転職時の給与交渉のタイミングは?年収交渉の前にやるべき2つのこと

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転職をするときに、年収アップを目的としている人は多いでしょう。
結婚したり子供が生まれたりなどの環境の変化、今よりもレベルアップしたいという向上心など、収入を増やしたいと考えるのは自然だと思います。

でも、面接のときに給与の話をするのは、少し気が引けますよね。
お金の話はしにくいですし、それを言ってしまうと自分の評価が下がるかもといった不安もあります。

なので、転職時に年収の交渉を一切せずに、企業の言い値で納得してしまう人も少なくありません。
納得のいく転職をするためにも、正しい給与交渉のやり方を知っておいてください。

そもそも給与の交渉ってアリなのか?

企業の採用担当者は、応募者が給与の交渉をしてきたらどう感じるのか。
これは、すごく気になることですよね。
採用担当者の本音を知っておかないと、自信をもって交渉することができません。

転職サイトの「リクナビネクスト」において、企業の人事担当に対して給与交渉についてのアンケートが行われていました。

  • 面接官から給与の話を振る(40%)
  • 応募者から給与の話が出れば応じる(29%)
  • 選考とは別に給与交渉の場を設けている(6%)
  • 給与交渉は受け付けていない(25%)

全体の75%の企業が、給与交渉について前向きに考えているということですね。
給与交渉を受け付けない企業は、25%しかありません。

なので、自分の交渉次第では、年収をアップさせることができるでしょう。
面接でお金の話をしてはいけないと思っている人が多いですが、嫌な顔をする企業は少ないので自信をもって交渉に臨んでください。

よくある転職での年収交渉における5つの失敗例

いきなりお金の話をする

給与の交渉に前向きな企業が多いからといって、いきなりお金について話すのはご法度です。
企業は応募者のスキルや経験を評価したいと思っているのに、開口一番で給与の話をされたら嫌になりますよね。

まずは、これまでの経歴や入社後のビジョンなどを話して、その企業に必要な人間であることをアピールしてください。
十分に興味を持ってもらってからでないと、お金の話をしてはいけません。

あくまでも自己実現が転職の目的であり、収入はオマケであるというニュアンスで面接に挑むことが大切です。

給与額を提示されて即答してしまう

面接を進めていく中で、企業側から給与について提示されることがあります。
「あなたのスキルなら、○○万円くらい出せますね」といった話をされるわけですね。

そこで自分の希望額を提示されても、即答はしないでください。
企業としては、できるだけ安く雇いたいと思っていますから、最初に提示された金額は上限でないことが多いです。

低めの金額から提示して、応募者の様子を見ているわけですね。
ここで返事をしてしまうと、もっと上がる余地があるのに自分でつぶしてしまうことになります。

なので、「家族とも相談させていただきます」と、返事を保留するようにしましょう。

未経験職への応募なのに年収の交渉をする

初めての業界・業種へ転職する場合は、基本的に年収の交渉はできません。
企業は即戦力を求めているので、入社してすぐに活躍できないなら高い給料を払う必要は無いわけです。

経験もないのに給与のアップを望んでしまうと、「何様なんだ!」といった印象を持たれる可能性もあります。

未経験での転職は、入社して数年は勉強させてもらう立場です。
最初から大きな収入を求めるのではなく、入社後に実績を出して昇給してもらえるように頑張ってください。

自分の能力を過大評価している

経験のある業界や業種への転職の場合、自信過剰になってしまって相場以上の年収を求める人がいます。
たしかに、中途採用では経験者が優遇されますが、能力以上の要求をしても認められることはありません。

同じ業界でも企業によって業務フローが異なりますし、扱う商材の特徴も変わったりするので、これまでのキャリアを100%活かせる保証は無いわけです。

また、最初から高い報酬を希望すると、それだけ企業からの期待値も高くなってしまいます。
求められる成果が大きくなった時に、期待に応えられなければ社内での居心地が悪くなってしまうでしょう。

結果的に、短期間で転職することになったら意味がありません。
なので、自分を客観視して、身の丈に合った収入を求めるようにしてください。

気持ちだけで押し通そうとする

「やる気はあります!」「絶対に結果を出します!」と熱意をアピールするのは良いですが、それだけで給与がアップすることはありません。
企業が求めるのは結果ですから、入社後の活躍が期待できる証拠が必要です。

たとえば、「たぶん1000円の価値があります」と言われたものに、高いお金を出そうとは思いませんよね。
一方、「1000円の価値があります。保証書付き!」と言われれば、買いたいという気持ちになるでしょう。

このように、給与をアップさせたいなら、その金額をもらえるだけの根拠を用意してください。
面接官が納得するだけの理由があれば、嫌でも高い報酬を提示してもらえるはずです。

給与交渉の前にやるべき2つのこと

妥協できる最低ラインを決める

給与の交渉をするときには、自分がもらえる上限ばかり考えがちです。
収入は多い方が良いですから、当然のことだと思います。

でも、交渉を有利に進めるためには、最低ラインを決めておかないといけません。
これをしなければ、採用担当者に言いくるめられてしまって、今よりも低い年収で転職することになる可能性があります。

給与交渉においては、企業と応募者との思惑は全く正反対です。
企業側はできるだけ安く雇いたいと思いますし、応募者はできるだけ高い報酬を求めていますよね。

だから、交渉をまとめるためには、お互いに妥協して折衷案で決着を付ける必要があるわけです。

自分の希望額から下げられてしまうので、どこまで許容できるかの最低ラインを決めておきましょう。
そうしないと、予想以上に低い金額で合意せざるを得なくなるかもしれません。

交渉のための根拠を用意する

給与をアップさせるためには、それなりの理由が必要になってきます。
その金額をもらえるだけの理由が無ければ、企業も交渉に応じないでしょう。
なので、客観的な実績で示せるようにしてください。

たとえば、前職での売上金額や獲得件数、自分が参加したプロジェクト資料(社外秘でないもの)、獲得した賞などですね。
目に見える証拠で示すことができれば、説得力を持たすことができます。

「○○の実績があるから、御社でも結果を残すことができます」といった説明ができれば、採用担当者を納得させることができるはずです。

ただ、自分の持っている実績が、企業が求めているものでないといけません。
企業が求める結果であるほどニーズが強くなるので、より高い給料が期待できるでしょう。

そのために、キャリアの棚卸しと企業研究を欠かさないでください。
自分のスキルと企業が求める人材像をマッチングさせれば、効果的にアピールすることができるようになります。

給与交渉のタイミングはいつが良いのか?

リクナビネクストが行った調査では、給与の交渉のタイミングについてもデータが取れています。

58.6%の企業が、一次面接でお金を話をするべきだと言っています。

最初の面接で希望額を伝えた方が、お互いにとってメリットが大きいです。
最終面接や内定後に給与交渉をしても、その交渉が成立するとは限りません。
もし失敗してしまったら、今までの時間が無駄になってしまいますよね。

一次面接で給与の話を出しておけば、それを基準として二次面接・最終面接へと進むことができます。
内定後に給与が決定しますが、希望額に近い金額が提示される可能性が高いです。

後の交渉を有利に進めるためにも、最初の面接で希望を伝えて伏線を張っておくことをおススメします。

最後の逆質問の時に給与について聞いてみる

基本的には、お金についての話は自分から切り出さないようにしましょう。
面接官から「給料はいくら希望ですか?」と聞かれるまで待ちます。
でも、一向に質問されないときもあるかもしれません。

そういった時には、最後の逆質問の時に聞くようにしてください。
「最後に何か質問はありますか?」と言われたときであれば、スムーズに話を切り出すことができます。

ストレートに聞くのではなくて、「私と同じくらいの年齢の方では、給料モデルはどうなっていますか?」といった質問が良いでしょう。
そこで自分の希望額も伝えておいて、実現可能な数字なのかを確認します。

可能そうであれば、自分の実績などを伝えながら、給料アップについて話を詰めていってください。

転職で給与をアップさせるための交渉術

納得感のある理由を用意する

先述したように、年収をアップさせたいなら、そのための根拠がないといけません。
これまでの実績などを客観的な数字として示すことで、その給料に見合う人材だということをアピールするわけですね。

それ以外にも、給与をアップさせたい理由を語ることが効果的です。
つまり、「なぜお金が必要なのか?」といった理由ですね。
切実な理由を伝えることができれば、採用担当者の心に響かせることができます。

たとえば、「子供が生まれたばかりでお金が掛かる」「親が高齢なので仕送りをしてあげたい」といった理由ですね。
本気度の高い理由であるほど、仕事への意欲も伝わっていきます。

情に訴えるわけではありませんが、人間味のある理由を出せば交渉を有利に進めやすいです。

希望年収はパーセンテージで伝える

「年収500万円を希望します」と言うよりも、「現在の年収よりも30%アップを希望します」といった言い方にしましょう。
その方が角が立ちませんし、控えめに聞こえます。

基準となるのは現在の年収ですが、それはボーナスや残業代を含めた額面の金額を伝えてください。
基本給だけだと少なくなってしまうので、今後の交渉について不利になってしまいます。

ただ、くれぐれも嘘の年収を伝えるのは止めてくださいね。
内定後に源泉徴収票などを提出するので、嘘がバレると年収がダウンしたり、内定の取り消しになるかもしれません。

希望額に達しないなら昇給の余地を考えてもらう

どれだけ交渉をしても、自分の希望する金額に達しないことがあります。
そういった時には、入社後に結果を出すことで昇給の機会を与えてもらえるように頼んでみましょう。

「どんな結果を出せばいくらもらえるのか」を明確にしておけば、それを目標として頑張ることができますよね。
出来高払いであれば企業にリスクは無いので、交渉に応じてもらえる可能性は高いです。

実際のところ、転職した当初は年収がダウンすることも多いですから、将来的な年収アップが期待できるようにしましょう。

転職エージェントを使うのが確実な方法

給料アップの交渉は、自分だけでやるのは非常に大変です。
あまり露骨にやりすぎると採用担当者の心象を悪くしますし、自分にとってもストレスになるでしょう。

なので、転職エージェントを利用することをおススメします。
エージェントに自分の希望年収を伝えれば、その金額がもらえる企業の求人を紹介してもらえるはずです。

さらに、条件に合うように交渉もすべて代行してくれるので、かなり高い確率で年収をアップさせることができます。

転職エージェントは、企業に人材を紹介して紹介料を受け取るビジネスです。
転職者の年収の30%相当が手数料となるので、年収が高いほど転職エージェントは儲かるわけですね。

そのため、より高い年収をもらえるように、真剣に交渉してくれます。
転職のプロによるキャリア相談も受けられますので、ストレスなく転職活動を進めることができますよ。

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