どの業界でも共通する職種として、営業職がありますよね。
会社の売上に直結する部門ですから、成績のいい営業マンは社内でもヒーロー的な扱いとなります。
ただ、思うような成績を出すことができないと、上司から厳しく怒られますし、社内での自分の居場所がなくなってしまうでしょう。
売り上げ主義の会社は高いノルマを与えられて、過酷な労働を強いられるブラック企業であることが多いです。
そんな環境に疲れ果ててしまい、営業を辞めたいと思う人は多いですよね。
ただ、営業を辞めたとしても他の会社で上手くやれるとは限りませんし、会社を辞めるときにはよく考えてから行動しないといけません。
ここでは、営業職に向いていない人の特徴や対処法について解説をします。
勢いで会社を辞める前に、一度目を通しておいてください。
目次
営業を辞めたくなる理由
毎月のノルマを追いかけるのが辛い
なぜ営業は、そんなにきつい職種なのでしょうか。
営業をやったことのある人なら誰でもわかると思いますが、営業と切っても切り離せないのが毎月のノルマです。
毎月初めに、「今月は◯◯万円の売上を売ってこい!」と目標を渡されます。
そして、進捗状況を随時確認しながら、達成度が悪いと毎週、毎日と上司に問い詰められるわけです。
「今日はいくら売ってきた」「今週中にはいくらまで売り上げられるんだ」「そんな計画でノルマが達成できると思うのか」といった具合ですね。
もしノルマを達成できない場合は、容赦ない罵声が飛んできます。
仮に達成したとしても、月末最終日を終えて翌日にはまたその月のノルマが降ってくるわけです。
このように、営業は毎月のノルマ地獄に悩まされるため、気が休まる暇がありません。
嫌な顧客やクレーマーの対応をしなくてはいけない
怖いのは、上司だけではありません。
営業という職種は、必ずお客様と直接対峙しなくてはならない職種です。
良く言えば、会社の顔とも言えるポジションとなります。
嬉しいことに顧客から感謝されることもありますが、それ以上に嫌な顧客やクレーマーの対応をしなくてはなりません。
会社の顔といえば聞こえはいいですが、営業としてそういった顧客から逃げるわけにはいかないでしょう。
とことん嫌味を言われようが、セクハラまがいの暴言を吐かれようが、耐え忍んで向き合わなければならないのです。
相手がお客様である以上は言い返せませんし、何を言われても耐え忍ぶ忍耐力が必要となるでしょう。
体育会系の職場なので上限関係が厳しい
営業という仕事現場は、大抵が体育会系の職場です。
そのため、上司はもちろんのこと、先輩後輩の上下関係も非常に厳しくなっています。
仕事中のマナーはもちろんのこと、終業後に飲みに誘われたらなかなか断ることができないなど、上下関係という呪縛の元、多くの理不尽と戦っていかなければならないのです。
当然、性格の悪い上司や先輩がいれば、何か嫌がらせをされるかもしれません。
飲み会では一発芸や一気飲みを強要されたり、気に入らないことがあると大声で怒鳴られたりと、ストレスが溜まる職場環境だといえます。
長時間労働で体力的にきつい
営業の仕事というのは、いかに顧客と接点を持ち、より多くのお金を落として頂くかにかかっています。
ITなどを使っていかに業務効率化を図ろうとも、人と人とのコミュニケーションには時間も労力もかかるものです。
そのため、基本的には長時間労働の体力勝負になっていきます。
ノルマを達成していなければ新しい顧客を探せと言われるし、ノルマを達成していれば体育会系らしくチームのために更に売り上げを伸ばして貢献しろと言われるでしょう。
夜遅くまでのテレアポや飛び込み営業、見込み客が帰宅するまで待ち伏せして営業を掛けるなど、時間を膨大に使用した非効率な仕事を求められます。
このように、営業の仕事には終わりがないのです。
テレアポや飛び込み営業が苦手
営業の中で昔から変わらず、最もつらいのがテレアポや飛び込みでしょう。
テレアポも飛び込みも、原則自分のことを知らない顧客に急に商品を売り込まなければいけないという過酷な仕事です。
電話を急に来られたり、門前払いをくらったりと精神的につらいことが連続します。
神経が図太くなければ、とてもではないですが続く仕事ではないでしょう。
人は誰でも断られるとショックを受けるので、毎日のように断られ続けると精神的に病んでしまいます。
良くも悪くも結果主義なのでプロセスが評価されない
営業は売上をあげてナンボという主義です。
そのため、どんなにプロセスを頑張っても、結果が伴っていなければ全く評価はされません。
頑張っても成果が付いてこない人が多く、ラッキーで結果を出した人に負けてしまいます。
結果主義なので仕方ないのですが、自分の努力が認められないというのは悔しいものですよね。
また、数字でしか評価されないのであれば、売れれば何でも良いという思考になりがちです。
そのため、顧客を騙したり強引に契約を迫ったりと、社会的に認められない営業手法を取るようになります。
そういった仕事だとやりがいを感じられないので、辞めたいと思ってしまうでしょう。
営業職に向いていない人の特徴
コミュニケーション能力が低い
営業の仕事では、色々な人とコミュニケーションを取っていかなければなりません。
顧客(しかも嫌な顧客やクレーマーもいる)や上司、先輩など、精神的にプレッシャーのかかる人たちと、日々やり取りをしなければいけないのです。
そのため、コミュニケーション能力が低い人はまず営業に向かないでしょう。
コミュニケーション能力が高いと思って営業になった人でさえ苦しむため、自身でコミュニケーション能力が低いなと思っている場合は営業職を避けたほうが無難です。
ストレス耐性が無い
ストレス耐性がない方は、間違いなく営業に向きません。
営業は体力的に非常にきつい仕事ですが、それ以上に精神的に辛い仕事ともいえます。
毎月のノルマや、上司・先輩からのパワハラ、顧客からのクレームなど、日常生活では考えられないような精神的ストレスが多いのです。
普通の精神だと病んでしまいますし、鈍感すぎるくらいでないと上手くいきません。
実際、営業職のストレスによって、うつ病や統合失調症になる人も多いです。
それほどストレスにさらされる仕事ですから、耐性がない人はやるべきではないでしょう。
プライドが高すぎる
プライドが高すぎる方も、営業職は合わないでしょう。
先述した顧客のクレームや上司・先輩のパワハラは、そのほとんどが理不尽なものばかりです。
変にプライドが高いと歯向かってしまい、大きなトラブルにつながってしまう可能性があります。
そのため、どちらかというと相手の意見を尊重したり傾聴し、諭しながらお互い納得のいく着地点に持っていけるような方のほうが営業には向いていますね。
「自分が正しい!」と、とにかく譲らないようなタイプは営業には向いていないのです。
目標を達成する意欲が低い
営業の仕事は、圧倒的な成果主義です。
ときには理不尽かと思えるノルマが降ってきても、「なんとか達成してやるんだ」という意欲を持ち続けられる人ほど大成します。
裏を返すと、昔から目標に対して達成をするんだという熱意を持てて来なかった方は、営業には向いていないでしょう。
また、勝ち負けがハッキリするような勝負事を嫌う方も、同じ様に営業には向いていないかもしれません。
周りを蹴落としてでも成果を出したいという闘争心が無い人は、営業職を長く続けることは難しいといえるでしょう。
失敗をいつまでも引きずってしまう
営業は、毎日が挫折の連続です。
商材によりますが、顧客に提案をしても10回やって1回売れるかどうか。
9回はお断りを受けることなどは、当たり前となります。
そのため、上手く行かなかったことばかり引きずるタイプもまず営業には向きません。
失敗を反省してもいいですが、あくまでそれを次に活かそうとすぐに前を向ける人ほど営業に向いています。
過ぎたことをクヨクヨと考えすぎる人は、営業職をしない方が良いですね。
営業を辞めたくなった時の対処法
売れている先輩のセールストークを真似る
いくら営業に向いている方でも、辞めたくなるタイミングは多々くるでしょう。
毎月のノルマの未達が続くと、いくら前向きな方でも辞めたくなってしまいます。
ノルマを達成するためには、まずノルマを実際に達成している人の真似をするのが一番です。
たとえば、先輩のセールストークを真似るのは王道でしょう。
同期に教わるのはプライドが・・・という方でも、先輩であれば頼みやすいですし、教えるのが好きな先輩も必ず身近に1人はいるはずです。
売れているのには理由があるわけで、それを真似することができれば自分も商材を売ることができます。
一人で考えていても解決はしませんから、信頼できる先輩に相談してみてください。
苦手な人間関係は切り捨てる
もし辞めたい理由が特定の人間関係である場合は、その人間関係を切り捨ててしまうのも一つの手です。
もちろん、切り捨てたことによる負い目は残りますが、切り捨てたことによって日々のストレスが減り、退職を思いとどまるのであれば、いっそ捨てたほうがいいでしょう。
どこの職場にも合わない人間はいますし、割り切って考えないと自分がストレスを抱えるだけです。
相性の良い人間だけを周りに集めれば、気持ちよく働くことができます。
他の営業手法が無いかを考えてみる
現状の営業手法への限界、またはストレスから退職を考えている方もいると思います。
正攻法ではノルマが達成できない・他のメンバーに勝てない、もしくはテレアポや飛び込みによるストレスが大きすぎて辛い、など同じ営業手法ばかりでは様々な限界が来るでしょう。
そんなときは、思い切って他の営業手法が無いかを考えてみてください。
営業は、テレアポと飛び込みだけでなりたっているわけではありません。
また、他の人が考えもつかない手法を編み出せれば、それだけ売上増のチャンスは見込めます。
あまり固く考えずに、発想を転換してみることも大事です。
メールなどを駆使して顧客への訪問回数を減らす
営業手法の話としては、先述したように飛び込みなどの訪問をメインに行うことは、心身共に非常に疲弊します。
そこで、メールなどを駆使して顧客への訪問回数を減らすことも一つの対処法です。
メールを駆使することで、24時間いつでも顧客をフォローすることもできます。
今までは、テレアポ・飛び込み訪問にこだわりすぎて、既存顧客フォローが疎かになっていたところも、メール対応にすれば瞬時に顧客に接触できるでしょう。
接触回数を増やすことで、顧客とのより深いリレーションが築ける可能性も出てきます。
自分の体は一つしかないですから、効率化を徹底すれば負担を減らせるはずです。
他部署へ異動できないか上司に相談してみる
何を試しても、「もう営業をやり続けることは限界、退職したい!」と思いつめた場合は、その前に他部署への異動を上司に打診してみましょう。
上司も部下のマネジメントが会社からの評価に入っている手前、部下に辞められると評価が大きく下がってしまいます。
また、会社としてもせっかく採用した社員が辞めるのは大きな痛手ですから、退職されるくらいなら異動させるという話もよくあるのです。
せっかく入社した会社をやめてしまう前に、一度思い直して異動を上司に相談するほうが、自分も含めて全員が満足のいく結果になることもあるため、ぜひ試してみてください。
自分の市場価値を調べてみる
仕事が嫌になってしまったら、辞めることばかり考えてしまいがちです。
勢いで辞めてしまうのも悪くありませんが、いざ辞めてから転職先を探しても思うようにいかないかもしれません。
すぐに仕事が見つかる保証はないですし、仕事に就けたとしても想定よりも大幅に年収が下がることだってあるわけです。
無計画に辞めてしまうと、失敗する可能性が高いので注意が必要ですね。
そこで、仕事を辞める前に自分の市場価値を調べるようにしましょう。
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本当に耐えられないなら辞めた方が良い
ノルマによるプレッシャーから解放される
様々な対処法を試してみた結果、それでもやはり耐えられないということであれば、もう退職をしたほういいでしょう。
毎日大きな精神的ストレスを抱えていることは、深刻な病気を誘発しかねません。
特に、一度うつ病などの精神疾患を発症してしまうと、長期間の通院が必要になったりします。
キャリアを考える上で、大きなデメリットになるでしょう。
そのため、思い切って辞めてしまうことで、営業ノルマによるプレッシャーなど、過度な精神的ストレスから解放されることをおすすめします。
苦痛な場所で働いてもスキルは伸びない
自身のスキルを伸ばしていくためにも、苦痛な場所で働き続けることはおすすめしません。
日本経済新聞でも少し古いですが、「「褒められると伸びる」は本当 生理学研、実験で証明 」という記事が発表されていました。
運動トレーニングをした際に他人から褒められると、上手に運動技能を取得できることを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の定藤規弘教授(神経科学)らの研究グループが実験で明らかにし、米オンライン科学誌プロスワン11月7日号に発表した。
出典元:日経新聞
褒められるような環境下にいることで、スキルを効率良く伸ばすことができるんですね。
上記以外でも、世の中では「褒められて伸びる」について証明している研究が数多く発表されています。
つまり、精神的に安定している職場ほど、自身のスキルを伸ばせる可能性も大きいのです。
営業成績による給料の変動が無くなる
営業会社では、その月の成績によって給料が大きく変動します。
成績が良い月と悪い月の差が激しいと収入が安定しなくなり、生活も不安定になるわけです。
営業を辞めて他の職種に転職することで、このような生活面でのストレスを抱えることもなくなるでしょう。
特に、家族を抱えているのなら、収入が安定しないのは致命的です。
毎月の貯蓄もままならないでしょうし、子供の学費や老後の資金なども不安になります。
営業以外の仕事なら安定した収入が確保できますから、家族を不安にさせることもありません。
休日出勤や残業などをしなくても良くなる
営業職を辞めることで、労働環境も改善されます。
大きいところでは、休日出勤や残業が少なくなる可能性が高いことでしょう。
営業ノルマに追われないので余裕をもって働けますし、余った時間で勉強してスキルアップをすることもできます。
身体的な負担が減ることで疲れにくくなり、より穏やかな生活が送れるようにもなるはずです。
売上のために顧客を騙さなくても良い
営業は先述したように成果主義ですので、本当は顧客のためにならないと分かっていても、売り込まなければならないケースが多々あったかと思います。
精神的に麻痺をしていれば平気かもしれませんが、多くの営業マンが精神的に疲弊しながら顧客を騙し売上を上げた経験があるのではないでしょうか。
営業でなくなれば、ノルマや上司のプレッシャーに負けて、無理やり売上を上げてくる必要もなくなります。
仕事に対する罪悪感が無くなることで、やりがいを持って働けるようになるでしょう。
営業職を辞めるなら転職エージェントを利用しよう
これまでお伝えしてきたように、営業職の仕事はストレスが多いため、向いていない人には苦痛がいっぱいです。
苦痛に耐えながら働いたとしても、何も得るものはないと思います。
なので、これから何年も働けないと思ったら、早目に転職を考えるようにしてください。
キャリアチェンジは若い方が有利ですし、早めに経験を積んでおけばスキルアップもしやすくなるからです。
営業以外にも仕事は多いですから、他の仕事の方が自分の能力を活かせるかもしれません。
ただし、中途採用では即戦力が求められるため、未経験の職種へ応募しても採用されないことが多いです。
どこの企業でも経験者を優遇しますから、営業経験しかないとキャリアチェンジは難しくなります。
応募する企業で活かせるスキルをアピールしなければ、内定をもらうことはできないでしょう。
そこで、転職エージェントを利用することをおススメします。
キャリアアドバイザーがカウンセリングをしてくれるので、自分の強みや弱みを客観的に見つめ直すことができるわけです。
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