新卒で希望する会社に入ったけれど、実際に働いてみると理想と異なっていることがあります。
でも、「せっかく入った会社だから頑張って勤め上げないと」と考えて、嫌な会社でも働いている人は少なくありません。
しかし、その会社の仕事に将来性を感じないなら、早々に退職してしまった方が良いでしょう。
興味のない仕事を続けるのは機会損失が増えるだけですし、何より自分のスキルを伸ばすことができません。
現在は空前の売り手市場ですから、短期間で退職しても若ければ仕事に困ることは無いはずです。
特に、第二新卒は企業から引っ張りだこなので、キャリアチェンジを行うのであれば早い方が良いでしょう。
今回は、第二新卒のキャリアチェンジについて解説していきます。
目次
第二新卒の定義とは
新卒後1~3年目の若手社会人を指す言葉
そもそも第二新卒とは、どの層を指すのでしょうか。
「第二」とついているからにはただの新卒ではなく、これは卒業してから1~3年目の若手社員を指す言葉です。
つまり、キラキラの新卒ではないけれども、まだまだポテンシャル層だよね、という範囲の若手社員を表した言葉なんです。
ポテンシャルが高く社会経験があるので企業から人気が高い
今この第二新卒に、多くの企業が熱い視線をそそいでいます。
現状日本は、世界でも有数の少子高齢化社会です。
そのため、今後の社会を支えていく若手層の獲得は、企業にとっての課題の一つとなっています。
それに加えて、続く好景気によりただでさえ人手が不足しているわけです。
企業は採用する若手人材に、今後の組織を支えていく幹部候補となってもらうことを期待しています。
その点第二新卒は、まだまだ他社の色に染まりきっておらず、一定の社会経験を通じてそのポテンシャルも見極めやすいため、幹部候補採用としてピッタリなので、企業からの人気も非常に高いです。
若手の不足から転職市場では第二新卒の需要が高まっている
先述したように、企業は若手の人材不足に悩まされています。
しかも、新卒採用は売り手市場がより顕著で、大手企業にも受かりやすくなっているため、中小企業は今まで以上に採用に悩まされています。
実際に大手総合人材会社のマイナビが発表した『2019年卒マイナビ企業採用活動調査』によると、人員確保に企業苦戦は苦戦しており6割の企業が「夏以降も採用継続」すると回答していますね。
このように新卒採用がより難しくなっているため、転職市場では第二新卒で若手の人材を補おうという動きも活発化しているのです。
第二新卒はキャリアチェンジに適した時期
新卒入社した会社に不満を持つ人は多い
企業が第二新卒を求めているのと同様に、多くの第二新卒も転職の機会を伺っています。
株式会社リスクモンスターが実施した「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査によると、41.8%の若手社員が「3年後は勤務し続けていないと思う」と回答したといいます。

参照:リスクモンスター
理由としては、「給料が低いから」が圧倒的に多いですが、それ以外にも「仕事にやりがいを感じられないから」「会社に将来性を感じられないから」などが連ねています。
とりわけ日本の新卒社員は長期インターンなどで社会に出るなどの機会が少なく、生の情報を得ることなく社会に出てしまうケースが多いです。
そのため実際に働いてみると、どうしても理想とのギャップで会社に不満を持つ人は多いのです。
20代前半なら未経験の他業種への転職も容易にできる
昔なら「入社から1~3年で転職は意思が弱い」という流れでしたが、今では第二新卒の転職は当たり前になっています。
終身雇用の時代は終わっているので、一つの会社にしがみつく必要はないんですね。
社会に出て自分がやりたいことに初めて気づく方も多いですから、第二新卒はそういったキャリアチェンジに最も適した時期といえるでしょう。
なぜなら、先述したように時代は売り手市場だからです。
とりわけ若手人材はどの企業も欲しがっているため、例え未経験の他業種でも、企業はポテンシャル人材として受け入れてくれる可能性が非常に高くなっています。
第二新卒で転職しておくと30歳までに一人前になれる
とりわけ、もし未経験の他業種に転職するのであれば、第二新卒で転職しておくことに非常に大きな意味が出てきます。
なぜなら、第二新卒で転職することで、一つの区切りである30歳までに一人前になれるほどの経験を積むことができるからです。
若い内のほうが周りの人も手を差し伸べてくれますし、自分自身も変なプライドもなく素直に他人に教えを請うことができるので、伸びしろも非常に大きくなります。
20代後半で転職すると、同世代と大きく差が付いていますし、年下の上司も多いでしょう。
ジョブチェンジするのは早い方が良いですから、第二新卒で転職することは有利だといえますね。
30歳を過ぎると即戦力が求められるのでキャリアチェンジが難しい
そして先程一つの区切りといいましたが、30歳は転職市場において一つの鬼門です。
30歳を過ぎると、基本的にその業界の即戦力として期待されます。
そのため、未経験からのキャリアチェンジが一気に難しくなるのです。
企業からすれば、未経験者を採用するなら若い方が良いですし、30歳を過ぎた人間は扱いづらい印象があるため敬遠されがちですね。
キャリアチェンジは若さが重視されてしまいますから、本当にやりたいことがあるのなら早いうちに決断することをおすすめします。
新しいことに挑戦するなら若い方が有利
30歳に一人前になることを逆算すると、若いほど新しいことに挑戦しやすいと言えます。
例えば、27歳にキャリアチェンジすると、30歳までに一人前になるための時間が3年しかありません。
努力次第ではありますが、非常にハードルが高いです。
それと比較して、23歳にもしキャリアチェンジすれば、30歳までに7年の余裕が出てきます。
また先述したように若ければ若いほど周りから手が差し伸べられますし、自分も素直に学ぶこともできるでしょう。
年齢を重ねるほど考えも凝り固まってしまいますので、新しい挑戦は若いに越したことはないのです。
第二新卒のキャリアチェンジを成功させるポイント
前職を短期間で辞めた理由を合理的に説明できるようにする
ただし売り手市場とはいえ、第二新卒がキャリアチェンジを成功させるためにはいくつかポイントがあります。
まず企業が最も気になることが、なぜそこまでの短期間で転職をしようと思ったのかという点です。
企業からすると、採用はゴールではなく手段となります。
採用した人が中長期的に会社に定着し、活躍してくれることが本当のゴールです。
第二新卒における懸念点は、「もし採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」といったことでしょう。
ですから、第二新卒のあなたが転職するときは、なぜ前職を短期間で辞めたのかという理由を、企業が安心できるように合理的に説明する必要があります。
熱意や伸びしろが伝わるような志望動機を用意する
中長期的な頑張りが期待できるような、志望動機を用意することも大切ですね。
そのために必要なのが、熱意と伸びしろです。
熱意については徹底的に企業についての情報を収集し、自分がいかにその会社に入りたいのかという思いを伝えてください。
また、伸びしろについても同様です。
自身がその会社に入ったら、どう活躍する可能性があるのかということを語りましょう。
その可能性、つまり将来の展望が明確であるほど、企業もあなたが中長期的に活躍する人物である可能性を感じることができ、安心して採用することができます。
転職先の業界で活かせる自分のスキルを見つける
採用企業側としても、業界未経験の第二新卒を採用することはそれ相応の覚悟が必要です。
そのため先述したように、熱意と伸びしろを伝える必要があるのですが、とりわけ伸びしろを示すためには、転職先で自分の今までの培ってきたスキルがどう活かすことができるかアピールする必要があります。
「未経験だから活かせるスキルなんてないよ」と思いがちかもしれませんが、意外とそんなことはありません。
たとえば、営業からデザイナーにキャリアチェンジするときには、営業業務の中で培ってきた営業資料作成のスキルが活きるかもしれません。
また、デザイナーは1人で製品を完成させられるわけではなく、他職種の方と円滑にコミュニケーションを取りながらチームとして製品を作り上げる必要がありますので、その際は営業として培ってきた折衝スキルが活きるでしょう。
この様に、「キャリアチェンジだから何も活かせるスキルなんてない!」ではなく、必ず活かせるスキルはありますので、自身の経験・スキルの棚卸しを行い、あなたが転職先で活躍できる可能性についてちゃんとアピールをしていきましょう。
目先のことではなく5年・10年先を考えて企業を選ぶ
キャリアチェンジすることばかりに考えが行き過ぎた結果、企業分析を疎かにしないことです。
未経験でも受けいれてくれることばかりに目が行って、入ってみたらブラック企業だった・将来性のない業界だったなんて話をよく耳にします。
加えて将来設計をせずに転職をしてしまうと、ゆくゆく自分が求めている福利厚生制度がなくて苦しむということも多々あるでしょう。
育休制度が充実していなかったり、転勤についての融通が利かないなどで、理想のライフプランが実現できなければ、また会社を変えるなんてことにもなりかねません。
日本社会では、転職回数が多いことはデメリットにしかなりません。
せっかく転職した企業が実は自分には合わなかったからすぐ転職、なんてことにならないように、5年先・10年先を見据えて企業を選ぶことも忘れないでください。
キャリアチェンジの際の注意点
業界研究が不足していると入社後にギャップを感じることがある
キャリアチェンジも、様々な注意点があります。
キャリアチェンジをするということは、自分が知らない業界に飛び込むということです。
「隣の芝生は青い」というもので、知らない業界はなんとなく良く見えてしまいます。
もしそのイメージだけで転職をしてしまうと、入社後に大きくギャップを感じてしまうことになるでしょう。
とりわけ全ての仕事に共通するのは、意外と泥臭い仕事が多いということです。
他業界だからこそキラキラしたところばかりに目が行きますが、そんな都合の良い仕事はありません。
自分が知らない業界だからこそ、業界研究をしっかり行いましょう。
その業界の悪い部分についてよく調べておかなければ、入った後のギャップの大きさで辞めることになりかねません。
悪い部分も含めて本当にチャレンしたい、それくらいの意気込みが重要です。
中途採用なので自発的に学ばないと成長できない
また第二新卒とはいえ、あくまで中途採用です。
基本的には、極力早めに即戦力として活躍することを期待されます。
手取り足取り指導してくれる方がいるなどという甘い考えは捨てて、あくまで自発的に学び続けることが必要です。
日常業務に加えて、最初の間はプライベートの時間を削ってでも、学び続ける気概を持ったほうがいいでしょう。
新卒採用では研修に力を入れてくれますが、第二新卒はそういうわけにはいきません。
受け身の姿勢では付いていけなくなる可能性が高いので、自発的に学ぶということを忘れないでください。
会社の規模が変わると給与や待遇が下がることがある
キャリアチェンジをするとなると、給与や待遇が下がる可能性があることは念頭に入れておきましょう。
そもそも未経験の業界にチャレンジするなら、採用企業からするとポテンシャル枠で採用するので、すぐすぐ一人前の方にお渡しする給与は提供できません。
加えて、もし会社の規模が小さくなれば、その分給与水準や待遇は下がってしまうことは避けられないのです。
努力して実力をつけていって、「自分で給与・待遇を良くしていく!」という気持ちが大切です。
第二新卒のキャリアチェンジは転職エージェントを利用しよう
第二新卒を求める企業は多いので、比較的簡単に転職することができるはずです。
未経験職へのキャリアチェンジであっても、必要としてくれる企業と出合うことができるでしょう。
ただし、それが本当に自分が求める企業とは限りません。
入念に企業研修をしたうえで応募しても、入社してみると理想と異なることは多いですし、自分で調べられる情報には限界があるからです。
そこで、転職エージェントを利用することをおススメします。
キャリアアドバイザーにカウンセリングをしてもらったうえで、自分に合った企業を紹介してもらうことができるサービスです。
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そういった情報を得ることができますから、かなり有利に転職することができるはずです。
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