転職活動をするときには、できるだけ自分を大きく見せたいですよね。
人は誰でも過去の職歴やスキルをアピールして、採用担当者に良いイメージを持ってもらおうと頑張ります。
そして、自己アピールの際に、少し経歴を盛ってしまう人も少なくありません。
売上実績を多く申告したり、サブリーダーだったのにリーダーだったなどと、大げさに説明してしまうことがあるでしょう。
多少の誇大表現があるのは企業側も分かっているので、あまり問題視されることが無いのが現状です。
ただ、無職の期間がある場合には、正直に申告しなくてはいけません。
職歴に空白があると仕事のパフォーマンスに大きな影響を与えますし、企業側に対して大きな損害を与えてしまうことがあります。
空白期間の嘘をつくことで、最悪の場合、経歴詐称として訴えられることもあるわけです。
なので、絶対に経歴で嘘をつくのは止めましょう。
今回は、経歴詐称をせずに転職を成功させる方法について解説します。
目次
空白期間があると転職でマイナスになる
半年以内なら転職活動期間として問題ない範囲
空白期間が転職に不利になると言われていますが、そもそもどのくらい空白期間があると問題視されるのでしょうか。
一般的に、空白期間が半年以内であれば、転職活動をしていた期間として扱われ、問題視されることはほとんどありません。
転職活動で企業の選考を受けると、一社で最終面接から内定出しを待っていれば1ヶ月程度は経過してしまいます。
そして、普通は複数社を同時並行で応募しているはずです。
各社全く同じタイミングで受けることはできないため、結果的に全ての選考を終えるまでに6ヶ月程度かかってしまっても仕方ないというのが企業の見立てとなります。
無職の期間が半年以内なら問題視されませんから、正直に申告をしてください。
空白期間が6ヶ月を過ぎると必ず理由を聞かれる
裏を返すと、空白期間が6ヶ月を過ぎた時点で、企業が職歴を気にする段階に入るということです。
そのため、選考を受けると必ず聞かれるのが、「どうしてこんなに職歴の空白期間ができてしまったのですか?」という質問ですね。
空白期間が6ヶ月以上できた場合、この空白期間の理由についての質問に上手く答えられないということは、そのまま不合格を意味していきます。
大した理由もなく半年以上も仕事をしていないと、まともな人間だとは思ってもらえないでしょう。
スキルが高くても人間性に問題があるとして、採用を見送られてしまうことが多いです。
無職期間が多くなっているなら、それなりの理由を用意しなくてはいけません。
仕事へのやる気がないのではないか
企業が空白期間に対して、これほどの懸念を示す理由はいくつかあります。
その一つが、仕事の基本となるやる気ですね。
仕事そのものへのやる気を失っているがゆえに、これほどまで長い間なにも働いてこなかったのではと懸念してしまいます。
企業にとっての採用のゴールは、採用した人材が中長期的に定着し、活躍してくれることです。
その観点からいうと、長期間職歴に空白期間がある、つまり仕事へのやる気がない可能性が高い人材は、自社の仕事にもすぐにやる気をなくして辞めてしまうのではないかと思われます。
言い換えると、採用のゴールとは正反対の人材なのではないかという懸念を拭い去ることができないのです。
どうしても、不真面目な印象を与えてしまいがちですね。
何社も不採用になっていて問題があるのではないか
次の理由としては、空白期間が長いということは、他の会社を不合格になり続けているような大きな問題を抱えているのではという理由です。
もし半年以上の空白期間があっても、全く転職活動をしていなかったとは考えづらいでしょう。
つまり、その候補者は、転職活動をしながらも、その長い空白期間の間、1社とも正式なご縁が結ばれなかったということになります。
すでに何社もが「この人は採用するに値しない」としている人材を、弊社ならばと採用する会社はあるでしょうか?
答えは、多くがNoです。
きっと他社も問題があると落第点をつけているならば、弊社でも落第点であろうと決めつけてしまい、不合格になってしまいます。
問題児という烙印を押されてしまうので、内定率は下がってしまいがちです。
現場から長く離れていて勘が鈍っているのではないか
仕事観についても、企業側が懸念するポイントでしょう。
多くの方が経験したことがあると思いますが、バカンスで長期休暇を取って戻ってきて仕事を再開しようとすると、手慣れた仕事でも一瞬やり方を思い出すことに時間がかかることはありませんか。
この様に、人間は忘れる生き物ですから、やらない期間が長くなることでそのやり方や感覚をすぐに忘れてしまいます。
企業からすれば、空白期間が6ヶ月以上も空いている人材というのは、仕事勘が非常に鈍っており、採用してもすぐには価値発揮ができないだろうという懸念が生じてしまうのです。
即戦力として活躍できるのが中途採用の魅力ですから、仕事に慣れるまでに時間が掛かるのなら必要とはされません。
すぐに活躍できる根拠を示さないと、内定は遠くなってしまいますね。
空白期間で嘘をつくのは経歴詐称
内定後に嘘がバレると取り消しになってしまう
こんなにも空白期間が長いことが転職で不利になるようであれば、やはり嘘を付くしかないのでは・・・と思ったあなた、それは経歴詐称であり、あなたの今後の人生をダメにする行為ですから絶対に辞めましょう。
経歴詐称をすると、内定後にバレた場合、内定は取り消しになってしまいます。
内定後に取り消しになるというのは、処置としては相当重たいもので、下手をするとその噂は応募業界にも広まってしまい、その業界に応募しても門前払いをくらってしまうようになりかねません。
その結果、応募ができる業界も狭まり、結果的に自分で自分の首を締めることになってしまうのです。
採用担当者は数百人の面接をしているので嘘はバレる
とはいえ、企業が嘘を見破ることなんてできないだろうと高を括っている人も多いですが、みなさんが思っている以上に嘘はすぐに見破られるものです。
たとえば、採用担当者にバレるケースがあります。
彼らはこれまで数百人以上の面接をしてきているので、候補者の履歴書・面接内容に対して話を聞き出す能力が非常に長けているわけです。
そして、嘘をつく人ほど、話を聞けば聞くほど矛盾が生じてきてしまいます。
空白期間についての嘘を付くために、他の嘘もつかなければならないため、嘘に嘘を重ねていくと話が上手く成り立たないからです。
採用担当者はそういった話の矛盾を見つけるのが非常にうまいため、ほとんどのケースで彼らに空白期間の嘘は見破られてしまいます。
雇用保険被保険者証や年金手帳などの書類は誤魔化せない
たとえ選考中に嘘を上手く突き通したとしても、本格的な入社手続きに入った際に嘘が露見することが多々あります。
それが、雇用保険被保険証や年金手帳などの書類関係です。
これらの書類には過去の企業の退職日が記載されてしまっていますし、その日付を誤魔化すことはできません。
公的な書類によって、空白期間の嘘が露見するケースが多いのです。
実際に書類で嘘が発覚して内定を取り消された例は多いので、十分に注意しないといけないでしょう。
仮に入社できても嘘を貫き通すのは困難
選考も入社手続き書類でも、上手く誤魔化せて入社できたとしましょう。
しかし、入社後に嘘を突き通していくのが最も困難です。
会社生活に慣れれば慣れるほど、周りとの会話は増えますし、心のゆとりもできてきます。
しかし、これは裏を返すと油断しやすくなっているということ。
日常の小さな会話一つ一つにおいて、自分が付いた嘘の整合性を考えながら話をするのは不可能です。
そのため、入社してからの就業期間が長くなるほど、必ず空白期間の嘘についてのボロがでてきます。
飲み会でうっかり話した内容で嘘が発覚したり、何気ない会話の中で矛盾が生じてしまうわけですね。
常に神経を尖らせて働かないといけないですから、仕事に影響が出るかもしれません。
入社できても辛い道のりが待っているので、嘘をつくのは止めてください。
空白期間の上手な言い訳
本を読んだりセミナーへ行ったり自分のキャリアについて考えていた
それでは、空白期間があると転職は無理なのか・・・と思ったあなた、そんなことはありません。
まず、空白期間について上手な言い訳をすれば、会社も自分も傷つくこと無くすんなり採用が決まるものです。
その一つが、大事な機会だからこそ自己分析・キャリアプランニングに多くの時間を充てていたという言い訳でしょう。
まだまだ日本社会では、転職をするということへの抵抗が少なくありません。
裏を返すと、転職をするというのは大きな決断であり、気軽にできるものではないのです。
そのため、転職という一大事に、時間をかけてキャリアについて考えることは非常に大事なことだといえます。
本を読んだり、セミナーに行ったりと能動的にキャリアについて考える時間に充てていたという理由であれば、企業側も納得感を得やすいでしょう。
スキルアップのために資格の勉強をしていた
次が、スキルアップのために資格の勉強をしていたというものです。
誰しもが自分に自信があって、今のスキルで理想の転職ができると考えてはいません。
むしろ、理想のキャリアアップのために能動的に勉強をすることは、企業も高く評価してくれます。
向上心のある人を嫌う企業はいませんから、無職の期間中の努力が感じられれば好印象を持ってくれるわけです。
また、資格が難しいほど勉強時間が必要であるため、空白期間が長いことも致し方ないことと受け止めてもらえます。
難関資格を取得しておけば、選考の中で有利なポイントになるでしょう。
まだ資格を取っていなくても、勉強中であることを考慮に入れてもらえることがあります。
何かしらの勉強をしていたのなら、積極的にアピールをしてください。
けがや病気で療養していた
その他、自分ではどうしようもできなかったという種類の言い訳も、空白期間が空いていることがマイナスにならない非常に効果的な言い訳です。
その一つが、けがや病気で療養していたということでしょう。
けが・病気というのはとても繊細な話ですし、企業も追求がしづらいにも関わらず、完治をしていれば採用において全くその後の問題にはなりません。
また、本人がコントロールできる理由ではないため、空白期間が空いた理由を問い詰められる心配もないのです。
ただし、病気などで再発の可能性があるのなら、あらかじめ伝えておかないといけません。
入社後にまた入院となると、企業に迷惑を掛けてしまいます。
完治して仕事に支障がない状態であれば、全く問題ないといえるでしょう。
家族の介護をしていた
家族の介護をしていたというのも、同様の理由で空白期間の言い訳としては非常に効果的です。
こちらも自分自身ではコントロールできない要因ですし、そもそも家族を助けるために会社勤めを諦めていたというのは道徳的に非常に好感が持てる選択肢といえるでしょう。
マイナスの印象どころか、プラスの印象にもなりうる良い言い訳です。
介護中にも資格の勉強をしていたり、何かしらの努力の証を見せることができれば、問題視されることは少ないと言えます。
ただ、ホームヘルパーを雇ったり、施設に預けるなどして、今後は介護の必要性がない状態である必要がありますね。
介護のために何度も会社を休むことになれば、かなりの迷惑となるので気を付けてください。
独立して個人事業主をしていた
また、少し特殊なものとしては、独立して個人事業主をしていたという言い訳も上手です。
個人事業主は社会人としての職歴は付きませんが、社会的に見れば非常に向上心ある視座の高い選択だといえます。
一人で生計を立てていくわけですから、バイタリティやビジネスパーソンとしての自力もついていくため、高く評価される可能性もあるでしょう。
応募する企業の職種に合ったビジネスをしていれば、かなり積極的に選考してもらえるかもしれません。
このケースに当てはまる人は多くないでしょうが、理由としては問題視されないはずです。
何もしていなくても学びになったことがあれば伝える
もちろん中には、本当に何もしていなかったという人もいるでしょう。
仕事で疲れたから少し休んでから活動しようと思っていても、ずるずる何もせずに半年以上も経ってしまったということはあると思います。
しかし、空白期間で自分は何もしていなかったと思っても、何かしらの学びはあったはず。
自分の空白期間を整理して、学びとなったことを書き出してみましょう。
企業からすれば、空白期間がある人への一番大きな懸念は、「仕事をする気がない」「やる気がない」というものです。
そのため、空白期間から学びを見つけられる前向きな人への印象は、少なからず良くなります。
本を読んだり旅行へ行ったり、日常の遊びの中でも得られるものはあるはずです。
学びになったことを積極的にアピールして、向上心があることを伝えられるようにしましょう。
大切なことは過去よりも未来のアピール
空白期間があるからといってネガティブになるのが一番ダメ
大事なことは、空白期間があるからといってネガティブになることです。
「無駄な時間を過ごした」「自分には何もない」など、そういったネガティブな考えが企業にやる気のない人と思わせるような印象を与え、事態を暗転させてしまいます。
そうではなく、先程の様に空白期間からも学びを見つけたり、きっと自分なら大丈夫・働きたいなどといったポジティブな考えを持ち続けることで、印象も言動も前向きになり、企業からも良い評価をもらえるようになるのです。
自信を持つことが何よりも大切ですから、前向きに考えることから始めてください。
企業は長く勤めてくれる人材を求めている
この点は、先述した企業が求める人材から見ても非常に大事な点です。
企業は、長期的に定着し活躍してくれる人材を求めています。
しかし、ネガティブな人材というのは過去にとらわれたり、すぐに物事を悪く考えてしまったりすることで心身ともに弱りやすく、仕事もすぐに辞めてしまう傾向にあるわけです。
数年先の未来を見据えて、自分が何のために働くのかを明確にしてください。
その会社で働くことが自分の未来につながることをアピールすれば、企業側も将来性を期待して内定を出してくれる可能性が高いです。
明確な志望動機を伝えることが、将来性を感じてもらえるポイントとなります。
多少の空白期間があってもポジティブな印象を与えればOK
転職活動において最も重要なのが、その人の心持ちについてです。
働きたいという気持ちが溢れ出ていたり、成長したいという視座の高さを感じさせれば、企業も安心して採用することができます。
繰り返しになりますが、企業は長期的に働いてくれる人を探しているわけです。
そのため、働くことにポジティブな印象を与えられることこそ、空白期間という不利な条件を覆すポイントとなります。
空白期間があるからといって控えめになるのではなく、積極的に自分の長所をアピールすることが大切です。
コミュニケーション能力や専門知識など、何かしらの強みがあれば空白期間は関係ありません。
親しみやすい人間性と仕事への熱意を伝える
最終的には、親しみやすい人間性と仕事への熱意を伝えることができればOKです。
仕事を長く続けていくためには、周りとの関係性の構築も非常に大事となります。
そのため、周囲と馴染める人間性であるかという点も評価の対象になるわけです。
また、仕事で成果を出せる人というのは、スキルももちろんのこと、それ以上に熱い思いを持っていたりします。
この2つが伝われば、企業も安心してあなたを採用できるでしょう。
空白期間が長い人は転職エージェントを利用しよう
先述の通り、ポジティブにアピールできれば、空白期間があっても内定をもらうことはできます。
マイナスを補うほどの魅力があると、選考で不利になることは無いわけです。
ただ、他の応募者と比較されることで、負けてしまうことはあり得ますね。
同じようなスキルの応募者が複数いた場合、マイナスが少ない方が選ばれてしまいます。
空白期間が長いことはマイナスには変わりないですから、不採用になってしまう可能性は無くなりません。
そこで、転職エージェントを利用することをおススメします。
キャリアアドバイザーが担当についてくれるため、空白期間が長くても企業側にプッシュしてくれるわけです。
転職エージェントでは、全国の企業と太いパイプを築いているため、かなり有利に選考してもらうことができるんですね。
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