。

たとえば、企業の面接が終わったら、その感想や入社意欲などを伝えます。
すると、キャリアアドバイザーからも企業に対してアプローチしてくれるため、採用担当者へ意欲を伝えやすくなるわけです。

他のエージェントでの進捗状況なども、定期的に伝えておくべきですね。
報告をちゃんとしていれば信頼関係を構築できますから、充実したサポートを受けられるでしょう。

キャリアアドバイザーは、1人で数十人の求職者を担当していますから、忘れられないためにもマメな連絡は必要です。

自分が応募するべき求人を見極める方法

キャリアアドバイザーとの面談が終わると、自分に合った求人が紹介されます。
多い時だと、20社以上も紹介されたりするので、その中から選ぶのが大変だったりしますね。

また、紹介された求人の中に、ブラック企業が紛れ込んでいたという話もあるようです。
自分の売上しか考えていないアドバイザーだと、年収の高い企業を無理に勧めてくるかもしれません。

だから、転職エージェントに紹介された求人だからといって、すべてを信じてはいけないわけです。
最終的には、自分で決めるということを意識してください。

失敗しないために、紹介された企業に対して、しっかりとリサーチを掛けるようにしましょう。

現在ではインターネットがあるので、大抵の情報はパソコンやスマホがあればチェックできるはずです。
最低でも、以下の情報は調べるようにしてください。

  • 企業のホームページ
  • IP情報
  • 口コミサイト
  • SNS

企業のホームページ

まず最初に、その企業のホームページへアクセスしましょう。
そこに書かれている企業理念や代表挨拶などを読んで、自分が共感できるかが重要です。

ホームページから大体の社風を予測することも可能なので、隅から隅まで目を通すようにしてください。

また、貸借対照表や損益計算書などの財務状況を公開している企業もありますよね。
それを見ることで、その企業の業績を判断することができます。

赤字が続いているようなら将来性が危険なので、応募は見送った方が良いかもしれません。

IP情報

上場企業であれば、IR情報が公開されているはずです。
IR情報とは、投資家向けに経営状態を伝える情報となります。

特に、「有価証券報告書」は、必ず目を通すようにしてください。
「事業の内容」「研究開発活動」「財政状態」「設備の概要」「経理の状況」などが書いてあるので、今後の方向性や成長性を判断することができます。

口コミサイト

ネット上には、企業に対する口コミサイトがあります。

転職会議」が有名ですね。
他には、2ちゃんねるなどの掲示板でも、企業のスレッドがあったりします。

その企業の従業員による書き込みがあるので、リアルな企業の現状を知ることができます。
残業や休日出勤の有無など、外側からは見えてこない情報があるので、判断材料としては非常に重要です。

ただし、口コミにはデマも多いために、すべてを信じるのは危険です。
あくまでも参考程度にとどめて、キャリアアドバイザーの意見を踏まえて決めるようにしてください。

SNS

TwitterやFacebookなどのSNSも、貴重な情報源となります。
社長や従業員がアカウントを持っていることがあるので、検索してみてください。

従業員の人柄や労働環境などが見えますから、かなり信ぴょう性の高い情報を得ることができますね。

可能であれば、SNS上でコンタクトを取ってみても良いかもしれません。
実際に働いている人の意見を聞くことで、本当に自分に合っている企業なのかを見極めることができるでしょう。

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特徴としては、20~30代の転職サポートに強いことですね。
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業界ごとに専任のキャリアアドバイザーがいるので、専門的な情報を得ることができるでしょう。
また、企業の人事担当者とやりとりするアドバイザーもいますから、職場ごとの雰囲気なども掴むことができます。

かなり評価の高いエージェントなので、登録しておいて損はありません。

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