無職の期間が長くなれば長くなるほど、就職は難しくなってしまいます。
学校を卒業して就職するのが一般的ですから、職歴に空白期間があるだけで企業から敬遠されてしまうからです。
無職期間が長ければ、書類選考の通過率が大幅に下がってしまいます。
万が一、書類選考を通過しても面接で理由を追求されますから、納得できる答えを用意できなければいけません。
そういった理由から、「どうせ自分なんかじゃ」と思って諦めてしまっている人も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな就職活動が怖くなってしまっている無職の方々のために、無職から就職する方法について解説していきます。
目次
無職からでも正社員になれる
少子化のため多くの企業では人材が足りない
厚生労働省が発表した2018年5月の有効求人倍率は1.60倍となっており、これは44年ぶりの高水準ということです。
さらに、総務省が発表した完全失業率は2.2%と25年7ヶ月ぶりの低水準で、働く意思のある人なら働ける「完全雇用」の状況が続いているといいます。
厚生労働省が29日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.60倍で、前月から0.01ポイント上昇し44年4カ月ぶりの高水準となった。
うち正社員は過去最高を更新した。総務省が29日発表した5月の完全失業率(季節調整値)は2.2%と、25年7カ月ぶりの低水準。働く意思のある人なら働ける「完全雇用」の状況が続いている。
出典元:日本経済新聞
この背景には日本の好景気もありますが、加えて日本が世界的に見ても未曾有の少子高齢化社会に突入していることが挙げられます。
そのため、企業は今後も引き続き少子化により、人材不足が続くと見込まれているのです。
職歴無しやブランク期間ありでも就職は難しくない
この日本社会の特殊な背景もあって、日本では就職すること自体はそこまで難しくないのが現状です。
つまり、職歴無しやブランク期間があっても、日本社会の現状から見ると就職は難しくないといえます。
大事なのは、中長期的に働くという意思を見せることです。
企業は常に人手不足で悩んでいるのが現状ですから、採用もしたいですし退職者も減らしたいと思っています。
だからこそ、長く意欲的に働いてくれる人であれば、比較的容易に採用してくれる企業が一定存在しているんですね。
その企業で働きたいという熱意を見せることで、無職でも就職することはできます。
無職期間が3ヶ月以上だと面接で理由を聞かれるので注意
無職でも就職できるといっても、だれかれ構わず採用する企業はありません。
これまで仕事をしていなかった理由について、合理的な説明を求められるわけです。
未だに日本では、無職に対してのイメージはよくありません。
そのため、無職期間があれば理由について説明する必要があるでしょう。
具体的には、無職期間が3ヶ月以上あれば、必ず面接で理由を聞かれると思ってください。
そして、この理由をちゃんと準備をしておかないと、いくら就職がしやすい現状の日本社会でも、就職することが非常に難しくなってしまいます。
面接で使える無職期間の言い訳
無職期間はマイナスだが明確な理由があれば問題ない
それでは、実際に面接で無職期間について聞かれた場合、どのように答えればいいのでしょうか。
もちろん、無職期間があったことは、採用においてマイナスポイントにはなります。
しかし、大前提として、無職期間があったことに明確な理由があれば基本的に企業は問題視しません。
無職期間がある、というだけで即不合格となるケースは少ないのです。
「何もせずにボーっとしていた」ではダメですが、無職期間中に真剣に取り組んだことがあればアピール材料にすることもできます。
無職の期間を逆に武器にすることもできるので、効果的なアピールになるような工夫をしましょう。
資格取得を目指していた
無職期間の理由としてポジティブな評価を受ける理由の一つが、「資格取得を目指していた」ということです。
世の中的にも資格取得を目指す場合、仕事をしながらなど片手間で受ける人もいれば、本気で資格取得をするために資格取得の勉強しかしない人も数多くいます。
また、資格を取得するというのは非常に前向きな行為であり、無職期間中に一人で資格取得と向き合っていたという忍耐力は一定評価を受けるポイントでさえありますね。
勉強していた資格次第では、そのまま仕事に活かせることも多々ありますので、資格取得が理由で無職期間が続いていた場合は積極的にアピールしましょう。
家庭の事情により仕事ができなかった
何かしらの家庭の事情がある場合も、無職である理由になりえます。
この中でも特によくあるのが、「介護」や「看病」ですね。
家族の一大事に仕事をしている暇がなかったというのは、企業も深くは追求ができません。
そして、介護をしながらもスキルアップの勉強をしていたことなどがアピールできれば、企業からすれば好印象となるでしょう。
向上心があることを伝えられれば、マイナスにはならないはずです。
ただ、就職活動を始める際には、もう介護や看病の必要がないという条件が必須となります。
入社後に家庭の事情で何度も休まれるようだと、企業からリスク要因だと判断されるので内定をもらうことは難しくなるでしょう。
問題なく仕事を継続できる状態なら、就職することはできるはずです。
けがや病気で療養していた
健康面などの理由は家族だけでなく、自分自身にも降り掛かってくることがあります。
つまり、自身が怪我や病気で療養していたという理由です。
これも自分自身でコントロールできることではなく、ある意味天災のようなものですので、致し方無いと必要以上に追求されることは無いでしょう。
入院や自宅療養の事実があれば、合理的な理由として認められるはずです。
ただ、こちらに関しても、怪我や病気が完治して仕事に支障をきたさない状態である必要があります。
内定後に再び入院となってしまっては、仕事ができずに会社に迷惑を掛けるだけでしょう。
病院の診断書などを見せることで、企業への説得材料となりますね。
アルバイトで十分な収入を得ていた
アルバイトなどで生活できていたのなら、それを理由にすることもできます。
アルバイトというと悪いイメージばかりかと思いますが、そうではありません。
そもそもアルバイトを十分な収入を得るほど努力ができる人材というのは、ただ何もせずに無職期間を過ごしていた人と比較しても非常に高い評価を受けることができます。
何より勤労意欲が高いことも表明されていますし、就職をしたいとなればきっと引き続き頑張ってくれるだろうというイメージも持ちやすいのです。
アルバイトという理由を悲観的に捉えることなく、堂々と語ってください。
その際には、アルバイトでの成果などを説明できるのが良いですね。
どのような工夫をしてどのような成果を上げたのか、どのような失敗をしてどのようにリカバリーしたのかなど、具体的なエピソードがあればアピール材料になるはずです。
企業は労働意欲があるのかを見ている
今まで無職だと本気で働く気があるのかが心配
先述してしまいましたが、つまり企業が無職期間があった人を採用するかどうか考える時に一番心配するのが、本気で働く気があるのかという点です。
企業にとって採用は手段でしか無く、採用した人材が中長期的に自社に定着し活躍してくれて初めて採用が成功だったと言えます。
そのため、無職期間があった人は、どうせまた働くことが嫌になってすぐに辞めてしまうのではないか、という懸念が拭いきれないのです。
どれだけ本気で仕事をするのかをアピールしないと、他の応募者と比較されると負けてしまうでしょう。
その企業に入ったらやりたいことを具体的に語るべき
応募した企業に関心を持ってもらうためには、自分自身がその企業で実際に頑張って働くであろうというイメージを企業に持たせる必要があります。
そのため、面接ではその企業に入ったらやりたいことを具体的に語りましょう。
「なんとなく働きたい、頑張ります」では、その企業で働きたいというアピールになっていません。
その企業での仕事内容を理解し、その上で自分は何をしたいのかと語ることができれば、本当にその会社で頑張る意思がありますという絶好のアピールになります。
企業研究をしっかりと行うことで、企業に合わせたアピールができるようにしてください。
スキルへの期待感が低いので熱意でアピールする
ただし、無理に背伸びをすることは禁物で、できないことをできますというのは返って評価が下がってしまいます。
企業も無職期間があった応募者にスキル面で多くは求めていません。
だからこそ、先述したように「本気で働きたい」というアピールをすることが必要ですし、企業もその熱意を求めていることを忘れないでください。
スキルを強調するのではなく、気持ちを伝えることが大切です。
「最後に質問はありますか?」は絶好のアピールタイム
印象に残る質問をすればイメージアップになる
入社への熱意を伝えるというのが、中々難しいと感じる人も多いと思います。
基本的には面接官からの質問に答えるだけですし、どのタイミングでアピールすれば良いのか分からないでしょう。
でも、面接には熱意を伝えるのに最適な場面が来ます。
それが、「最後に質問はありますか?」という時間です。
ここで企業が「おっ」と思うような印象に残るような質問をすれば、それまでの出来があまり良くなくても、起死回生のイメージアップができる可能性もあります。
最後の質問は自分の自由に発言できる場ですから、思っている気持ちを全てぶつけるようにしましょう。
「特にありません」で終わったら意欲を疑われる
最後の質問は絶好のアピールの場ですが、裏を返すと、逆にイメージを下げることもあります。
それまでの面接内容の評価が良かったとしても、その評価が悪いイメージにひっくり返ってしまう危険性もあるということです。
一番やってはいけないのが、「特にありません」と何も質問しないことですね。
面接時間は正味たったの1時間なので、自分の内面的な情報を知ってもらうには時間が足りません。
それにも関わらず、もし「特にありません」で終わらせてしまった場合、企業が応募者の意欲を疑っても仕方がないことでしょう。
面接官によっては、質問タイムで候補者の真意や能力を見極めようとする人もいます。
一般的な面接は、どうしてもテンプレート的なものになりがちなので、面接の練習をやりこめば一定の質まで高められるからです。
しかし、質問タイムはお互いにアドリブ的に会話のキャッチボールをすることが多いため、応募者を見極めるのに非常に良い時間であり、またボロを出しやすいタイミングでもあることを忘れないでください。
面接では聞けなかった踏み込んだ質問をするべき
もちろん、だからといって何か小難しい質問をしなさい、ということでありません。
簡単に言うと、可能な限り入社意欲が伝わるような質問をすることを心がければ問題ないのです。
先述したように、最後の質問までの面接内容というのは形式上のモノになりがちですので、その時間では聞けなかった踏み込んだ質問をすることをおすすめします。
踏み込んだ質問というのは、そもそも企業のことを知りたいと思わなければ出てこないものですし、それなりに企業についての情報収集をしていなければいけません。
つまり、ここで踏み込んだ質問をするための事前準備を行うことも非常に重要です。
簡単なテクニック的な話で言えば、会社全体の良い点、改善点を面接内で聞いていたとすれば、それを面接官個人の意見まで深掘りして聞いてみるだけで、質問タイムが盛り上がります。
働いている人の実際の生の声を聞きたい、という意味とも捉えられるので、それだけウチの会社について知りたいのか、と思ってもらえることもできるはずです。
無職期間がある人は転職エージェントを利用するのが良い
先述の通り、無職の期間があっても、就職・転職することは難しくありません。
でも、無職の期間が半年以上になってくると、正当な理由が求められるわけです。
ちゃんとした理由があるなら良いですが、特に何も考えずに無職でいた場合などは答えに困ってしまうでしょう。
書類選考の通過率も下がってしまうために、かなりの企業へ応募しないと内定をもらうことはできないと思います。
何社も落ち続けていると、次第にモチベーションも下がってくるはずです。
そのまま諦めてしまったら、非常にもったいないことだといえますね。
そこで、転職エージェントを利用することをおススメします。
キャリアアドバイザーが就職のサポートをしてくれるため、無職期間がある人でも大きなハンデを感じることなく就職活動を進めることができるはずです。
転職エージェントでは全国の企業とのパイプがあるため、企業の採用担当者に推薦してくれたりして、優先的に選考してもらったりできます。
自分一人で活動するよりも、圧倒的に有利になるでしょう。
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無料で利用できますから、ぜひ使ってみてください。
リクルートエージェント
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最新の業界情報や転職動向にも詳しいですし、過去に膨大な転職実績もあるので、的確にキャリア相談に乗ってもらえます。
土日祝や平日20時以降も対応可能なので、仕事が忙しくても利用できますよ。
リクルートエージェントは、確実に登録しておいてください。
就職Shop
就職Shopは、リクルートが運営する就職エージェントです。
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特徴としては、書類選考なしで最初から面接へ進むことができる点です。
書類選考が無ければ時間の短縮になりますし、スピーディに就職活動を進められるのは大きなメリットでしょう。
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未経験歓迎の求人ばかりですから、フリーターやニートであっても問題なく採用してもらえるはずです。
キャリアアドバイザーが実際に企業を訪問して取材をしていますから、職場の雰囲気や仕事内容、人間関係まで詳しく分かりますよ。
関東・関西圏での就職なら、利用してみると良いでしょう。