転職によるミスマッチを防ぐ4つのポイント。短期間で退職を繰り返さないための基礎知識

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やりたい仕事があったり、理想的なライフスタイルを実現するために、人は転職をしますよね。
新規営業から一般事務の仕事がしたい、結婚を機に残業のない会社で働きたいなど、色々な目的があると思います。

でも、転職したからといって、その目的が叶う保証はありません。
求人内容と実際の環境が全く異なっていることがありますし、希望している仕事を任せてもらえなかったりすることがあります。

こういったミスマッチがあると、転職した意味が無くなるので、企業選びの際には慎重に考えなくてはいけないでしょう。
ここでは、転職によるミスマッチを避ける方法を紹介します。

転職者の4人に1人が失敗だと考えている

「転職会議」が行ったアンケートで、転職後の満足度の調査が行われました。
以下のグラフは、満足度に関する結果です。

参照:転職会議

26.1%の人が転職に失敗したと感じており、4人に1人の割合となっていますね。
20~40代の男女を対象とした結果ですが、どの世代でも平均して同じ割合だったようです。

また、失敗だと感じた人の半数以上が、ギャップを感じています。

参照:転職会議

入社前のイメージと入社後の実態が違いすぎていて、それに落胆してしまうパターンですね。

自分の中で過剰な期待をしてしまっていたり、求人票に虚偽の記載をしている悪質なケースなどが考えられるでしょう。

転職後にギャップを感じる要因とは?

転職で失敗だと感じた人は、どんな要因でギャップを感じているのか。
それを調査した結果が、以下のグラフとなります。

参照:転職会議

「人間関係」「労働環境」「待遇」の3つが、上位を占めていることが分かりますね。
特に、人間関係の不満は半数以上が抱えている問題であり、十分に注意しなくてはいけません。

人間関係が嫌で今の会社を辞めたのに、転職先でも人間関係で悩んでしまうということになりかねないでしょう。
入社前には見えにくい部分ですから、失敗する人が多いのだと思います。

【人間関係の不満】

  • 上司から仕事を無理に押し付けられる
  • 同僚の前で大声で罵倒される
  • 社員同士の中が悪く陰口を言い合っている
  • お局様に嫌われるとイジメられる
  • 上司の権限が絶対で部下は意見を言えない

人間関係の不満は、上司や先輩などで嫌な人がいるというパターンが多いです。
新人の内は目を付けられやすく、相談する相手もいないので、精神的にストレスが溜まってしまうでしょう。

ただ、実際に入社してみないと人間関係は把握しづらく、事前の対処が難しいという問題があります。
運次第という側面も大きいですから、難しい問題ですね。

【労働環境の不満】

  • 人手不足で休日出勤を求められる
  • サービス残業が当たり前になっている
  • 有給制度が形骸化している

ブラック企業が社会問題化していることもあって、労働環境に対する不満も増えていますね。
社員を使い捨てと考えている企業が多く、ロクな休みも与えずに仕事をさせます。

プライベートの時間が無くなってしまうので、ライフワークバランスが無茶苦茶になってしまうでしょう。
労働環境については、ネットの口コミサイトを見たり、働いている人に話を聞いてみて判断しなくてはいけません。

【待遇の不満】

  • 給料が相場よりも安い
  • 何年働いても給料が上がらない
  • 成果を出しても昇給が望めない

仕事量と給料が見合わないと考える人も多く、過労ギリギリになるまで働いている人がいますね。
年収がアップしたとしても、仕事量も増えたのでは意味がありません。

なので、仕事と収入のバランスを考えて、転職先を選ぶ必要があります。
自分の体力なども客観的に見つめ直し、どれくらいの労働量に耐えられるのかを知っておくと良いでしょう。

転職でミスマッチが起きてしまう原因とは?

企業側がネガティブな情報を隠そうとする

企業が人材を集めるためには、莫大な費用が掛かってしまいます。
求人広告を出すだけでも数十万円かかりますし、応募者の選定をするにも人事部の手間が増えて人件費がかさみます。

1回で理想的な人材を採用できる可能性は低く、定期的に求人広告を出し続けなくてはいけません。
トータルのコストで考えると、数百万円以上の費用となりますね。

それだけの費用が掛かっているため、企業としては絶対に失敗できません。
なので、少しでも良い人材を確保しようとネガティブ情報を隠す傾向にあります。

高めの給料モデルを記載したり、労働時間を少なく記載したりなど、ポジティブな情報しか求人広告に書かないわけです。
求職者はそれを見て応募するので、入社後にギャップを感じてしまいます。

本音と建前を理解して、何が本当の情報なのかを見極める必要があるでしょう。

事前の情報収集が足りない

ミスマッチが起きるのには、求職者側にも問題があります。
求人広告の内容を鵜呑みにして、他の情報を調べずに応募すると失敗する可能性が高いです。

先述の通り、企業側は良い情報しか出しませんから、一見すると理想的な企業のように見えてしまいます。
実態が異なっていることが多いために、ミスマッチの原因となりますね。

だから、求人広告以外からも情報を集めなくてはいけません。
企業研究を深く掘り下げることで、その企業の本当の実態が見えてきます。

リサーチをすればするほど、正確に企業を理解することができるでしょう。
面倒かもしれませんが、転職を成功させるためにリサーチは必要不可欠なことです。

給与や待遇にしか関心が無い

高収入や待遇の改善を求めて転職する人もいるでしょうが、それだけが目的ではいけません。
今よりも好待遇の会社へ転職できても、仕事内容が自分に合わないことがあります。

給料が上がっても長時間の残業が必要になったり、休みが全く取れないかもしれません。
それで体を壊してしまったら、意味がありませんよね。

もしくは、全くやりがいのない仕事しかできないなら、給料が高くても満足できないかもしれません。

すべてにおいてバランスが取れるのが、理想的な転職の条件だと思います。
だから、給料や待遇だけにとらわれずに、多角的な視点で考えるようにしましょう。

よく考えずに現実逃避で転職した

今の職場に不満があって、とにかく辞めたい一心で転職するパターンです。
退職することが目的になると、転職先に求める条件などを決めずに動き出してしまうことになります。

すると、内定が出た会社になんとなく入社することになり、働き出してから新たな不満を感じることになるでしょう。
このタイプは何度も転職を繰り返しがちなので、無駄に経歴が汚れてしまいます。

転職癖が付いてしまいますから、明確な目的意識を持たないといけません。

将来のキャリアプランを持っていない

キャリアプランとは、これから仕事で歩んでいく計画のことです。
5年・10年経ったときに、自分がどんなポジションに就いているかということですね。
ちゃんと計画を立てていれば、転職先を選ぶ基準ができます。

でも、何のプランも無いと、行き当たりばったりで転職することになります。
積み重ねるキャリアもバラバラになるので、自分が進むべき道を間違えてしまうでしょう。

明確な仕事選びの基準がないことで、ミスマッチが生まれやすくなります。

ミスマッチだと感じたら早急に辞めるべき

転職してからミスマッチだと気付いたなら、すぐに退職することを勧めます。
「仕事は3年以上続けないといけない」と言われますが、自分に合わない仕事を続ける意味はありません。

特に、別の業界へ未経験で転職するなら、若いうちに動き出す必要があります。
未経験歓迎の求人は、20代前半が最も多く、30歳を過ぎると一気に少なくなってしまうからです。

納得できない環境で仕事を続けても、何のスキルも身に付かないですよね。
時間を無駄にするだけですから、早急に退職して転職活動を行うようにしてください。

早いうちに転職すれば、技術を身に付けることができますし、キャリアアップの道も開かれます。
転職は若いほど有利なので、自分の可能性を広げるためにもフットワークの軽さを意識しましょう。

転職でミスマッチを避けるための4つのポイント

現職の不満は絶対に解決できないのか考える

転職を考えるということは、現職に何かしらの不満があるということですね。
上司のとの関係が悪い、やりたい仕事ができない、給料が少ないなど、いくつかの不満があるでしょう。

それらの不満は、転職しないと解決できないのでしょうか?
たとえば、人間関係や仕事内容の問題は、部署を異動すれば解決できる場合があります。
給料が少ないなら、昇給の条件を満たしているかを考えてください。

転職によって問題が解決する保証はないので、今の職場で改善の余地を考える方が現実的だったりします。
問題が解決できるのであれば、転職する必要はありません。

やるだけやっても無理なら、そのときは転職を考えるようにしてください。
最低限の試行錯誤をしておけば、納得した状態で転職することができますよね。

さらに、転職に求める条件も明確になるので、転職後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

転職に求める条件を絞り込む

理想的な転職を考えると、「年収500万円以上」「完全週休2日」「残業なし」など、色々な条件が出てきますよね。
でも、求める条件を全て満たす求人は、ほとんどないと思ってください。

それを探すとキリが無いので、絶対に譲れない条件を1~2個くらいに絞るようにしましょう。
自分の希望に優先順位を付けて、取捨選択するわけです。

必須条件さえ満たすことができれば、他が不十分でも我慢できると思います。
ミスマッチにはなりませんから、長く働くことができますね。

事前の情報収集を徹底する

ミスマッチが起きる原因の多くは、情報不足によるものです。
事前情報が足りないから、入社してからのギャップを感じて失敗したと思ってしまうわけですね。

なので、気になる企業があれば、徹底的に情報を集めるようにしてください。

  • 企業のホームページを見る
  • 求人広告から求める人材像を探る
  • インターネットを活用する
  • 製品・サービスを利用してみる
  • 企業担当者に直接会える機会を活用する

引用:情報収集と企業研究でライバルに差をつける

集める情報が多いほど、その企業の実態を正確に把握することができます。
入社後のギャップを減らすために、できるだけ想像力を働かせて企業の内情をイメージしてください。

分からない点は面接で確認する

事前に情報収集をしても、個人レベルでは限界があるでしょう。
やはり、その企業の実態については、働いてみないと分からない点も多いです。

どうしても知りたいことがあれば、面接で質問をしてみてください。
給料や待遇については聞きづらいですが、入社前に確認しないと後悔することになります。

面接の最後に「何か聞きたいことはありますか?」と逆質問をされるので、その時に疑問点をすべて解決できるようにしてください。
図々しいと思われても、ミスマッチをするよりはマシです。

納得した状態で入社するのは、企業側にもメリットがあるので、疑問点が解決するまで質問をぶつけるようにしましょう。

転職エージェントで条件に合う求人を紹介してもらう

転職によるミスマッチを防ぐ最も確実な方法は、転職エージェントを利用するということです。
転職エージェントでは、自分が求める条件を伝えるだけで、それに見合った求人を紹介してくれます。

担当者が実際に企業を訪問して状況を把握している求人なので、表には出てこない生の情報を知ることができますね。
だから、入社してから理想と異なるといったリスクを無くせるわけです。

また、キャリアカウンセリングを受ければ、自分のスキルを活かせる業界を知ることもできます。
思いもしなかった適正に気付けることもあり、新しい可能性を広げることができるでしょう。

分からない点もキャリアアドバイザーが企業に確認してくれるので、100%安心した状態で入社できますね。
ミスマッチを防ぐためには、転職エージェントの利用は必須だと思います。

以下のエージェントは、実績が高く非常に信頼性が高いです。
保有している求人数も多いですから、ぜひ登録してみてください。

リクルートエージェント

リクルートエージェント

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マイナビエージェント

マイナビは、1973年に創業された人材サービスを主業務とする会社です。
人材業界ではかなりの老舗企業なので、取り扱っている業種や求人量は業界でもトップクラスとなっています。

特徴としては、20~30代の転職サポートに強いことですね。
首都圏や関西エリアだけでなく、名古屋や福岡、札幌などにも拠点があるため、全国の求人に対応しています。

業界ごとに専任のキャリアアドバイザーがいるので、専門的な情報を得ることができるでしょう。
また、企業の人事担当者とやりとりするアドバイザーもいますから、職場ごとの雰囲気なども掴むことができます。

かなり評価の高いエージェントなので、登録しておいて損はありません。

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