新卒や中途採用で入社しても、すぐにその会社が嫌になることがあります。
理想と現実とのギャップを感じてしまうので、入社後の3ヶ月くらいは不満が出やすい時期だといえるでしょう。
でも、どれだけ理想と離れた会社であっても、すぐに辞めてしまうのは気が引けますよね。
一般的には「会社に入ったら3年以上は勤めるべき」だと言われるので、不満があっても我慢して働き続ける人が多いです。
しかし、どうしても合わない会社であれば、すぐに辞めるべきでしょう。
そこで働いてもモチベーションが上がらないですし、キャリアアップに役立つスキルなども身に付きません。
さっさと転職して満足できる会社で働いたほうが、時間を無駄にせずにキャリアを積み重ねることができるはずです。
ここでは、入社3ヶ月で退職するときのポイントと転職のコツについて解説をしていきます。
目次
そもそも入社3ヶ月で退職しても良いのか?
合わない会社ならさっさと辞めるべきだと言いましたが、それでも転職で不利にならないか心配になりますよね。
結論から言うと、短期間での退職歴があると転職で不利になります。
採用する側から見ると、「忍耐力が無い」「人間性に問題があるかも」など、色々な懸念を持たれてしまうでしょう。
経歴に傷を付けたくないなら、最低でも1年以上は勤めるべきですし、できるなら3年以上は働いた方が良いと思います。
でも、退職時期が遅れるほど、貴重な時間を無駄にすることになりますね。
納得できない環境で数年間を過ごすよりも、少しでも早く転職して自分に合った仕事をした方が有益だという考え方もできるでしょう。
早く転職すれば次の会社での勤続年数が増えて、退職金を多く受けることができます。
納得のいく仕事でのキャリアを積めば、キャリアアップにも繋がるはずです。
早期退職にはメリットもデメリットもあるので、それらを天秤にかけて自分の行動を決めるようにしてください。
1年未満の離職率は約16%もある
厚生労働省の発表によると、新卒で就職した人で1年未満で退職する割合は約16%となっていました。
ちなみに、3年以内の離職率だと約28%ですね。
およそ6人に1人は数ヶ月で退職しているので、3ヶ月で辞める人も少なくありません。
そこまで特殊なことではありませんから、過剰に気にする必要はないと思います。
短期間で辞めたことに引け目を感じて、自信を無くさないようにしてください。
自信が無いままで転職活動をしても上手くいきませんし、失敗を繰り返すことで余計に自信を失ってしまいます。
明確な目的をもって転職活動をすることが大切ですから、ネガティブな気持ちにならないようにしましょう。
3ヶ月で退職を考える理由について
転職会議によるアンケート調査で、「新入社員の早期退職理由」が発表されていました。
その結果が、以下のグラフとなります。

参照:転職会議
基本的には理想と現実とのギャップになるのですが、その内容を深堀していくと5つの理由があるようです。
入社早々に不満を感じてしまうと、他の部分も悪く見えてしまいます。
だから、会社に行くのも辛いと感じるようになり、早期退職につながりやすいです。
順に解説をしていきます。
時間外労働が多い
回答率が60%を超えて圧倒的に多かったのが、時間外労働が多いということです。
夜遅くまで残業が続いたり休日まで出勤させられるなど、拘束時間が非常に長いことがあります。
オンとオフの切り替えができなくなり、プライベートの時間を確保することができません。
1日のほとんどを仕事に費やすようだと、モチベーションが下がってしまいますよね。
特に、小売・サービス業では人手不足が深刻なので、労働時間が長くなる傾向にあるようです。
新人の内は研修なども多いため、休日に駆り出されることも少なくありません。
社風・体制に不満がある
2番目に多かったのが、社風や企業体制における不満ですね。
企業によって独特のカラーがあるため、それが自分に合わなければ居心地が悪くなってしまいます。
体育会系で上下関係が厳しかったり、ロクに教育もせずに現場に出されたり、顧客満足よりも売上重視だったり、自分の考えと異なっていることも多いです。
自分の思うような働き方ができないことがあるので、楽しんで仕事をすることができません。
給料が安い
入社してすぐは給与が低いのは当然ですが、残業代が出ないことを不満に思っている人が多いです。
みなし残業制を採用している企業が多く、最初から基本給に残業代が含まれていたりしますね。
どれだけ残業しても給与が変わらないですし、自分の時間だけが奪われてしまいます。
やりがいがあれば収入が少なくても耐えられますが、それも見出せないなら苦痛を感じるだけですね。
そんな会社では先が無いと判断し、短期間で辞めてしまう人が多いようです。
ノルマやプレッシャーが厳しい
営業や販売の仕事では、新人の内からノルマを与えられることがあります。
スキルが身に付いていない段階から数字を追わされるので、達成できないことで厳しく詰められることが多いです。
また、責任の重い仕事を任せられて、プレッシャーを与えられたりもしますね。
自分を成長させる環境だと言えますが、耐えきれずに辞めてしまう人が多いでしょう。
そういった会社だと教育制度も整っていないことがほとんどで、先輩の仕事を見て自力で何とかしないといけません。
自発的に学ぶ姿勢が無ければ、やっていけない環境だといえます。
人間関係が上手くいかない
意外な結果となったのが、人間関係の問題が14%と低くなっていることです。
一般的に退職理由として人間関係はトップクラスに入りますが、入社3ヶ月くらいだと問題にはならない傾向にあります。
在職期間が短いために、そこまで周りとの関係性が深くないからですね。
新人の内は同期社員との仲間意識が強いですから、人間関係は良好な場合が多いです。
ただ、新人いびりをするような上司がいると、過剰なパワハラなどを行ってくるかもしれません。
女性が多い職場なども、お局様に目を付けられると面倒なことになりがちですね。
入社3ヶ月でも円満に退職する方法とは?
社内の就業規則を確認する
退職時にトラブルにならないためには、就業規則をしっかりと確認することです。
法律上は、退職の旨を伝えれば2週間で辞められますが、会社にも事情があるでしょうからルールを守らないといけません。
一般的には、1ヶ月以上前に申告しないといけない会社が多いでしょうから、ちゃんと就業規則を守るようにしてください。
期間に余裕をもって伝えておけば、会社も人員補てんなどができるのでトラブルになることは少ないです。
なるべく早く伝えることが、円満退職のためのコツだといえますね。
会社を否定するような退職理由は控える
短期間で会社を辞めるとなると、退職理由に困ると思います。
会社に対しての不満があるからなのですが、それをストレートに伝えると角が立ってしまうでしょう。
なので、できるだけオブラートに包んで、会社批判にならないようにしてください。
- 思っていたイメージと職場の雰囲気が異なっていた
- 業務内容が自分のやりたい仕事と違う
- 仕事量が多すぎて自分の体力ではついていけない
ポイントとしては、「会社は素晴らしいが、自分とは合わない」といったニュアンスにすることですね。
こういった伝え方だと上司も不快に思いませんし、仕方ない理由として納得してもらえるでしょう。
必ず口頭で退職の意向を伝える
上司に退職の旨を告げる時には、口頭で伝えるようにしてください。
最近の若い人はメールやLINEなどで済ませがちですが、ビジネスにおいては失礼なので避けるようにしましょう。
短期間の退職だと引き留められることがあると思いますが、毅然とした態度で自分の意思を伝えることが大切です。
曖昧な態度を取っていると、「もう少し頑張ってみては」などと押し切られてしまうと思います。
どうしても退職が受け入れられない場合には、会社に内容証明郵便で退職届を提出する方法もあります。
ただ、これは最終手段ですから、穏便に辞めるためには口頭で伝えることが鉄則です。
引き継ぎと残務処理を完璧に終わらせる
退職時にトラブルになりやすいのが、引き継ぎと残務処理の不手際によるものです。
入社3ヶ月だと責任のある仕事は任されていないでしょうが、これは完璧にやっておきましょう。
自分が辞めた後に職場が混乱しないために、後任の担当者に業務を引き継がないといけません。
仕事を残して辞めるのもダメですから、与えられた仕事は最後まで片付けるようにしてください。
業務マニュアルを作成しておけば、担当者が変わっても対応することができますね。
直前になって慌てないために、前もって準備をしておくことが大切です。
同じ失敗を繰り返さないために転職エージェントを利用しよう
入社3ヶ月くらいで退職してしまうのは、会社選びが間違っているからです。
自分のニーズを把握してそれに合った会社を選択しなければ、すぐに嫌になってしまうでしょう。
ただ、自己分析をしっかりするのは難しいですし、それに適合する会社を見つけるのも素人には難易度が高いです。
求人情報だけで実態の把握は困難なので、転職しても失敗するかもしれません。
そのため、転職エージェントを利用することをおススメします。
専任のキャリアアドバイザーが付いてくれるので、転職活動のすべてをサポートしてもらうことができますよ。
カウンセリングによって自己分析ができますし、自分に適した求人の紹介までやってくれます。
一般には出回っていない非公開求人なので、かなり好条件で転職できるでしょう。
他にも、以下のようなサポートが受けられます。
- 今後のキャリア相談
- 求職者に合う非公開求人の紹介
- 企業に合わせた応募書類の作成・面接対策
- 面接スケジュールの調整
- 給与や待遇などの条件交渉
- 選考結果のフィードバック
短期間での退職だと書類選考で落ちることが多いですが、転職エージェント経由だと企業に推薦してくれるので通過率は高くなります。
失敗を防ぐためには、転職エージェントを使うのが最も良い方法ですよ。
以下のエージェントは、実績が高いので自信をもっておススメできます。
ぜひ登録してみてください。
リクルートエージェント
業界最大手のリクルートエージェントです。
人材業界で50年以上もの実績があるため、全国の様々な企業と太いパイプを築いています。
保有している求人の90%が非公開となっており、その数は10万件以上です。
業界でもトップクラスの求人数ですから、自分に合った企業と出合える可能性は高いでしょう。
また、キャリアアドバイザーの質が高いのも特徴ですね。
全国に470名のアドバイザーが在籍しており、各業界・業種に精通している人材が豊富です。
最新の業界情報や転職動向にも詳しいですし、過去に膨大な転職実績もあるので、的確にキャリア相談に乗ってもらえます。
土日祝や平日20時以降も対応可能なので、仕事が忙しくても利用できますよ。
リクルートエージェントは、確実に登録しておいてください。
マイナビエージェント
マイナビは、1973年に創業された人材サービスを主業務とする会社です。
人材業界ではかなりの老舗企業なので、取り扱っている業種や求人量は業界でもトップクラスとなっています。
特徴としては、20~30代の転職サポートに強いことですね。
首都圏や関西エリアだけでなく、名古屋や福岡、札幌などにも拠点があるため、全国の求人に対応しています。
業界ごとに専任のキャリアアドバイザーがいるので、専門的な情報を得ることができるでしょう。
また、企業の人事担当者とやりとりするアドバイザーもいますから、職場ごとの雰囲気なども掴むことができます。
かなり評価の高いエージェントなので、登録しておいて損はありません。